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028 決闘の反省

俺は昨日の事を振り返る。


決闘とはいえ、アレは無かったよな・・・


さすがに、『獣化』による肉体補正はすさまじいものがあった。


多分『狂化』と『獣化』同等の強化能力がありそうだ。


・・・両方とも使えないけどな。


『狂化』はいわばバーサーカー状態になるスキルだ。


激昂状態というのが、あの心理状態になるのであれば、恐らく敵と認識したもの。もしくはその場にいる全員を殺すまで、終わらないのだろう。


但し、熟練度が7もあるので、制御は可能。どこまでの制御が可能なのか調べないと怖くて使えないが、それまでは封印決定だろう。


『獣化』に関しては、いまいち良くわかっていない。


最初はエラーコード10とかで発動できなかったが、昨日は発動できた。


[周囲に男性の存在を認められず。獣化発動します。]


という文字が頭に浮かんだ事から、何か発動条件が必要だったと言う事だろう。


発動後の様子から振り返ってみると、体に何かしらの変化が起き、本能のおもむくまま女性を求めた。


今一、自分があいまいなままと言う事や、グリード公の意思とは無関係に事が及んだと言う事が腑に落ちないが・・・


彼女も心底嫌がって居なかったので、きっと大丈夫だろう。


その辺あいまいな所があるが・・・



改めて鏡を見る。牙の生えた薄白い顔色の美形は俺でいいのだろうか。


朝、起きた後いつも通りにカーテンを開けると、日光に当たった両手が火傷を負った。


朝食を食べに行ったら、にんにくの匂いに負けてテーブルに突っ伏した。


宿屋の娘さんが甲斐甲斐しく介抱をしてくれていた所、つい白い首筋にむらむらして噛み付きかけた。


そして鏡を見るとこれである。



「これって獣というより吸血鬼じゃねぇ?」



つい叫んでしまった。


考えていても仕方ないだろう。『ステータス』と念じてみる。


<名前> ヒロ

<職業> はぐれ魔王

<性別> 男

<年齢> 19歳

<LV> 並

<HP> 並

<MP> 膨大



<状態> 吸血鬼化


相変わらずまともな事が書かれていないステータスだ。


名前は呼称が表示されるし、職業もころころ変わる。


そもそも、魔力不足から大抵の魔法が使えない俺のMPが膨大ってバグだろう・・・


だが、状態は間違いなく現状を把握してくれるので助かる。


そこによると俺は今『吸血鬼化』という状態らしい。


昨日、抱きついて血を吸っていたからな、その時に受けたんだろう。


・・・・・・うん、どうしよう。


ふと思いついて『スキル』と念じてみる。



『スキル』


○剣術  ○刀術  ○見切り  ○PC  ○狂化  ○????  ○料理  ○狼王の加護  ○獣化  ○回復魔法  ○吸血鬼化



グリード公がスキルとして使った事から考えてみたが、やはり『吸血鬼化』はスキルの1つに入るらしい。



『スキル詳細』対象『吸血鬼化』


○吸血鬼化 ― 筋力・俊敏力・回復力・魔力が大幅に増大するが、陽光・にんにく・十字架に弱くなり、血を欲するようになる。※熟練度5以下では制御する事ができません。 熟練度2



どうやら思ったとおりだが、熟練度が足りないので制御は出来ない。

暴走していると見てもいいのか。


・・・・・・さて、熟練度をあげて制御出来るようになるには、どのぐらいかかるのだろうか。


もしくは記憶を無くす事前提に『消去』するかだ。


俺はどうしたものかと、『PC』スキルの『ヘルプ』を見ていると、良い情報があった。


スキルの『凍結』を行うと、次に『解凍』するまでそのスキルは効力を発揮しないようだ。


ラスト公とスキルの考察をしていた際、熟練度が上がっていたらしく、できる事が増えていた。


調べてみる限りデメリットが発生する事も無いみたいなので、行ってみる。



『凍結』対象『吸血鬼化』



体から急激に力が抜けていく感覚がする。


鏡を見ると、元の俺の顔に戻っている。


陽光に手をさらしてもなんら変化は無い。


どうやらスキルの『凍結』には成功したらしい。


これで一応『???』以外に関してのスキルは把握できた。


『???』も熟練度が5に上がっていたし、何かしら常時発動しているスキルなんだろう。



とりあえず、落ち着いた所で、宿屋を出よう。


荷物をまとめ、受付のおじさんに鍵を返す。


「昨日はどうだったんだい。」


「あ~、なんというか、うまく行ったんじゃないかと思いますよ?」


「なら良かったよ、しっかり謝る事ができたんだね。」


「なんと言いますか・・・」


「それなら、宿の前でまっている奥さんと仲良くするんだよ。」


と言って、背中をバンバン叩かれた。


・・・・・・・・・・・・・今、なんと言いました?


俺はソロソロと扉を開いてみると・・・


「ふははははは、待っておったぞ。」


扉を閉めると、


「おじさんっ、勝手口貸してくださいっ。」


「奥さんから逃げるとは感心しないなぁ。ちゃんと話をつけるんだよ。」


と言って扉から放り出されました・・・


「魔王よっ、何故わらわの顔を見て逃げだすのじゃっ。」


グリード公は涙声で叫んでくる。ってここで魔王って呼ぶのは色々とやばいっ。


「ちょ、グリードさん。ここで魔王はやばい、ヒロって呼んでほしい。」


グリード公の耳元にダッシュで駆けて行って囁く。


「ヒロ・・・か、判ったのじゃ。

 ならばわらわの事もルナと呼ぶ事を許すのじゃ。」


顔を赤らめて自分の呼び名も教えてくれる。。


「それでヒロ、体の調子はどうじゃ?」


ルナ(グリード公)が俺の体を観察しながら聞いてくるので、


「ああ、絶好調だよ?」


昨日の事を意識してしまい、顔が赤くなったのを自覚するが、勤めて平静に答える。


「そ・・・そうか。

 ならば、順調に吸血鬼化も体に馴染んだのじゃな。」


顔がぱぁっと満面の笑顔に変わる。


・・・う、これは可愛いと思ってしまう。


いやいや、美女のお姉さん状態ならともかく、今の姿はどう見ても13・4歳ぐらいだ、さすがにこの姿にトキめいたら犯罪だぞ。


「ならば、わらわの命令に絶対服従じゃなっ。」


後ろの2人にルナ(グリード公)は確認すると、


「ええ、良かったですね。」


「お嬢様おめでとうございます。初めての相手と結ばれるのは、お嬢様の夢でしたからね。」


と言っているが、何のことだろう。


「ヒロよ、主として命令する。我に結婚を申し込むのじゃ。」


え~っと・・・・?


「ごめん、無理。」


俺が断ると、ルナ(グリード公)は後ろの2人を交互に見る。


2人も納得がいっていないみたいで、?の表情だ。


今朝の状態を思い出してみる。


「もしかして、吸血鬼化?」


ルナ(グリード公)の肩がビクンッと震える。


「あ~、ごめん、凍結しちゃった。」


「なっ・・・なんじゃと~。

 わっ・・・わらわのっ・・・始めてばかりか・・・、1回限りの眷属化までじゃとっ・・・」


あ・・・倒れた。


お付き2人が慌てている。


俺は後ろを振り返ると、今までの様子を盗み見していた宿屋のおじさんに、


「すいません、もう一泊。

 今度はあの団体も一緒に。」


もう一泊する事が決定した。


ルナ(グリード公)の意識が戻るまでの間に、お付き2人から色々な話を聞いた。


・ルナも昨日のが初めてだったと言う事。(2人はすでに恋人がいるので、昨日の事は絶対に黙っているように釘を刺された。ルナにも絶対に言わないようにとの事だ。)


・生まれもあり、初めては結婚相手と決まっている事から、俺を結婚相手として認識している事。


・結婚相手として認めた者のみに、使う1回しか使えない特別なスキルを用い、俺を吸血鬼へ変えたはずが変わっていなかった事でショックだったのだろう。と言う事。


・見た目は12.3歳ぐらいだが、実年齢は20歳なので犯罪じゃないですよ。との事。(年上というのはびっくりした。)


・etc・・・


他にも色々と聞いたが、俺からも話した事がある。


・プライド公の元へ向かっている理由。


・そもそも魔王になるつもりが無い事。


・吸血鬼化を解いたのは企業秘密だと言う事。


・etc・・・


お付き2人は納得したような、納得しないような表情で、


「どちらにせよ、お嬢様をこのままにする事はできません。

 これはヒロ様の責任でもございますので、2人で結論を出してください。」


と言って、部屋を出て行ってしまった。


これは2人で今後どうするか決めろって事なんだろうな。


とりあえず、ルナ(グリード公)の目がさめるまで待つとしよう。

主人公のノリがどんどん暴走していきます・・・

これがずっと主人公のターン というものでしょうか。


お読みいただきありがとうございました。

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