表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺し屋JK、ターゲットは父親でした。  作者: 椿原菜湖
殺し屋JK、ターゲットは父親でした。勝浦編1
35/69

35ラビットアサシン歴史記

「一旦情報を整理すると、ロルバンは敵の可能性が高い。でも、今は白川春綺の依頼を終わらせよう。」

ロルバンと白川家の関係性を明らかにする前に、白川春綺を捕えることに集中した方がいい。

ロルバンは何らかの形でラビアサと関係がある。これはほぼ確定だ。

「この案件が終わるまで、ロルバンとの接触は最低限にしよう。」

コアはうんうん、と何度か頷いた。

とにかく今は、証明金を手に入れるために白川春綺を殺そう。

コアはパソコンの画面をいつも通り暗くして情報を打ち込んだ。

「じゃあ、どうする?白川春綺ってどうやったら殺せるの?」

私はコアの質問内容を理解しながら回答を考えた。

私がラビアサのアジトに連れ去られたとき、一度ラビアサのメンバーに会った。

その時の部屋は、パイプ椅子が2、3個と小さな机が一つだった。壁紙は真っ白。天井にはたくさんの血のような模様がされていた。

私が会ったのは、ナハト、フーリン、クララの3人だ。残り三人のメンバーのうち、当主の勝地は死亡。一人は狙撃手としてコープスを殺害。一人は当時どこにいたか分からない。

「コアが私を連れ出してくれた時って、窓から飛び降りたよね?」

「うん。そうだけど。」

「割った時の腕の向きとか覚えてる?」

コアは、あぁ〜と言いながら腕組みをした。

彼の腕は太く、筋肉が目立っていた。

私が予想するに、コアの握力は80近くあるだろう。通常の部屋に設置してある窓を割るのには、瞬間的な衝撃力ご必要になる。窓を破るのに、握力では計りきれないのだ。

つまり、私は彼がどんな形で割ったのかを明確にしたいのだ。

コアが記憶を辿っている間に、私はコアが回収した資料に目を通した。

手で探りながらどんな資料があるのかなーと見ているうちに、一際異彩を放っているものがあった。

私はその資料を手に取り、自分の机に置いた。

「コア〜?資料確認してるね。」

「りょうか〜い。」

いまだにコアは、腕組みをしながら記憶を辿っている。

昨日の夕食の献立さえ忘れてしまうようじゃ、随分前の腕の動きなんて覚えてるわけないか。ダメ元で聞いたからな〜。直には頑張って思い出してもらおう。

私が気になっていた資料は、ラビアサの各メンバーの経歴が書かれてあるファイルだ。

それを一つ一つ見ていこう。

一人目、現在副当主のナハトシュペーア。二人目、フーリン、三人目、クララ。四人目、ヨナス、四人目、ニクラス。

一人目の、ナハトシュペーアから見ていこう。


【ラビットアサシン所属 副当主ナハトシュペーア】

生年月日:1994.8.9

年齢  :30歳

本名  :寿実菜

経歴  :1994年 広島県に生まれる

     1999年 5歳の頃、両親が離婚して父親と          一緒に東京に来る           2000年 6歳の頃、父親が自殺。叔母に引          き取られる。

     2005年 11歳の頃、母親と父親が離婚し          た理由をキッカケに、フィリピ          ンに行く。

     2009年 15歳の頃、刑務所でニクラスと          ヨナスと出会う。

     2013年 19歳の頃、ヨナスに誘われてラ          ビットアサシンに加入する。

     2016年 21歳の頃、ラビットアサシンの          副当主になる。


ナハトシュペーアに関する情報は、2016年で途絶えていた。私が疑問に思ったことは二つ。

一つは、なぜ両親が離婚したからといってフィリピンに渡るのか。

もう一つは、なぜ刑務所にいたのか。

情報を解読していて、どうしてもこの二つの点が気になった。

人物には必ず”なぜ″が存在する。

なぜ、そう思う。

なぜ、そうした。

なぜ、殺した。

なぜ、生きている。

なぜ、死にたい。

数々の疑問が浮かぶことによってその答えを見つけ出し、各疑問の答えのピースを合わせて初めて真の答えに辿り着く。これが情報収集というものだ。

これは、ジョセフから教わったことだ。

私は次の人物に手を伸ばして資料を見ようとした。

しかし、コアが私の腕に手を伸ばして嬉しそうな表情を浮かべていた。

何だこいつは?と思った。

「なに?」

「思い出したよ!とにかく肘と膝で蹴ったんだ。そしたら気持ちいいくらいに割れたよ!」

もうもはや、そんなのどうでもいい。

私はラビアサの人物情報の方が気になる。

私が聞いといて申し訳ないが。

「そっか。サンキュー。」

コアの方に目をやると、少し拗ねたような表情をしていた。

とことんめんどくさいやつだな。

私はため息をついて資料を渡した。

「もう一回見直せ。」

コアは喜んで受け取った。

彼は感情が表情、行動に出やすい。その分、相手からしたら恐怖も伴うのだ。

私は、再び資料に目をやった。

重要な情報を見落とさないようにしなければ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ