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超番外編 かなり危険な現代生活14

加入して、再会して二年目直前まで。

恭夜のリハビリも終わってベストコンディションになり、紫もようやく13班に八人目を連れてくる目処が付いていた。

そしてその八人目が来たと言われ、恭夜はウキウキしてスキップ的な動きをしながら向かっている。


「失礼しまー……咲夜、とりあえず帰ろう」

開けて中を見た瞬間に閉め、付いてきてくれた咲夜の手を握って帰ろうとしていた。


「えっ? えっ?」

何があったのか分からず手を握り返しながら付いていくが……


「こら逃げないの!」

紫が慌てて学園長室から飛び出してきた。


「うふふ、もう恥ずかしがらなくていいんですよ? 遅れて仲間になるメインヒロインっていうのもあるんですから」


「それはあの5の話? 最終話付近で仲間になられても逆に困るよね、俺は隠しのあのお姉さんが……じゃなくて何で早苗なんですか!」

振り返ると紫の他に早苗が立っていて、自爆ではあるが先日のトラウマが甦ってくる。


「あんな大勢の前で愛の告白なんてやらかして、しかも恭夜はそれを受け止める形で消し飛ばしたじゃない。そのせいでこの子の家はてんやわんやしてたのよ、見に来てた有力なお見合い候補が一気に全部ダメになったわけだし」


「それは俺のせいじゃないっす。寧ろ早苗の自業自得」


「で、あの神様達が苦肉の策として恭夜にこの子を何度も孕ませて貰って、その中の一人を東風谷の家の養子として引き取るって事になったみたいよ。逆にこれはいいんじゃない?みたいな流れに持ち込んだようで満場一致だったと聞いたわ」

こちら側の公式の大会で告白アタックをしてしまい、もう婿を取れない故の苦肉の策だった。


「咲夜さんや、名家がなりふり構わなくなってきましたよ」


「恭夜さんの立場が立場なだけに無下に出来ませんね」


「ムッ、仲良く手を繋いでズルいです。貴女が右手なら私は左手です」

恋人繋ぎな咲夜と恭夜を見て嫉妬心が刺激され、当然のように左手を取り同じように繋いでいる。


「あら、両手に華じゃない。荷物はあの小さい方の神様が持っていくって言ってたし、そのまま三人で帰っていいわよー」


「紫さん、ありがとうございました。まさか私に声をかけて戴けるなんて思ってませんでしたから嬉しかったです」

早苗は振り返ると頭を下げて紫に感謝の言葉を述べていた。


「いいのよ。将来的に恭夜の子を孕んでくれるかどうかを二つ返事で了承してくれて私も嬉しかったわ」


「えへへ、照れちゃいますね」


「俺はドン引きだよ。生々しいのは諏訪子さん譲りなのか」

四人以外に誰も居ないからいいが、学園長室付近で孕むだの言い出した二人に引いている。


「東風谷さん、今晩何か食べたい物のリクエストはありますか? 今日は私が当番ですので歓迎会も兼ねて貴女の好きな物を作りますよ?」

咲夜はもう慣れるしかないと早苗に何が食べたいか尋ねていた。


「えっと……」


「お祭り騒ぎが好きな面々が集まってきそう……俺も手伝うから、何でも言っていいよ」

最近では週末になると幽々子と妖夢、青娥まで来るようになり愚痴大会が開催されたりしている。


「うーん……あ、それならあの時みたいにカレーがいいです。それと神奈子様と諏訪子様も呼んでいいですか?」


「いいよ。早苗の部屋の準備も出来てるし、何かを分社扱いにして呼ぶんだろうし」

ちなみに諏訪子はまだバレていないようで、朝起きるとたまに布団に潜り込んでいる時がある。


「ありがとうございます!」


………

……


「当然のように河城先輩が客室から出てきて一瞬息が止まった。かりん刀とかいうふざけた刀を渡してきた時より怖い」

しかもやたら高性能でお腹が空いた時用にかりんとうが内蔵されている。


「旦那様、先週から普通に暮らしていましたよ。家賃や食費等も既に戴いています」

恭夜以外は既に知っており、機械に強いにとりが来てくれたのが嬉しいのか皆は仲良くなっている。


「家主なのに知らされてないとかどうなってるの……?」


「だって私は君の所有物だからね。いやー、あの時に約束しちゃったからなー。私をあげるって言っちゃったからなー、約束は守らないとなー」

世界で一番安全な場所であり、美味しいご飯が食べれて研究対象が間近にいる最高の環境だった。


「嫌な予感はしてたけどそれが狙いだったのかよ」


「まぁ、今後ともよろしく」


「はいはい、もう出てく気ないの分かってますから仲良くしましょう。……童顔でスタイルいいのにマッドだからなぁ」

そのまま屋敷の奥に行ってしまったにとりを見て呟いている。


「あ、それと研究室を作ってましたよ」


「悪魔パワー+神様パワー+魔女パワー+パチュリーが買った土地=知らない間に俺の家が違和感がないように増築。だから別にもう何も言わない」

既に諦めの境地に達して何も言わない事にしていた。


どれも善意から来る物であり、既に当初の二倍くらいの広さになっていてルンバが大活躍している。

地下も更に広くなっており、パチュリーが取捨選択をしながら自身で取り寄せている本が棚にならんでいた。

足りない稀少本の類も紫と青娥を通じて手に入れているらしく、本棚が日々充実していくのを見てうっとりとした表情を浮かべているのをよく見かけるようになっている。



「アリスさんのお人形さん達もお掃除を手伝ってくれますから助かりますね」


「俺はこれ以上はもういいから!って必死に説得してるのに、遠慮してると思ってるみたいだから困る」

後々増築出来るように設計されているという資料をパチュリーが見つけたらしく、暇潰しも兼ねてみんなで日々増築しているらしい。


「そろそろお夕飯の準備しましょうか」


「早苗はアリスに任せてるし、そうしようか」


………

……


早苗の歓迎会も兼ねた宴が開かれ、恭夜と交流のある殆どの者達が集まっていた。

白蓮は天狗になっているぬえを矯正するのに忙しいらしく不参加だった。


「凄いですね……みなさん、私と同じかそれ以上の力を持ってます。それと私の家より上の人達が何人もいますよ」


「八雲紫だけじゃなくて蓬莱山輝夜、西行寺幽々子、霍青娥と凄いのばかり集まってるじゃないか」


「あーうー」

早苗と神奈子は他にもパチュリー、アリス、スカーレット姉妹といった海外組も見ているが、諏訪子は見慣れているから興味なさそうにおつまみを食べていた。


「早苗、私は挨拶ついでに混ざってくるよ」

持参した酒の瓶を手に神奈子は紫達に混ざりに向かっていった。


「入れ替わりで俺が来た」

夕飯で使用した食器を洗い終え、おつまみを作りグラスやアルコールを用意していた恭夜が早苗の元に来ている。


「お疲れさまです」


「ありがとう。だけどどうせなら霊夢と魔理沙も呼べばよかったかな」

そうしたら全班員との顔合わせが出来たのにと呟いていた。


「それは今度ですね」


「だな。……あ、そうだった。諏訪子さん、冷蔵庫にいつもの入ってますよ」


「! だから私は恭夜の事が大好きなんだよ!」

ダッ!とおつまみを食べるのをやめて走っていった。


「元気だなぁ……」

椅子に座りながら元気に走っていく姿を見ている。


「神奈子様は気がついていないみたいですが、私は知っていますから」

早苗は椅子を恭夜の側に近づけ耳元で囁いた。


「何の事かな?」


「諏訪子様が普段からこちらに行き来している事と諏訪子様と交わってますよね」


「うん」


「あ、あれ? そこは否定したりする所じゃ……」

まさか開き直って肯定されるとは思わなかったようで焦っている。


「子作りしないと軟禁されて毎日毎日セックスするだけになるって脅されてから積極的に励んでるし。俺は映画を観に行ったり、家族と笑って暮らしたいから軟禁されるのはごめんだよ」

何も変わらぬ部屋に閉じ込められて飯、風呂、トイレ以外の自由がなくなるのは地獄としか言えない。


「そ、それは……恭夜さんは昔ならおとぎ話とかになりそうなくらい滅茶苦茶ですから仕方ない事でしょうけど」


「うん、だから早苗も俺の子供を産ん」


「はい!」


「……でくれって言う前に即答された。とりあえず早苗は四人目の後衛だから。それと運動量と消費霊力がとんでもないし、スタミナつけるのに俺と一緒に美鈴と走ろうか」

二人のスタミナはおかしいくらいにあるので、休みの日は早朝からフルマラソンをした後に組手を行ったりする。


「でも美鈴さんって一般の方ですよね?」


「いや、一応こっち側だよ。ちなみに美鈴の存在で我が家は日本で一番安全な場所認定されたりしてるし」

とんでもなく安全な場所だった。


魔法により超強力な多重結界、霊夢の実家の札で霊的な多重結界、最強の人間な美鈴の存在、仲良くなった様々な家から付けられている24時間見守るこちら側の護衛が揃い日本で一番安全な場所である。


恭夜の立場はかなり危ういもので、女性上位のこちら側で今後の事を考えない家は恭夜という強い男の存在は邪魔だと考えている所が多い。

世界的に九割は恭夜を必要としているが残り一割は暗殺者を送り込む、呪詛で殺そうとする等の行動を起こしている。

そのお粗末で安易な行動は簡単にバレて八雲家や恭夜に関わった名家はブチギレ、それなりの報復を行っていた。



「凄いですね……」


「俺も強くならないと」


「でも恭夜さんは今でも十分強くないですか?」


「もし今の俺より強い異形が出てきたら?って考えちゃうから。生きている限り強くならないと」

まだコントロール出来ない部分もあり、全力で戦うなと紫に言われているので日々精進している。


「……向こうと違ってこちらは最前線なんですよね」


「向こうで稀に出てた強敵が徒党を組んで来たりするけど、その群れにいるそれぞれが早苗のとこに出たやつの数倍強い程度だよ」


「慣れるまで大変そうです……」


「一ヶ月くらいで慣れるよ。最近は人型だと効率が悪いと察したのか獣型が増えててさー」


………

……


それから数日が経ち、早苗はこちらで初陣を飾っていた。

霊夢や魔理沙ともすぐに打ち解けたらしく、鈴仙を含めた四人でお喋りをしながら討ち漏らしを処理している。


「えっ……恭夜さんって過去に行ったりしてるんですか?」

13班のメンバーは全員知っており、永琳と輝夜との息の合った行動に嫉妬したりも。


「そうみたいよ。機械的な異形の攻撃で過去に飛ばされたみたいで」


「飽きない奴なんだぜ」


「普段は部屋でピーピーピーのDVD見て爆笑してたり、普通の男の子なんだけどね。あの変則倒立を真似して出来ちゃったりするし」

黒いタイツのクレイジーガイに憧れを持っているからか、あの倒立を練習していたらしい。


「波瀾万丈ですよね……そのうち未来にも行っちゃいそうです」



「後ろがめっちゃ楽しそうで羨ましい」


「お兄様の話題だろうね」

にとりが作った機械的な剣を恭夜が振るい、炎が出る杖のような長さの機械的な剣をフランが振るって異形を切り裂き焼き尽くしている。


「早苗が加入して色々お喋りも楽しいんだろうな」


「お兄様は話題にことかかないから仕方ないよ」


「出掛けるとイベントが必ず起きるからなぁ……八割青娥さんに拉致されるんだけども」

様々なお高い店に連れていかれ、最後は家に連れ込まれて楽しんでいるようだった。


「パチュリーが買った土地を二倍くらいの値段で買って、今そこにお兄様のお家と同じくらいのお家建ててるよね」


「拠点をこっちにして、向こうは別荘にするって言ってたな。毎晩お誘いが来そうだが」

寄ってくる相手を蹴りとばしながら後半は小声で呟いている。


「室内にプールも作るから遊びに来てねって言ってたよ」


「マジかよ、金持ちってパネェ」

霊力で作り出した弓で霊力の矢を放ち、直線上にいた異形をまとめて射殺していた。


永琳とイチャつきながら指導してもらったらしく、弓も扱えるようになっている。

刀に関しては妖夢と共に指導を受けており、西洋の剣は我流で振るっていた。

どちらかと言えば某大将軍のように使い分けが上手くなってきており、美鈴のお陰で格闘戦も上手くなっている。



「夏が楽しみだね!」


「今からみんなの水着姿が楽しみすぎるな。……特に大ちゃん」

皆の水着姿に思いを馳せ、大妖精の水着姿に物凄い期待をしていた。


今夏も合宿はあるが青娥もスポンサーの一人として参加する事になる。

そして今回はどこが反対しようと恭夜は宿泊施設に泊まる事になるのが既に決まっていた。

最近は扱いが雑だが重要人物である事に変わりはなく、前回のように隔離する訳にもいかなくなっている。




そんな日々を過ごしていると新学年に上がるまで後数日に迫っていた。

早苗もこちらでの生活に慣れ、皆の話を聞いたのかナチュラルに部屋に入り布団に潜り込むようになっていた。


「諏訪子様と早苗に挟まれる今の状態、しかも全裸で」

ローテーション的な物が崩され毎日早苗しか来ない状態になり、我慢できなくなってこうなっている。


「すぅ……」


「あーうー……」

二人は幸せそうにぐっすりと腕枕で眠っていた。


「……しかしまた強くなった気がするな」

諏訪子との結び付きが強くなればなるほど基礎が上がるようになり、その血統である早苗との結び付きが強くなった事で更に強くなっている。


諏訪子に常時半分持っていかれているが、既に最初に加護を受けた時の霊力を上回っていた。

諏訪子も徐々に全盛期に近づいてきており、今後は早苗もその恩恵を受ける事になる。



「神奈子様が知ったらどんな反応するんだろう」


「真っ赤になってあぅあぅってなるよ」

諏訪子は起きていたらしく、唐突に独り言に答えていた。


「事故で抱き締めてしまった時も真っ赤になって投げ飛ばされたしなぁ」

そのまま擦り寄ってくる諏訪子に返事をしている。


「いっそ押し倒してみたら?」


「泣いちゃいそうなのでやらないよ。神奈子様は乙女っぽいし」

手と手が触れ合うだけでバッと距離を取り、顔を赤くしながら目を泳がせている姿を見ているので拒否した。


「恭夜になら身を任せそうだけどなぁ……」


「流石の神奈子様でもそれはないと思うけど」


「私はどう考えても楽勝だと思うんだけどなー」


………

……


新学年が始まる一週間前。

恭夜はソファに座り団子を頬張りながらテレビを見ている。


「……そう言えば一部の班の人達からの呼ばれ方が大将軍になってたでござる。何でバロンとかデュークって海外のかっこいい爵位から日本語の大将軍になるのか」

きっとSHTをみんな見ているからだと思われる。


「私達の学園の切り札みたいなものだからじゃない?」

隣に座って一緒に団子を食べていた鈴仙がそう答えていた。


「それでも爵位のデュークがよかった。何かかっこいいし」


「でも河城先輩のモルモット呼ばわりよりはいいんじゃない?」


「それは言えてるけど」

春休みの間に様々な武器等を試させられ、モルモット呼ばわりをしている班もある。


「あの工事現場とかで振ってるあれを武器に改造、炎が出るけど熱すぎて持てなくなって全力で異形に投げつけてたよね」


「あれは酷かったな……」


「『河城先輩から渡されたこいつの機能で……うあっちぃぃぃぃぃ!!』って大騒ぎしてたし、一緒に行動してた他班の人達もぽかーんとしてたもん」


「何で俺にだけまともなのを渡さないのか。改良された刀は使いやすいのに」

霊力や魔力の通りが良く、霊力や魔力を飛ばして攻撃する事も出来るので最近は妖夢と共に剣術を習っている。


「私達には恭夜が試したアイテムの改良版を渡してくれるからいいけどね」


「相手を拘束する弾とか、結界弾とか凄いよね。ただ鈴仙が使う弾には俺の霊力が込められてるらしい」


「あ、そうだったんだ。最近妙に威力高いなーって思ってたんだよね」


「そいつはよかった」


「あ、それとにとりさんが恭夜が手を出してこないって言ってたよ」

鈴仙は当たり前の事のように衝撃的な事を言い出した。


「いや、二人きりになっても霊力と魔力を搾り取られて精も魂も尽き果てるから無理無理。さてと、ちょっと出掛けてくる」

そう言うと座っていたソファから立ち上がり、軽く伸びをしてからリビングから出ていった。




まだ寒いからと青娥にプレゼントされたコートを着て、出掛けようとした時に咲夜に買い物のリストを渡されている。


「花関係が多いな……風見さんの所でまた配達してもらうように頼まないと」

そう呟きながら携帯で店の場所を確認し、少しだけ暖かくなってきた町中を歩いていく。


両親が生きていた頃は三人で庭の手入れをしていたらしく、毎週様々な物を購入して届けてもらっていた。

一昨年の四月に亡くなってからは注文も途絶え、一度も連絡をしていないので挨拶等も兼ねて直接行かなければならない。



店の前に着くと肌にピリピリする霊力の波動を感じたが、大した脅威でもないなと気にせず中に入っていく。


「いらっしゃ……あら、貴方は」


「お久しぶりです」

こちらを見て驚いている女性に頭を下げている。


「ええ……よく立ち直ったわね」

その女性は作業の手を止め、最後に会った時よりも背が高くなった恭夜の肩に手を置いて労うように声をかけていた。


「はい」


「それで今日はどんな御用かしら?」


「えっと、風見さんにまた配達をお願いしたいんですけど」

ポケットからメモを取り出して欲しい品物を色々と告げながらお願いしている。


「ええ、それは構わないわよ。あの綺麗な庭が今どうなっているか私も見たいもの」


「風見さん、ありがとうございます。これから定期的に頼む事になると思いますので、今後ともよろしくお願いします」

再び頭を下げてしっかりとお願いしていた。


「ええ。……それと敬語もいらないし、幽香姉ちゃんって呼んでもいいのよ?」

クスクス笑いながら最後に会った時の事を思い出している。


「うっ」


「……今まで私が会いに行かなかったのは貴方が両親を思い出して辛いと思ったからなの」

辛いだろうと考えてあえて会いに行かず、立ち直るのを待っていたらしい。


恭夜が小学生の時に幽香の両親の手伝いで恭夜の家に配達に行った時に出会い、あの日まで毎週配達に付き添い仲良くなっていった。



「幽香さん……」


「でも立ち直ったみたいだし、これからはちゃんと配達するからね」

ぽんぽんと恭夜の両肩を叩いてから店の外に出て、閉店の札を下げて店を閉め始めている。


そのままお茶に誘われて二年間の空白を埋めるよう、二人は日が暮れるまで話をしていた。

出会いやら何やらがあった激動の一年目。

二年目からが色々本番だと思う。

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