ごめんなさい
「ガヤガヤ」「ギャーギャー」
今日も学校の昼休みは騒がしく、僕は強く耳をふさいでいた。
いつからか、僕は「音」を聞くのが嫌いになった。だってうるさいし、聞こえてこなくてもいい噂話が聞こえてくるから。
いつも机の端で一人この時間が終わればいいのにと思っていた。
「カサカサ」「カーカー」
ある学校の帰り道、自然だらけの道を一人で歩いているとあることを思いつく。
「サー、サー」
「僕の耳、ちぎっちゃえばいいんだ」
「ドンドンドン」「ガチャ」
家に急いで帰りすぐ行動に移そうとしたが、手を止めた。耳がなければ周りの人におかしい、普通ではないと言われる。
ならば、耳がない人もいるということを当たり前にすればいい。
それからというと、僕の毎日は変わっていった。
夜になると散歩をしてくると自分の親にいい、外に出かけた。
「すた、すた」
夜だから人の顔は見ずらいからちょうどいい。
町についたら毎日一人の人に声をかける。
「音っている?」
どっちでもいい、なぜそんなことを聞くのか、いそがしいと言った人が多かった。
まあ何と答えても僕のやることは変わらない。
その人が僕から目を離した瞬間、「ズバっ」と僕はその人の片耳を勢いよくちぎった。続けてもう片方の耳もちぎった。
僕もはじめは驚いていた。一発で耳をちぎれる力が僕にあったなんて。目的のためには使えるものは使う。この力はとても便利なものだった。
しかし、一つめんどくさかったのは、「いだぁぁぁぁい、ヒュー、ヒュー」と勢いよく切れるからそこまで痛みは感じないだろうと思っていたが、とても痛いらしく耳をちぎられた人たちは痛みで喉が枯れるくらい叫んでいたことだった。
とにかくうるさいなと感じた。
でも、「ヒュー・・・」と声が枯れる瞬間がとても素敵に感じた。まるでこのひとの物語が幕を閉じたみたいな。自分の手で物語を終わりにさせるというのが快感で今、この世界で一番の幸せ者なんだと思った。
そんなことを続けていたからか、学校でもそのことが話題になっていた。
「ねえねえ、最近の事件やばくない?」
「それな。なんか夜、性別も年齢もわからない人が耳をいきなりちぎって来るんでしょ。」
「まじ、何したいんだろう。目的はなんだろうね。」ガヤガヤ
目的という言葉を聞いて僕は忘れていたことを思い出した。
「サー、サー」
僕は自分の耳がなくとも悪く言われないようにするためにやっていたんだ。もう結構の人の耳をちぎったからそろそろいいはずだ。
「ダン ダン ダン」
僕は今日も外に出ようとしたが、親が話しかけてきた。
「散歩だとしても遠くに行き過ぎないこと。最近物騒な事件ばかりだから」
僕は言った。「大丈夫だよ。すぐに戻るから。」
「すた、すた」
ここら辺なら人通りは少ないからばれはしない。
「ふぅー」と僕は一息つき笑みを浮かべながら両耳をちぎった。
気づいたら家のベットで横になっていた。
両親は悲しそうな顔をしているが、何を言っていたかはわからなかった。
いつの間にか部屋には僕一人だけとなった。
とても静かで心地よかった。
ただこの世界に見とれすぎて呼吸が疎かになった。
「__、__、__、__」
過呼吸になって呼吸をしていても音がないから本当にしているのかわからなかった。
「_____」恐怖で体が震えていた。
階段を急いで降りて、洗面所の鏡を見た。
「___、_____、___、_____」口の動きに合わせて呼吸をしたら一様は落ち着いた。生きていると感じられた。
こんな思いをしながらほかの人も生きていくのか。
「_ _ _ _ _ _」
僕の謝罪は誰にも届かなかった。
自分にとって好きなもの、嫌いなものも自分自身を作る材料となる。
全てと限りませんが、今回はそうだったということ。
知らぬうちに自分を支えているかもしれない。
どうか後悔しない人生を
読んでくださりありがとうございました。




