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053  修行中―魔力付与(ルナ・エル)

続いて、ルナに教える事になった。


ルナはすでに魔力付与を使いこなしていた。


魔力を手に持った箸まで覆っていて、そのまま雷属性に変換する事ができた。


なら、俺が教える事は全然ないじゃん。と言ってエルの元に向かおうとしたら、


「じゃが、わらわは後衛タイプなのじゃっ。

 魔法に魔力を込める事はできないかのぅ?」


とか言い出してきた。


いやいやいや・・・、そっちの方面はまるっきり訓練していませんからっ!?


だが、確かに色々な事ができるようになるに越したことは無いか。


以前、回復魔法をエルに教えて貰った時に魔法を使うときのプロセスは習っていた。



まず、どの系統の魔法を使うか思い浮かべる。


次にどの程度の規模の魔法を使うか考える。


最後に、詠唱・力ある言葉が浮かんでくるので詠唱を開始する。



基本的にはこの流れで魔法が発動する。


俺の場合は、アリシアのお陰で詠唱無しに魔法を発動できるが一般的ではない。


この場合、魔力を付与するのはどの部分だろうか?


やはり詠唱の部分で魔力を付与すればいいのか?


む~・・・むむむ・・・


『ライト』


手の平から明るい光の玉が飛び出す。


火魔法の生活魔法『ライト』だ。


魔力付与を思い浮かべながら唱えてみたが、やはり無理なようだ。


周りを見てみると、いきなり『ライト』を唱えたものだからびっくりしていた。



あせって理由を説明すると皆納得し、ああでもないこうでもないと色々な意見を出し合った。


皆で意見に従って魔法を唱えてみるが、いつもとまったく同じ魔法が出るだけだ。


さすがにこれは無理かな?


と全員が思った時、


「そういえば私、一回だけ魔力付与中に聖魔法を使ったら威力がとんでもない事になったときがあったな。」


と、ミーティアが言い出した。


新しい糸口か?と思って、その時の状況やどんな魔法を唱えたか教えて貰った。


だが、それでも突破口となる事はなかった。


キーワードは、「魔力付与中の魔法詠唱」と言う事だろうか?

これは要検証だろう。


「力に慣れなくてごめんな、ルナ。

 俺も魔法詠唱と魔力付与の可能性は試行錯誤してみるよ。」


ルナの頭を撫でてあげる。


するとさっきまで落ち込んでいたルナがいきなり上機嫌になり、


「うむ、わらわのために身を粉にして頑張るのじゃ。」


とか言ってくる。


まったく・・・

まぁ、そのあたりがかわいいんだが・・・




最後はエルだ。


エルは、俺が師匠やルナを見ている間もじっと見ては何度もスキル発動を繰り返していた。


その成果があったのだろうか。


エルも各部位毎にだが、魔力付与を行う事ができていた。


やはりエルはなんでもそつなくこなす・・・と思っていた。


だが、実際にはそつなくこなすどころか、天才だった・・・


「ヒロ、面白い事ができたので見ててくださいね。」


と言って、髪の毛を数本引き抜くと、そこに魔力を通し始めた。


「すごい・・・」


隣でミーティアが呟く。


そう・・・、エルは髪の毛だけに魔力付与を行ったのだ。


しかもその状態から属性付与を行ったのか、髪の毛が光り輝いて見える。


見た目的には指の間に光の串を持っているみたいな感じだ?


更にその威力がすごかった。



的に・・・と板を用意していたのだが、板に向けてエルが光の串を放った所、板には親指大の穴が4本開いていた。


しかも、今は夜だから光が見えたが、これが日中だったらどうだろう。


光り方にも寄るが、光の串がまったく見えない可能性もある。


この考えにはぞっとした。


エルが何かを放つ動作をすると、その進行上にある物体は穿たれるのだ・・・


見えない攻撃・・・


もしかしたら、一番覚えさせてはいけない人間に覚えさせてしまったのではないだろうか・・・



もちろん、皆で光の串を練習した。


だが、使いこなせたのはエルと師匠の二人のみだった。


ここからはただの予想でしかない。



もしかしたら、『魔力付与』には2つのタイプがいるのではないだろうか。


1つは、魔力付与にて体全部を覆うことが出来るタイプ。

物に魔力を宿らせる事が出来るのは、手から離れないだけの間のみ。

手から少しでも離れると、そこで魔力が拡散し魔法剣ではなくなってしまうのだ。



もう1つは、魔力付与にて一部分のみしか魔力を纏う事のできないタイプ。

物に宿らせた魔力は、手を離れてからも一定時間持続する。

その為、投擲武器として使うことを始め、さまざまな使い方が模索する事ができるのではないだろうか。



「エル・・・これは凄いな・・・」


呆然として呟くと、エルは


「そうですか、ありがとうございます。

 これも全てヒロのお陰です。」


と言いながら頭を俺の胸に寄せてくる。


はやってるのかな?


無言でエルの頭を撫でてあげると、とても満足そうに微笑んでいた。





今日は結構長い間、訓練を行っていた。


時間を見ると、もう3時を回っている。


いい加減に寝ないと、明日の訓練に響くな・・・


俺は時間の事を告げると、部屋に戻ろうとする。


4人も頷くと、それぞれの部屋に戻っていく。



部屋に戻ると、寝巻きに着替える為服を脱ぐ。


「キャッ」


かわいらしい声が後ろから聞こえる。


えっと・・・アリシアは家に変えると唐突に


「眠い!、わらわは先に寝ておるぞ。」


といってスマホの電源が消えていた。


・・・となると、後ろにいるのは・・・?



そこにはルナがちょこんと立っていた。


WHY?という顔でルナを眺める。


するとルナは、


「夜伽を勤めるのも妻の役目なのじゃ。

 大人しく一緒に寝ることを許すのじゃ。」


うん・・・今日はもう眠いのでお引取りいただこう・・・


ルナをお姫様だっこの要領で持ち上げる。


ルナは頬を上気させて俺を見つめている。


だが、俺はそのまま部屋を出る。



・・・・・・・何故か俺の部屋の前には、ネグリジェを来たエルと、Tシャツと短パンという姿の師匠がいた。


ヤバイ、これはどうみても俺がルナを部屋に引っ張り込んでいるような状況じゃないか・・・


「「「あのっ」」」


見事に声が重なる。


「わっ・・・わらわは抜け駆けとかしようとしていたわけじゃないぞ?

 少し聞きたいことがあって、ヒロの部屋にお邪魔していただけじゃ。」


「わっ、私も特に同と言う理由があるわけではないのですが・・・

 そっ・・・そうです、こんな夜遅くまでヒロに付き合っていただいたので、お礼をと思いおやすみの挨拶をしに来ただけですっ」


「うむ、私もエルと同じだ。

 力をつけることが出来たからな。

 この力で我が領、並びにヒロの力となる事が出来ると思い、御礼を言いに来ただけだ。」


どうやら2人はお礼を言いに来たのか。


何もそんなに気にしなくていいのに・・・


ちょっと照れてしまう。


まぁ、でも今はルナを部屋に戻すのが先だ。


「ルナ、もう歩けるな?

 大人しく自分の部屋に帰って寝ておくといいよ。

 それにエルも師匠も。

 わざわざ寝る前に挨拶に来てもらって申し訳ない。

 明日以降も修行は続くと思うし、よろしくお願いしますね。」


わざわざ来てもらったのだ、きちんとこっちも挨拶はしておくに越した事はない。


俺の方こそとお礼を言うと、3人共きまずそうな顔をして、


「うむ、明日も訓練があるしの。

 今日は大人しく寝るとするのじゃ。」


「いえ、私のほうこそありがとうございました。

 それでは良く眠れますように。」


「うむ、私もまだまだ強くならぬばならぬ。

 明日からも特訓に付き合ってもらうからな。」


と言って自分の部屋に戻っていった。


ロリと思われなくて本当に良かった・・・


俺はため息を付きつつ自分のベットへともぐりこみ、まどろみに落ちていくのであった。

お読み頂き、ありがとうございました。

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