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050 修行中―やらかした

「で、これは一体どう言う事なんだね?」


目の前には笑っているが、頬がぴくぴくしているドラゴさんが立っている。


「これはヒロが急に・・・」


「うむ、ヒロが試し斬りをしたせいだ。」


ミーティアも師匠も俺の横で正座をさせられているが、悪いのは俺だけと反論。


その通りなんだけど、少しは弁護してくれたりとか・・・


「ヒロは悪くないぞ、そこな扉がやわだったのが悪いのだ。」


いや、アリシアは弁護してるつもりなんだろうけど火に油注いでいるだけだから・・・


その言葉に目の前にいるドラゴさんもアクアさんも頬のぴくぴくが早くなってるっ・・・


「正直に言ってください。

 一体何をしたらこのような事になるのですか?」


アクアさんは冷静に・・・冷静に・・・と声に出してるのが判るぐらい声が震えている。


ここは正直に行くしかないな・・・


意を決して伝える。


「すみません!!、試したら斬れました!!」


やぶれかぶれだ、もう土下座をして謝る。


返事が無い・・・


頭を上げて正面を見ると2人共困った顔をしている。


「もう一度詳しく聞いても言いかね?」


ドラゴさんが言ってくる。


そうか、きちんと説明しないといけないな。


「はい、訓練でスキルを使ったのですが、人相手は危ないと思って扉を斬ってみたらさくっと斬れました。」


ドラゴさんは信じられないような目で俺を見て、


「金剛鋼を、その木刀でかね?」


その言葉に今度はミーティアと師匠が固まる。


「ほう、その扉は金剛鋼だったのかい。」


アリシアは何事もなさそうに聞いている。


金剛石は確かダイヤモンドだよな・・・


金剛鋼ってことはダイヤ並に高価なんじゃぁ・・・


そこにドラゴさんは、


「うむ、金剛鋼の一枚板で作っていた扉だったのだがな。」


と言ってきた。


一枚板とか、更に高い可能性が・・・


「あのぅ・・・もしかしてかなり高い?・・・弁償とか出来る限りしますので、許してください!!」


俺がそう言って謝ると、ドラゴさんは複雑そうな表情でため息をついた。


ミーティアや師匠まで複雑そうな表情だ・・・


「弁償は気にしなくて良い。鉄よりは高いが、建築に使われる程度だ、構わんよ。

 単にこの扉が世界で1番目に硬い金属だったので驚いただけだ。


 もし、君が良ければ我の目の前で切ってみてもらえないだろうか。」


と言われた。


そのぐらいで弁償しなくて良いのならお安い御用だ。


俺は木刀を構え、魔力を練る。


「・・・本当に木刀でやったのか。」


ドラゴさんの呆れるような声が聞こえる。


体に魔力を通し、木刀を体の一部と認識する。


木刀に魔力が行き渡ったのを感じたので、魔力自体を雷へと昇華させる。


目を開くと、木刀に雷が纏っているのが見える。


先ほどより遥かに短時間で行う事ができた。


・・・よし、成功だ。


先ほど切り落とした部分の扉に近づくと、木刀を振るう。


うん、面白いほど良く切れる。


色々な形に切り分けたあたりでドラゴさんに振り返る。


「こんな感じで良いですか?」


ドラゴさんはポカーンと呆けたように俺を見ている。


隣のアクアさんも同じだ。



ミーティアは「私も試してみよう」と言って、精神統一を行っている。


師匠は「魔法を取得すればあのような手が・・・だが獣人族では魔力が・・・だがあの技術は・・・」とかぶつぶつ言っている。



・・・また何かやらかした気がする。



アリシアのほうを見ると大爆笑している。


あぁ・・・これは絶対にとんでもない事をやらかしたんだな・・・


ここしばらくで学んだ経験から、そう決定した。


「ヒロ・・・良い・・・すっごく良い・・・」


スマホから変な声が聞こえる気がするが、これは無視しておこう・・・


ミーティアは魔力を両手の小太刀に通わせようとしているが、なかなかうまく行かないみたいだ。


小太刀まで魔力が通るのは見えるが、刀身から魔力が大気に放出され、とどまる事ができないみたいだ。


師匠も我に変えると、「まずは剣に魔力を付与する所から始めないといかんな。」と言ってミーティアの隣で精神統一を始めた。





しばらくすると、アリシアは真面目な顔で俺に言ってきた。


「ヒロ、何か新しいスキルを取得したかい?」


ふむ?


『スキル』と念じて取得スキルを表示させる。



『スキル』


○剣術  ○刀術  ○見切り  ○PC  ○狂化  ○????  ○料理  ○狼王の加護  ○回復魔法  ○吸血鬼化


○爪術 ○雷属性  ○闇の加護  ○魔力付与  ○聖属性  ○結界  ○先見  ○俊足  ○小太刀術



今日習得させて貰ったスキル以外は増えてもいないような・・・


「特に無いみたいだけど?」


「なるほど、すると先ほどの刀術はスキルの延長のようなものか。

 ならばその技法を皆に伝授するが良い。

 その技法は恐るべき威力を秘めているようだ。」


アリシアがそう言うと、今まで黙っていたドラゴさんが何かに気づいたように、急に頭を下げた。


いきなりだったので、隣のアクアさんが慌てている。


「頼む、その技法を教えてくれないだろうか。」


逆に俺の方がうろたえてしまった。


「あ・・・はい・・・いえ・・・ああぁ、いや違くて・・・

 えっと、俺でよければ、お願いします。」


とかいった後で思い出した。


そういえばPCスキルの使用回数残り何回だっけ?


すでに11回使っていたような気がする。


以前は10回までだけだったような・・・


あの時に比べ、スキル『PC』の熟練度が上がっている。


使用回数も熟練度に合わせて上がっているのだろうか?


だが、いつ使用制限が来るか判らないし、ドラゴさんやアクアさんのスキルも必要なものはコピーしておく必要がある。


今日は休んで、明日もう一度の方がいいかもしれない。


「それで修行のことなんですが・・・」


「うむ、今日はもう遅いし、腹も減った。

 明日の朝から頼む事はできるか?」


助かった、ドラゴさんから言ってくれると頷くだけですむ。


「はい、ドラゴさんが良ければそれでお願いします。」


と言って皆で食堂へ向かう事となった。


もちろん修行中の二人は邪魔をしないよう、門の代わりに入り口を守っていた兵士さんに食事へ向かう事を伝言すると、食堂へ向かった。


お読み頂きありがとうございました。

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