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殺し屋JK、ターゲットは父親でした。  作者: 椿原菜湖
殺し屋JK、ターゲットは父親でした。勝浦編1
28/69

28うさぎの血は、白かった

ブォンブォンブォン!


「教景が死んだってマジかよ。」

「いや、ヨナスの言い分だろ。そっちに気を引かせるための。」

私たちは今、クララの弟であり依頼主でもある白川教景が殺されたという連絡を受け、アジトに向かっている。

ヨナスが目を覚ました直後だったので、最初は彼が勝手に作り上げた記憶だと思っていた。

しかし、アジトに近づいて行くにつれてその情報は本当のように感じられた。

ふとコアの方に目を向けると、口笛を鳴らしながら眼は笑っていなかった。


キキィ


「先行ってて。車庫入れしてから行く。」

「了解。」

私は恐る恐るアジトに入った。入った瞬間に気持ちのいい冷房の風を感じた。

「お疲れ様です!」

「おつかれ。」

何人かの部下に挨拶されながらロルバンのいる部屋に向かった。私はki殺し屋のトップであるためか、全ての人に顔が知られていた。


コツコツコツコツ


順調に階段を上がっていき、ついにヨナスのいる病室にたどり着いた。

「はぁ。」

私は小さくため息をつき、ドアノブに手を伸ばした。と同時に、懐にあるトカレフを確認した。仲間とはいえ、常に警戒心を持っていなくては。そう教わってきた。


ガチャ


「セレナ!」

部屋に入った瞬間に、ヨナスに目がいった。私は彼を睨みつけながらドスドスと部屋に入っていった。

「よっ。」

私は近くのパイプ椅子に腰を下ろした。ヨナスは怪我人なのに手錠をしている状態だった。

「ロル、あのことって‥‥」

「うん。今、緊収で調べてるところ。他の部隊でも調べてもらう予定。」

「ありがと。ヨナス?」

「‥‥。」

ヨナスは何も言わずにただただ正面をじっと見つめていた。

その横顔は、疲れきっていた。

「ヨナス?ヨナス!」


パチン!


「返事をしろ!」

私はヨナスの頬にビンタをした。ヨナスは何も言わずにまだかと言わんばかりに正面を向いた。

「はぁ。こりゃだめだ。また明日来るよ。てか、ニクラスは?」

私は病室全体に目を向けたが、ニクラスの姿がなかった。

「アイツは別の病室にいるよ。第二病棟だ。」

「了解。」

そのままの足でニクラスの元に向かおうとした。


ガチャ


「おっ!貝ちゃんもう戻るの?」

扉から入ってきたコアと目が合った。そのくっきりした二重瞼は、永遠に見続けられるほど綺麗だ。

「アイツ何も言わねぇんだよ。頑張って聞き出しといてくれ。私は調べ事が増えたからな。」 

「えぇ〜めんどくせぇ〜。一応頑張ってみるけどさ!たまには見に来てよ?!」

「はいはい。」

「ひどいっ!」


ガチャン


私は返事をしながら部屋を出た。

この様子だと、本当にヨナスは教景を殺したようだな。教景の位置情報を確認すると、電源が切られていた。私とコアは教景に対してどんなことがあろうと絶対に電源を切るなと言っている。

「マジかよ。」

私は頭を掻き回しながら仕事部屋に向かった。

「よっ!」

背後に聴き慣れた声がした。目を向けるとそこには黒シャツを着たナルがいた。

「どこ向かってんの?」

「仕事部屋。」

「何でー?」

「ちょっと調べ事。」

「ふ〜ん。俺はね、アルチュールと飯食いに行く!」

聞いてねぇよ、と思ったがそんな反応したら泣いてひっついてくるため、無難に返す。

「楽しんでね。」

「はーい!」

ナルは私に手を振りながらスキップをして私を追い越した。本当に気分屋な男だ。


ガチャン


「どうなってんだよ‥‥。」

私はロッカーからパソコンを取り出して電源を入れた。

調べることは一択。教景とヨナスの関係性だ。二人は何の認識もないのになぜヨナスは教景を殺したんだ?

今回の依頼のことも、ki殺し屋内だけで収めているはずだ。


カチカチカチカチ


「川蔵‥‥白川教景‥‥。」

ただひたすらに二人について調べた。しかし、二人が接触しているような有力な情報はなかった。

「‥‥ん?」

私は、ある一つのファイルを見つけた。ファイル名は


『ラビットアサシン内部情報』


何と惹きつけられるファイル名だろう。私はファイルを開いた。しかし、案の定パスワードが設定されていた。私は何個か当てのあるパスワードを入力した。

これか?

いやちがう

これ?

またちがう

入力しては拒否され、入力しては拒否され続けた。絶対にこのファイルは開きたい。何としてでも開かなくては。

「んーーーーーーーあ。」

“20250702“


カチッ


「ふう〜。」

「誰だ?」

すぐ背後に、コアが立っていた。

「はぁ〜!マジでやめろ!」

「ごめんて〜。てか、何そのファイル。」

コアは興味を持つというよりも警戒心の方が強く感じる。

「そっちはどう?」

「何にも。」

「そっかー。え?」

私は期待はしていなかったものの、思いがけない情報を見つけた。

それは‥‥

「白川家家系図?」

コアが読み上げた。

「ラビアサのファイルの中に何でこんなもんが入ってんだ?」

私は、ある危惧している出来事を口にした。

「ラビアサと白川家の誰かが血縁関係?」

「‥‥はぁ?んなわけあるか。」





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