おとぎ話の風景
果てしなく蒼い空。
髪が風に泳ぐ。
優しい風。
無口な風。
ここではない何処か。
今ではない時間。
けど、二人には通らないといけなかった時間。
「お久しぶりね。愛しい娘」
言葉は冷たく、表情は険しく。
「お久しぶりです。我が師」
言葉は険しく、表情は楽しく。
「貴方が選んだ道だから私は何もいうつもりはないわ。
けど、一つだけ聞かせて。
何故貴方はその道を選んだの?」
母には娘の気持ちが分からない。
いや、分かりたくない。
「私は我が師みたいになりたかったんです」
娘の言葉は母の予想通り。
だって、結局は師匠と弟子なのだから。
銀髪で華奢な体に遥か昔のローブを纏う占い師。
黒髪に妖艶な体をドレスに押し込めている魔術師。
両方同じだったのは、魔法使いである杖を持っている事だけ。
ゆっくりと占い師が魔術師に向かって歩き出す。
同じように魔術師も占い師に向かって歩き出す。
師匠を見つめて。
弟子を見つめて。
そのまますれ違った。
長い時間を生きるということはそれだけ物語がある。
占い師は絶望に包まれたまま贖罪の旅を続ける。
そして魔術師も……
データ発掘その二
ゼラと絵梨との関係が、そのまま絵梨と弟子の関係になっていると気付かされて一人笑っている私。




