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064 投獄

「アクスさん!?」


両手を縛られ、槍の穂先が眼前にある。


「どう言う事ですか!?何故急にこんな事を?」


「丁重に牢へお連れしろ。

 飛竜兵!!明日王都へ連行する。準備を急げ!!」


アクスさんはこちらを一切見ようとしない。

色々と指示を出し、次々と兵士を呼びつける。


一体何が起こっているんだ?

・・・まさか!?アクスさんも操られている!?


ならばここは何としても脱出し、別の部屋に捕らわれているかもしれない女性陣を助けなくば・・・


身体に魔力と属性を纏わせる。

鎖を引きちぎり、兵士を吹き飛ばそうと力を込める。


(ヒロ、抑えるのだ!!)


頭の中に声が響く


(我ぞ、アリシアだ!!

 頭の中で問いかけるが良い、届くはずだ。)


頭の中で問いかけるように・・・こうか?


(アリシア何故!?)


(アクスを良く見るのじゃ!!裏切った訳でも操られている訳でもない!!

 必死に何かを画策しておる男の目だ。)


もう一度アクスさんを見る。

先ほどはあせってみる事ができなかったが、心配そうにこちらを気に掛けているのが判る。


(判ったなら大人しくするのじゃ。ドラゴの策ならば間違いはない!!)


(判った・・・ありがとう、アリシア。もう少しで暴れだす所だったよ。)


あふれ出していた魔力が収まると、アクスさんも安心したようだ。


アクスさんは俺のほうを一度も見ないまま、部屋の外へ出て行った。


俺は大人しく兵士に連れられて地下にある牢へと連れて行かれた。



「ここだ、入れ。・・・・・・すみませんが所持品は引き取らせていただきます。」


兵士にスマホや武具を渡すと、兵士のアイテムボックスへと収納された。


「・・・すみませんでした。」


最後に小さく謝ってから牢に鍵を掛け出て行く。


足音が遠ざかっていき、静寂がおとずれる。


周りに人の気配はない。

どうやら女性達は捕まらなかったようだ。


(さて、どう言う事か判っていれば教えてくれないか?)


先ほどの要領でアリシアへ話しかける。


・・・・・・・・・・


返事がない。

ただの屍の・・・げふんげふん


足元を見ると見慣れた魔方陣(魔封じの陣)がある。


どうやら魔法を封じられ、取り上げられた事でスマホとの連絡も取れなくなったか・・・


聞きたいことは山ほどあったんだが・・・


ドラゴさんとアリシアの会話・・・

あの中にはまったく聴いたことのない単語がいくつもあった。


2人だけの秘密が色々とありそうだ・・・


むぅ、なにか釈然としない。


あの2人はどのような関係だったのだろうか。

話の中では相当親密な関係だったようにも聞こえる・・・


ドラゴさんは生身のアリシアと一緒に何千年と過ごしてきたんだ。

そんな長い時間を一緒に過ごしてきたのなら、何か見過ごす事が出来ない事も・・・


駄目だ、考えれば考えるほど黒い感情が湧き上がってくる。


俺ってこんなに嫉妬深い人間だったのか・・・


そもそも最近の俺はどこかタガが緩んでいる気がする。


アリシアに取り入れるよう言われたが、『スキル』の『コピー』を乱用しすぎている。

まるでありとあらゆるスキル、全てを取り入れようとしているようだ。


以前はもっと慎重に行動していたはず・・・


冷静に考えれば、スキルの操作は精神にも多大な影響を与える。

例えば、スキル『削除』が記憶を奪うように・・・


今までは記憶を失う大きさに目が行っていたが、スキルのコピーも何かしらの影響を与えるのではないか?


スキルを得ることによる影響・・・

・・・そうだ!!『狂化』と『獣化』

あの2つは特に精神に影響を与えている。


『狂化』は精神を高揚させ、死ぬまで殺し続ける兵士バーサーカーへと変貌させるスキル。

バーサーカーは怒りに飲み込まれた人間の末路ではなかったか?

怒りのままに暴れ、自他共に破壊の限りを尽くし、最後には怒りに飲み込まれ自滅していく。

知っているバーサーカーはそんな存在だったはずだ。


『獣化』もそうだ。

あの時、心の中には『喰え』と『襲え』の2つしか無かった。

身体能力の上昇と引き換えに、頭の中は欲情に支配された。

以前、ラスト公が『獣化』した際、直後にサトリさんを連れて姿をくらました。

きっとそう言う事だったのだろう。

ラスト公の『獣化』は熟練度9だった。それでも抗う事ができないのだろう。


そもそもキーワードはいくつもあったのだ。

何故気づく事ができなかった?


このシン国の大公家は7つの罪を模している。


ラース=憤怒

グリトニー=暴食

ラスト=欲情

グリード=強欲

プライド=傲慢

エンヴィー=嫉妬

スロウス=怠惰


それはこの2つのスキルにも反映されている。


狂化=憤怒の化身

獣化=欲情に化身


そして、吸血鬼化・竜化・人魚化・・・おそらくおっちゃんの持つ『硬化』もなにがしらかの影響があるのではないか。と考えられる。


『スキル』の『コピー』に積極的になったのと、吸血鬼化を多用するようになった期間はかなり近い。


吸血鬼化=強欲

であるのなら、スキルを欲すようになった事に説明がいく。


この考えがあっているのなら、

竜化=傲慢

人魚化=嫉妬

のタガも緩んでいるのかもしれないな・・・


今は冷静に考えなくてはならない。

『狂化』や『獣化』を凍結する事で、理性のタガが引き締められているのなら、『竜化』と『人魚化』も凍結しておいた方が良いだろう。

『吸血鬼化』は、偽者と戦う為にも『スキル』を多く得なければならない。

そのためには残しておいた方が都合が良い。

変装や身体能力アップのスキルを残す事も考えると、一番使い勝手の良い『吸血鬼化』は残しておくべきだろう。


『凍結』対象『竜化』

『凍結』対象『人魚化』


これで、冷静に考えられるな・・・うん。


ドラゴさんとアリシアの会話の中で気になった点。

それは『奴』と呼んでいた存在だ。

『奴』がラース公の事を指しているなら、もっと違う言い方をするだろう。

ラース公とは別に2人に対立している者が居た。と言う事だろうか。


その相手がこれから何かを起こすとアリシアが『予見』したので、ドラゴさんはそれを崩す為に色々と動いていた。

だが、『予見』を覆す事ができなく、倒れてしまった。


だが、ドラゴさん・アリシアが裏で動く事で『イレギュラー』が発生した。

ドラゴさんはここで力尽きてしまうが、『イレギュラー』が『予見』を覆すよう画策したと言う事だろうか。


『イレギュラー』・『予見』・『奴』・・・あまり変なことにならないと良いけど・・・


そして『天使』か・・・


ドラゴさんを殺害した犯人で偽者の正体・・・


エルもアリシアからは『天使』と呼ばれていたが、エルは「支配から抜け出した。」とも言っていた。


ドラゴさんは支配されている天使に殺されたと言う事か。

そして、天使を支配する存在が『奴』という事だろうな。


アリシアが興奮していた中でもらした『ミカエル』の名。


そして7つの大罪に連なる7つの大公家。


この世界には、俺の世界の知識がかなり入り混じっている。


一体どう言う事なんだろう。

判らないことが多すぎる・・・


全てはここを出てから、アリシアに問い詰めるしかないな・・・

お読み頂きありがとうございます。


今回文の間を少し変更してみましたが、いかがだったでしょうか?

読み難いようでしたら指摘いただけると以前の状態が良いのか判るので、よろしくお願いします。

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