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想い
あの日から、
何度も何度も思い出す。
彼女と再会を果たしたあの日を何度も、何度も…
久しぶりに見た彼女の姿は、
私を混乱させたが、胸の高鳴りはやはり変わらなかった。
出会った頃の大人びた言動も、何もかもそのままだったから。
とても、懐かしいと思った。
しかし、その再会を心から喜ぶ事は出来なかった、
何故なら、彼女が私達の前に現れたという事実は、
悲しい結末に向かっていくのだとわかっていたから。
でも、悲劇を終わらせようとする彼女に力を貸せるのは私しかいない。
だから、私はこの小さな箱を内側から少しずつ
破壊していこうと思う。