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殺し屋JK、ターゲットは父親でした。  作者: 椿原菜湖
殺し屋JK、ターゲットは父親でした。勝浦編2
48/69

48迫り来る敵

開いた扉が閉まり、風の音が消えた。

私はロルバンの首元を掴みながら少しずつ前に進んだ。

私たちは一度この建物に入ったことがある。ラビットアサシンの当主にスカウトされたとき、コアは私を救出してくれた時だ。その時に建物の構造は理解している。

階段を登って一番上の階のさらに奥の部屋。そこには社長室のような一室がある。

私たちの予想だと、そこにクララがいると考えた。



『それでは、緊急会議を始める。』

コアの号令でki殺し屋メンバーが立ち上がりお辞儀をした。そして全員席に着いた。

今この場に集まっているメンバーは緊急収束部隊の3人、事件後処理部隊の3人、死体処理部隊の2人だった。

私は自身のパソコンを取り出して事前に用意していた資料をもとに会議を進行した。

『3日後、ラビットアサシンのクララを殺す。そのため、アジト内に進入する予定だ。今からそこでの立ち回りの確認をする。』

部屋の電気を消してモニターと繋がっているコンセントをパソコンに繋げた。

そして、全員の注目をモニターに向けさせた。

一瞬部屋が暗くなり、瞼の裏を刺激する。

『まず、依頼者である教景の意思を尊重して、彼にも現場に参加してもらう。』

『おいおい待てよ。んなの足手纏いにしかならねぇぞ?』

緊収のアルチュールが腕を組みながら言った。

『確かにそうだ。お前の言うことが合っている。だが——』

私の隣に座っていたコアが発言をした。そして一言、間をおいて言った。

『今回の件は、心理的なものが絡んでると判断したんだ。これは、セレナが判断したんじゃない。全て俺の判断によるものだ。』

コアは珍しく声を低くしていた。

私は彼に視線を向けた。すると視線の先が一致して目が合った。そしてコアは人を見下すように小さく笑った。

『コアが決めたのか。』

アルチュールはどこか納得いっていないが、深く頷いて自分に嘘をつくようにした。

アルは昔からコアのことを慕っているらしい。年こそは離れているものの、何か通ずるものがあるだとか。飲み仲間や野球観戦仲間としても交友を深めている。

『あぁ。だから何か責任があったら全て俺に当ててくれ。』

『分かった分かった。』

2人のじゃれ合いはしばらく続いた。私はその姿を冷たい目で見た。

『はいはい会議始めるよ。』

コアとアルチュールは口を揃えて、”すいやせん”と言った。さらに周りの視線がキツかった。

私は気にせず会議を続行した。

『まず、殺害部隊が表門から侵入する。そして、お前たちは裏口から教景と一緒に侵入しろ。道中の監視カメラを壊していけば迷った時に安心だ。』

『了解。』



パァン!


「聞こえるな。」

「うん。」

私は会議の時の作戦を回顧しながら目的地まで進んだ。

ロルバンを囮にするという作戦は直前まで決まっていなかった。彼が本当にスパイという確信がなかったからだ。

今のところ、ロルバンは道を間違えずに進んでいる。これで遠回りや違う道の行き方をした瞬間に背後からトカレフで撃ち殺す。

そう忠告していた。


パァン!


ここまで何度も何度も銃声が耳に響いていた。きっとアルたちが監視カメラを壊しているんだろう。

不気味なことに、ビル内には誰一人と警備がいなかった。

この建物に来たことがあるとはいえ、ここの道は来たことがない。

私は家に帰る途中で何者かに電気ショックを喰らい、意識を失い目が覚めたら刑務所あのような部屋にいた。だからロルバンを信じて道を進むしかなかった。コアは一度この道を来たことがある。そして教えてもらっていた。

しかし、思ってた以上に入り組んでいるビルだったため、正直道を理解していなかった。

コアは背後を守っているため道を正確に判断できない。

裏切り者を信じることしかできない状況だった。

「あと、どれくらいだ。」

「もう、すぐだ。そこの階段を登ったら左に曲がって進むだけ。」

ロルバンは声を震わせて言った。

私は彼の反応を見て、合っているのだと安心した。

そのまま順調に階段を登っていけばいいものだった。しかし、時すでに遅しだった。


ダダダダダダダダダ


「隠れろ!」

突然乱射銃で付近を撃たれた。

私たちは階段の下に隠れた。コアは反対側の階段下に隠れた。

「クソッ。」

私はロルバンの頭に覆い被さるような体制をとった。

『———もしもし、こちらオーディン。大丈夫か?』無線機から声が聞こえた。

「もしもし、私とロルバンは無事だ。コアは、分からない。」

『了解。俺たちは一旦ステイしておく、そちらが動き出したら動いてくれ。』

「了解。」

私は無線機を腰の位置に戻した。


ダン!ダン!


「ちくしょうが。」

鳴り止まない銃声音のせいで、なかなか前に進まなかった。

「マークスマンライフルだ。」

「え?」

「フーリンが愛用していた遠距離系ライフル銃だ。」背後に隠れていたロルバンが小さな声で耳元で囁いた。


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