表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/30

403 認証

 自分の名前を記入(きにゅう)する際、一時間以内に一〇回も連続(れんぞく)して誤記(入力ミス)()(かえ)すことはあるだろうか?


 難しい質問をされているわけではないのだから、せいぜい五回も猶予(ゆうよ)があれば十分(じゅうぶん)。もしも、それ以上(いじょう)失敗(しっぱい)()(かえ)すとすれば、十中八九(じっちゅうはっく)第三者(だいさんしゃ)悪意(あくい)ある試行(しこう)(おこな)っている。


 第三者(だいさんしゃ)であろうと、一致(いっち)するまで試行(しこう)()(かえ)総当たり攻撃ブルートフォースアタック(おこな)えば、いつかは一致(いっち)する。

 それを認識(にんしき)していながら、照合(しょうごう)無制限(むせいげん)許容(きょよう)しているとすれば、問題(もんだい)である。


 照合(しょうごう)試行(しこう)回数(かいすう)制限(せいげん)することは、正当(せいとう)利用(りよう)している住民(じゅうみん)に、一切(いっさい)影響(えいきょう)が無い防衛手段(ぼうえいしゅだん)である。にもかかわらず、見過(みす)ごす合理的(ごうりてき)理由(りゆう)は無い。


 では、どのように制限(せいげん)すれば良いのか。

 目的(もくてき)は、悪意(あくい)ある試行(しこう)のみを抑制(よくせい)すること。

 悪意(あくい)あるか(いな)かの判定条件(はんていじょうけん)は、照合(しょうごう)回数(かいすう)

 所定(しょてい)回数(かいすう)照合(しょうごう)失敗(しっぱい)した場合(ばあい)照合元(しょうごうもと)住所(ホスト)からの要求(ようきゅう)を、一定時間(いっていじかん)、例えば一時間受け付けないようにする。

 ただ、一定時間(いっていじかん)照合(しょうごう)要求(ようきゅう)を受け付けないというのは、単に無視(むし)するというだけ。無視(むし)しているだけなので、要求回数(ようきゅうかいすう)が多ければ負荷(ストレス)()かる。


 乱波(らっぱ)思考(しこう)を考えてみよう。

 目的(もくてき)は、照合(しょうごう)成功(せいこう)すること。達成(たっせい)するには、失敗(しっぱい)すれば試行(しこう)継続(けいぞく)し、成功(せいこう)すれば試行(しこう)を止めるよう命令(めいれい)すれば良い。

 照合(しょうごう)に対し、応答(おうとう)した後に(つぎ)要求(ようきゅう)()げる仕組(しく)み。


 であれば、悪意(あくい)ある(もの)待機時間(たいきじかん)を長くすることにより、要求回数(ようきゅうかいすう)を減らすことが可能(かのう)

 数回(すうかい)試行(しこう)する(たび)()たされ、応答(おうとう)(いちじる)しく(おそ)い。

 照合(しょうごう)効率(こうりつ)(わる)さから、試行(しこう)断念(だんねん)しようと判断(はんだん)させられれば、結果的(けっかてき)安全性(あんぜんせい)が高まる。


 ただし、これだけでは不十分(ふじゅうぶん)侵入(しんにゅう)成功(せいこう)確率(かくりつ)が下がるだけで、偶然(ぐうぜん)一致(いっち)すれば侵入(しんにゅう)出来てしまう。


 第二の(さく)として、MFA(多要素認証)導入(どうにゅう)可能(かのう)認証(にんしょう)箇所(かしょ)(すべ)て、マイナンバー(ユーザーアカウント)とパスワードに加え、MFAコード(ワンタイムパスワード)(もち)いて認証(にんしょう)する方式(ほうしき)変更(へんこう)する。

 例えば元・担当者(もとたんとうしゃ)等、過去(かこ)には認証(にんしょう)()ける正当(せいとう)権限(けんげん)があり、マイナンバー(ユーザーアカウント)とパスワードを知っている人であっても、MFAコード(ワンタイムパスワード)が無ければ認証(にんしょう)出来なくなる。当該時点(とうがいじてん)における部外者(ぶがいしゃ)による侵入(しんにゅう)リスクを排除(はいじょ)出来るメリットが大きい。

 従業員(じゅうぎょういん)(よう)であろうと、一部(いちぶ)でも簡素(かんそ)認証(にんしょう)通過(つうか)可能(かのう)(すき)(のこ)せば、そこからの侵入(しんにゅう)(こころ)みられるリスクが(のこ)る。例外無(れいがいな)(すべ)てをMFA(多要素認証)()()える。


 百戦百勝ひゃくせんひゃくしょう(ぜん)(ぜん)なる(もの)(あら)ず。という名言(めいげん)がある。孫子(そんし)兵法(へいほう)第三章、謀攻篇(ぼうこうへん)にある、戦わないで勝つことこそが、最もよい作戦であるという考え方。(いくさ)には、必ず損害(そんがい)を伴うから、(たたか)うことは次善(じぜん)(さく)

 乱波(らっぱ)勝手(かって)(あきら)めるのならば、それが最善(さいぜん)――実際(じっさい)のところ、自領土(じりょうど)戦地(せんち)になるから、乱波側(らっぱがわ)損害(そんがい)発生(はっせい)しない。こちら側だけに一方的(いっぽうてき)()められる状況(じょうきょう)(いた)る。侵攻(しんこう)(ゆる)した時点(じてん)()けが確定(かくてい)する。

 ルシア帝国が二〇二二年二月二四日に開始(かいし)した、エクライネ共和国への軍事侵攻(ぐんじしんこう)のような状況(じょうきょう)になる。

 だからこそ、侵攻(しんこう)(あきら)めさせられるだけの(さく)最優先(さいゆうせん)(こう)じなければならない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ