072 疑惑
昼間の出来事で生粋のお嬢様?の怖さを実感したつもりで居たが、まだ甘かった・・・
「ヒロ様~、身体がべとべとするのですが、お風呂に入らせていただけませんか?」
もちろんこのような宿屋に風呂は設置されていない。
この世界で風呂は貴族のみ!という事は無いが、宿屋にまで完備はされてない。
せいぜいタオルで身体を拭く程度だ。
だが、今までお嬢様として生活してきていたアーチャにはそれが耐えられなかったらしい。
「今まではどうして居たんだ?」
「はい~、今までは侍女が家の鍵を持っていたので、家に戻って寝ておりました。」
「そうか・・・
だけど、ここは宿屋で風呂は着いていないんだ。
残念だけど、身体を拭くだけで我慢してくれないかな?」
「身体を拭くんですか?
仕方ないです・・・
それじゃ、お願いしますね。」
と言って俺に背中を向けた。
「ストップ!!ストーップ!!」
「どうしました?」
アーチャは不思議そうに俺を見ている。
「アーチャ、自分の部屋で自分で拭きなさい・・・」
「えっと・・・服の脱ぎ方を知らないのですが?」
なんてこった・・・
となると、俺が脱がして身体を拭いてあげないといけないのか・・・
俺はロリじゃない・・・
ロリじゃないが、少女の服を脱がし、身体を拭いてあげる。
その光景を誰かが見れば、100人中100人が俺をロリとして指差すだろう・・・
どうする!?
どうするんだ俺!!
「おーい、ヒロや。」
そうだ!!目隠し!!
この手のマンガでは必ず男性は目隠しをするというシチュエーションがあった。
目隠しをして、手探りで身体を洗ってあげれば・・・
でも待つんだっ!!
服を脱がす時はどうする!?
さすがに目隠しして服を脱がすって言うのは難しく無いか?
ワンピースドレスなら、多分上にめくれば脱がせられるのだろう。
だが、問題は下着だ・・・
アーチャは見た目12歳ぐらい。
ちょうど下着からランジェリーに切り替わるお年頃だ・・・
これが木綿のパンツとかだったらまだ良いかも知れない。
だが、ランジェリーだったらどうする!?
「おーい、聞いて居るか?ヒロー?」
「アリシア様、どうされたのですか?」
「別に脱がせなくとも身体を清浄に保つ方法があるのだが・・・
何かトリップしておってな。」
「はぁ?」
自慢じゃないが、ランジェリーの扱い方なんて知らないぞ?
今までに見た事があるのはミーティア・・・いや、今はミーアだったか。の着替えを不可抗力で見た程度だ。
ミーアか・・・ただでさえ亡くなった妹に似た面影を持っていたが、似た名前になるとはどんな悪戯だろうか。
妹の名前は美亜。
アクスさんの手紙を読んで、ミーティアは本当に妹なんじゃないかと思った。
もし・・・機会があるならば、彼女の過去をしっかりと聞いて見たい。
だが、もしミーティアが妹だったら・・・俺はどうするんだろう・・・
駄目だ、それはそれで幻滅されそうな気がしてきた・・・
難しいな・・・
・・・おっと、話がそれてしまった。
彼女は15歳ぐらいだったか?
15歳であのスタイルだ。
アーチャは胸のふくらみも無いし、くびれもなさそうだが、ドレスに隠れているだけの可能性もある。
もしかしたらランジェリーを着けているかも知れないな・・・
そうだ!!俺はミーアの下着姿や危ない下着姿も見たが、全然ムラっと来なかった。
なら俺はロリには欲情しないんじゃないだろうか!?
もしそうならば、話は違う。
欲情しないなら、脱がせて身体を拭いたって問題ないんじゃないだろうか!?
「まぁ、良いアーチャには先に伝えておこう。」
「ありがとうございます。」
「これはスキルにもなら無い程度で『生活魔法』と言う魔法だ。
この中に『清浄』という魔法があってじゃな。」
「ふむふむ・・・」
改めて俺がロリじゃないと証明をする為に、最大の機会じゃないだろうか!!
エルもミーアも師匠も俺のことをロリと思っていたからな。
これを気に俺がノーマルな事を知らしめることが出来るかもしれない!!
さすがにこれだけの好条件が揃ってくると、妙に興奮してくるな。
「・・・のぅ、アーチャよ。」
「何でしょうか?アリシア様。」
「ヒロの鼻息が荒くなってきておらぬか?」
「そういえば?・・・そうですね。」
「アーチャが服を脱がして身体を拭いて欲しいと頼んでからあの調子じゃ・・・
はっ、まさかっ!?」
「アリシア様、何かお解りになったのですか?」
「・・・うむ・・・まさか冗談だと思っていたが、本気じゃったとはな・・・」
「ヒロ様、どうしたのでしょうか?」
「いや、アーチャは今のヒロに近づくではない。」
「はい・・・?」
「ヒロは少々特殊な性的嗜好を持っておるようでな・・・
小さい子に欲情しておる可能性が高いの。」
「欲情・・・ですか?」
「うむ・・・アーチャも襲われぬよう気をつけぬ場ならぬぞ。」
「あらまぁ?襲われるとはどう言う事でしょうか?
どちらかと言えば守っていただけていると思うのですが?」
「判らぬのならそれで良い。
とにかく、一刻も早く『浄化』を教えぬとな・・・」
「はい!!
アリシア先生、よろしくお願いしますね。」
「任せておるが良い!!
ヒロの精神上のためにも、エルやルナに後で怨まれぬ為にも、スパルタで覚えて貰うからの!!」
「はい!!」
ふふふ、これでロリ返上だ!!
まずはアーチャを脱がせる所から始めないとな!!
「さて、アーチャお待たせ。」
少しでも爽やかに見せるように・・・
「ヒロ、アーチャには『生活魔法』の『浄化』を教えたからもう風呂は必要ないぞ?」
えっ・・・!?
「あぁ・・・すまぬのぅ、そこまで愕然とした顔をするとは思っておらぬかった・・・
(やはり!!さすがに妾を持つのは必要じゃと思うが、性犯罪に走らせる訳にはいかぬな・・・)」
ぐはっ・・・
アリシアにもしかしたら誤解を与えたかもしれない・・・
「いや、ごめんごめん。
ロリを返上する良い機会になると思っていたから、落胆が大きくて・・・」
「そ・・・そうか。
アーチャは部屋に戻ったからの。
今日はもう会えないと思うぞ?
(本気か?それとも本性を隠す為・・・?アーチャは少々抜けておるからの。
この旅が終るまでは、我が親代わりとしてアーチャをヒロの魔の手から守らぬばならぬの・・・)」
「うん、そうだね。
それじゃ、お休み。」
「うむ、しっかり寝るのじゃぞ?」
こうしてヒロのロリ疑惑は更に大きくなったまま、夜は更けていくのであった。
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