第十五話 新境地
ー前回のあらすじ
重力を力に変え、勝利を収めた凩 摩稀。
血を暴走させることで、西園寺 千洋の頭脳に勝利した梶 才牙。
ー残すは一名
ー犬飼 魔虎サイド
犬飼 魔虎が攻撃を仕掛ける。
犬飼 魔虎「輪廻解錠 灼槍・束!」
永瀬 脩「輪廻解錠 クロノスタシス」
攻撃が当たる直前で時間は停止した。
永瀬 脩「炎はめんどくさいなぁ…触れないから向きを変えることできないんだよなぁ…」
永瀬 脩は思いつく。
永瀬 脩(あ、そうだ。)
灼槍は動かせないため、犬飼 魔虎を抱き抱えて、灼槍から約5m離れた正面に移動させる。
そして永瀬 脩は指を鳴らし、解除する。
犬飼 魔虎「ッ…!!」
ギリギリでなんとかかわす。
犬飼 魔虎「あっぶね!!」
永瀬 脩「いやぁすごい反射神経だねぇ」
犬飼 魔虎「殺す気かよ!!」
永瀬 脩(ごめんね犬飼くん。教師という立場なのにも関わらず、あの日…僕は安全圏にいて、君たちを戦いに行かせた。この訓練は、僕への戒めでもあるんだ。もう同じ過ちを繰り返さないように…)
犬飼 魔虎「おい!聞いてんのかよ!何ぼーっとしてんだ!」
永瀬 脩「ごめんごめん、続けようか!」
犬飼 魔虎が地面を蹴って永瀬 脩の懐に潜り込み、攻撃を仕掛けるが、あっさり受け流されてしまう。
永瀬 脩「なるほど、さっきみたいなことをすれば、また移動させられて、自分の炎に焼かれることになるかもしれないから技を使わずに来たのか。意外と冷静だね。」
犬飼 魔虎「意外とってなんだよ。」
永瀬 脩「ちなみに、僕の能力は、ただ自分が光速で動いて相対的に時間を停止するだけの能力って思ってない?」
犬飼 魔虎「違うのかよ。」
永瀬 脩「いや、違わない。」
犬飼 魔虎「どういうことだ。」
永瀬 脩「能力の影響は僕以外にも付与することができる。つまり…」
永瀬 脩が10cm台の石を手に取る。
石を投げたと思った瞬間…
犬飼 魔虎「ぐっ…!」
瞬きの間もなく、犬飼 魔虎に命中していた。
犬飼 魔虎「ま…さか…」
永瀬 脩「そう、その石に効果を付与し、犬飼くんに投げた。」
犬飼 魔虎「マジかよ……」
永瀬 脩が犬飼 魔虎に攻撃し、跳ね返った石をキャッチする。
永瀬 脩「こういうことだってできるんだ。」
そう言うと、技を放つ。
永瀬 脩「輪廻解錠 虚転」
永瀬 脩は、効果を付与した石を犬飼 魔虎の顔に向かって投げ、当たる直前に解除し、犬飼 魔虎が目を瞑ったタイミングで自分に効果を付与し、石と入れ替わり、犬飼 魔虎の顔面を殴り飛ばされる。
犬飼 魔虎(強すぎる…)
鬼灯(俺は今回は口出し厳禁だな。)
犬飼 魔虎(俺は…弱い…)
永瀬 脩がゆっくり犬飼 魔虎に近づく。
犬飼 魔虎(どうすればどうすればどうすればどうすればどうすればどうすれば…!)
永瀬 脩|(ここまでかな。)
犬飼 魔虎(諦めるな…何かあるはずだ…!炎…炎…)
犬飼 魔虎(…炎?)
永瀬 脩が時間を停止しようと、指を鳴らそうとした次の瞬間…
バチッ!
永瀬 脩「ッ…!!」
突然、永瀬 脩の指に電撃が走る。
永瀬 脩(まさか、これは…"プラズマ"!?)
犬飼 魔虎「輪廻解錠…」
そして永瀬 脩が犬飼 魔虎の方を見る。
すると、犬飼 魔虎が手で銃の形を作り、構えている。そしてその親指から、人差し指の先に目がけて電気が走っている。
そして犬飼 魔虎は、その一撃を放ち、永瀬 脩の顔を掠める。その時、永瀬 脩は驚きのあまり目を見開く。
その放たれた一撃は、後ろの一本の木に直撃した瞬間木に電流が走り、落雷が落ちる。
犬飼 魔虎「中学の頃、授業で聞いたことがあった。炎はプラズマだって話。」
犬飼 魔虎「できるかどうかわからなかったが、できちまったみたいだ…」
永瀬 脩が優しい目で犬飼 魔虎を見つめる。
永瀬 脩(犬飼くん、やっぱり本当にすごいな…君は…)
犬飼 魔虎「これが俺の新境地…"蒼電咆"だ…!」




