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幼女勇者チーちゃんの異世界奮闘記 ~限界ロリコンアラサー女がオリキャラ幼女に転生した結果 ><~  作者: オフィ


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81/212

Lo81.まだ10歳の子ども

 翌日、ユーくんとココッテちゃんがウェダインさんに挑みました。


 昨日何度やっても全く歯が立たなかったのが悔しかったのでしょうか? 夜遅くまで秘密特訓をしていたようです。


 今のユーくんには油断は一切ありません。眼光は鋭くなり、昨日よりずっと真剣な感じがします。

 頑張りすぎてバテバテ状態で来るかもと思ってましたが、これは……ユーくんのポテンシャルを見誤ったかもしれません。

 ウェダインさんはそんなユーくんを平然見つめて言います。


「へー、自信ありそうだな」

「今日は勝つよ」


 今のユーくんは、完全に"仕上がって"います。その気迫が目に見えるようです。それに答えたのか、ウェダインさんも眼光鋭くユーくんを睨み返しました。


 あのー……ちょっと忘れてませんか? これ、別に本番の戦いじゃないんですけど。ただの稽古なんですけど。別にそんなガチでやらなくても……


 一方、ココッテちゃんは無表情でゆらゆらと揺れてました。あ、この子は平常運転ですね?

 ココッテちゃんは立ってるときにゆらゆらする癖があるんですが、それはまるでクラゲのようです。私はこれを【クラゲの構え】と名付けました。かわいいですよね?


 と、思ったらココッテちゃんが消えました! え、ユーくんじゃなくてそっちから仕掛けるんですか!?


「ちっ!」


 ウェダインさんが舌打ちをしながら唐突に跳びます! え、なんで? と思ったらさっきまでウェダインさんの立っていた地面から大きな氷柱(つらら)が立ちました。


「これは……ココッテちゃんの氷の魔法ですか!」

「あのレベルの魔法を溜め無しで撃つとかすげーな」


 いつの間にか私の横に来ていた手刀のおじさんが言います。あ、解説要員ですか? お疲れ様です。


「いや、というか発生まで何の予兆も見えなかったんですけど、ウェダインさんどうやって見切ったんですかね……?」

「見切ったってことは予兆はあったんだろうさ……地面に流れる魔力が不自然に多いとかな」

「おお、もしかして見切れたんですか?」

「……次は見切るさ」

「見切れなかったんですね……」


 魔法を使ったココッテちゃんの姿は見えませんが、ユーくんが氷柱を足場にして跳びます! 空中にいるウェダインさんのところにそのまま勢いよくアタックをかけます。


 おお、これはナイスですね! 空中では流石のウェダインさんも自由に動けません。それこそ空を飛ばない限り……


 ユーくんの大剣が下から襲いかかります!


「てやー!」

「なめんな!」


 ウェダインさんは双刃剣を振るい、ユーの大剣にぶつけました。ガキン、とぶつかった衝撃とともにウェダインさんが空中で半回転。返す刀で逆の刃がユーくんに襲いかかります。

 双刃剣の強くてズルいところはここです。片刃を防いでも、すぐに逆方向の刃で反撃ができます。その分扱いは難しそうですけど。


「うわー、曲芸みたいな動きですね?」

「流石は金章持ち。この程度じゃ崩れねーかぁ……」


 そうなると今度は避けれないのはユーくんでした。このまま空中から打ち落とされてKOなのかと思った瞬間、ウェダインさんを狙って氷のつぶてが散弾のように襲いかかってきました。

 ココッテちゃんが氷の魔法で援護射撃したようです。いや、範囲が広いからユーくんも巻き込まれませんかこれ!?


 いや、このタイミングでユーくんの全身から炎が吹き出てきました。これはロマサガでいうセルフバーニングですね! 自分の身体を炎で覆うバリヤーです!


「なるほど、炎で相殺ですか!」

「えげつねーな。わざわざ溶けやすいように氷のつぶてが小さいのもポイントだな。あれならユー坊だけは炎で防げる」

「ユーくん、身体が燃えてますけど熱くないんでしょうか?」

「なんだ、知らないのか? 魔法ってのは使用者に抵抗力があるんだよ。その抵抗力を上回らない限り、使用者はノーダメージだ」

「ほうほう、そんな仕組みが。初めて知りました!……いや、それどこかで聞いたことある気がしますね?」

「どっちだよ」


 はて、漫画知識だったか、ユナさんに教えてもらった知識だったかあいまいです。まぁ私、忘れっぽいので。たぶん今教わった知識もそのうち忘れて、また「ユーくんが燃えてる! 熱そう!」とか言いそうな予感がします。(予防線)


 さて、片方からは氷の散弾。もう片方からは炎。挟まれたウェダインさんがどうしたかというと……

 そのまま炎に包まれたユーくんに攻撃をしました! そんなの関係ないと言わんばかりに!


 双刃剣が振るわれて、ユーくんの胴をしたたかに打ちます。ウェダインさんも斬る気は無いので、剣の腹で打ちました。みね打ちです。いや、平打ちというべきですね?

 それでも鉄の重量にパワーとスピードが乗ってます。受けたユーくんは空から突き落とされました。


 ですが、その代わりに氷のつぶてがウェダインさんを襲います! 更にユーくんは落ちながらも身体に纏わせていた炎をウェダインに向けて放ちます!

 冷たいのと熱いのがぶつかり、ウェダインさんを中心に爆発が起きます! いや、大丈夫なんですかあれ!?


「ちっ、まともに受けちまったぜ」


 ウェダインさんが悪態をついて着地します。どうやら攻撃を受けてしまったようですが……ってあれ? なんか傷一つ見えないんですけど?


「あのー、なんか当たったって言ってる割に無傷に見えるんですけど……なんで?」

「あー、なんか当たる瞬間、一瞬身体が光ったような気がしたんだが」


 え、ウェダインさん光ったんですか? バリア的な何かでも張ったとか?

 とにかくウェダインさんは無傷なことは確かです!


 しかし、そこでさっきまで消えてたココッテちゃんがいつの間にか背後を取っていました。そして素手でウェダインさんに触れようとします。


「あれはココッテちゃんの【ドレインタッチ】です! やりましたね!」

「ドレ……? え、なんか物騒な技名が聞こえたが気のせいか?」

「気のせいです!」


 しかし、背後からの攻撃すら身体をひねってかわすウェダインさん。そのひねりを加えたまま双刃剣でココッテちゃんを打ちすえました!


「なんでかわせるんですかアレ!?」

「意味わかんねぇなあの姉ちゃん……」


 回避と同時に攻撃をすかさずするのがウェダインさんのすごいところです。つまりアレです。隙がめちゃくちゃ少ないんです。2人がかりでも対応してしまいます。


「超反応と隙の無い動作、そして魔法が当たっても無傷。これ絶対勝てねぇだろ」

「理不尽すぎて草生えますね……!?」

「草生やしてどうするんだよ」


 私のいた世界では笑うしかない状況のときに草は生えてしまうものなのですけど、この世界では生えないようですね?


 その後は逆転の目もなく、ウェダインさんがユーくん達をボコボコにしました。完全に昨日と同じ展開です。


「うぅ……まだまだぁ……」


 地に伏せたユーくんが剣を杖代わりにしてよろよろと立ち上がります。ちなみに既に3回やられてますので、もう4回目です。

 ウェダインさんはそんなユーくんを見据えて、言いました。


「無理だろ。もう動きが遅くなってる。足に力が入ってねぇぜ」

「まだだよ……まだ……ぁ!」


 ユーくんは力を振り絞って向かいますが、既に策も何もない突撃。ウェダインさんは軽くいなして、ユーくんに足をひっかけて転がしました。

 ユーくんは悔しげな表情でなおも立ち上がります。

 ウェダインさんはそんなユーくんを見て呆れながら言います。


「お前なぁ……目的を履き違えてるだろ。ここで無理してアタシに勝てたとして、それに何の意味があるんだ?」

「そんなのわかんない……」


 ユーくんはまた剣を構えました。ウェダインさんが私を見て言います。


「お前の役目だ。やめさせろ」


 あ……私ですか!? た、確かにそうですね! ユーくんが無理してるならパーティーメンバーの私がやめさせるべきでした!

 でも、やめさせるってどうやって……ええい、ままよ!


「ユーくん! もうお休みしましょう!」


 私はユーくんに横から体当たりをかましました!

 ユーくんは避けずにそのままばたんと倒れました。……あ、あれ? 私ごときのタックルでこんなに簡単に倒れちゃいましたよ?

 ウェダインさんは呆れてこちらを見てます。


「お前なぁ……」

「わー、ご、ごめんなさいごめんなさい! こんなに簡単に倒れると思ってなかったんです!」


 めちゃくちゃ私が押し倒した形になってます! 未成年女児を! 犯罪じゃないですよ!? 故意じゃないのできっとセーフです! 情状酌量の余地があります!


 ユーくんは倒れたまま、弱々しく言います。もう抵抗する気もないようです。


「チーちゃん……」

「ユーくん……どうしちゃったんですか? ちょっと意固地に見えましたよ。おかしいです」


 そうです。おかしいです。この子はバトル脳に見えますけど本当は賢いので、こんな無意味なことはしないのです。

 ナメクジだって勝算あって挑んでますし、ガイナスさんとの戦いだって、あっさり負けを認めて引き下がったじゃないですか?

 勝てない相手に延々とアタックするようなことはしないはずなんです。


 そのとき私はユーくんの顔を見てハッと気付きます。


「だって……ボクは弱い……こんなに弱いボクは、勇者になんてなれない……」

「ユーくん……」


 ユーくんは泣いていました。

 ただ自分の無力さを嘆くように、10歳の子どもが泣いてました。

>はて、漫画知識だったか、ユナさんに教えてもらった知識だったかあいまいです。まぁ私、忘れっぽいので。


……とチーちゃんは言っていますが、こういうときは作者も「この設定どっかで書いたかもしれない。忘れたけど」って思ってます。


そして読者も忘れたものと思って二度書きます!

大事なことなので二度書いてもいいのです!(そんなに大事なことじゃないから忘れるんでしょ?)

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― 新着の感想 ―
魔法を発動した本人は焼けないのは、ナメクジ戦でユーくんと合体技してるときの実体験から…かな? それも忘れちゃう忘れっぽさちょっと心配になるぞ。
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