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死んだことにされた伯爵令嬢は公爵令嬢として幸せになる  作者: ちる
リリーナ・サイフォールド伯爵令嬢は死んだ
18/26

メリッサの過去③

ノアが4年ぶりに帰った王城は色々なことが変わっていた。


元側妃の王妃殺害未遂が冤罪だと証明され、元側妃と近衛兵の殺害を指示した王妃は北の塔に軟禁された。そして第一王子が王の子ではないことも判明した。王妃は護衛騎士と浮気をしていたのだ。そのため、第一王子は既に王太子となっていたが、側近達は数を減らし、廃太子の話も出ていた。浮気相手の護衛騎士はすぐさま処刑された。


この状態ではノアが王太子に担ぎ上げられるのも時間の問題だった。第一王子には婚約者がおり、既に王太子妃教育及び王妃教育が終了しているため、廃太子となった場合、ノアの婚約者にスライドされる。


「うーん。これはまずいことになったな。ちょっと予想外だ」


「卒業式まであまり時間がないですよ?どうするんです?」


「平民になるのは無理だな。このままほっておけば国が滅びる。仕方ない、臣下で我慢するしかないか。国王に話をつけてくる」


(そんなに簡単に行くかな?)


何日も国王と会談しているが話が一向に進まなかった。ノアの苦悩はそれだけではなかった。第一王子の婚約者は幼い頃からノアと結婚することを夢見ており、既成事実を作るためにベットに潜り込んできたり、媚薬をもったりと実力行使にでていた。しまいには多夫多妻婚を許可する法律を推し進めようとしていた。さすがにそれは国王が阻止した。


「あぁーー何なんだあの痴女は!気持ち悪ぃー。ベタベタ触ってくるんだぞ!?あんなのが次期王妃って国王は馬鹿なのか?」


「顔は可愛いんですけどね。残念美少女ですね。第一王子の側近ともできているみたいですし、経験は豊富なんでしょうけど。

国王は、まぁダメでしょうね」


「可愛くなんかないだろ。サリーナと比べたら虫以下だ。もうこれはこっちも実力行使するしかないな。この国もホントヤバイな。まぁ最悪、第二王子を探すかな」


ノアは1枚の書類を取り出して、ニヤリと悪い笑みを浮かべた。


その後、話は一気に進展し、第一王子は王太子のまま、婚約者と婚姻し、王太子夫妻は強制的に子作りするよう媚薬を盛られ、軟禁された。王太子妃は国王の妹の子供であり、王族の血を引く者だった為、彼女と子供ができれば次期国王となることを認めると国王が承認したのだ。そして国王はノアとある契約を結んだ。


「よく承認されましたねー。自分の子供でなかったのに」


「あぁ、国王自身も不義の子だからな」


「はっ?」


「よくある話だぞ。この国の貞操観念は問題ありだからな。非処女が好まれる傾向にあるしな。第二王子はそこら辺は嫌っていたな。あいつは一途な恋愛脳だったな」


「そ、それは・・・」


「まぁ王太子にならずに済んだし、サリーナとの婚姻届も無事受理された。第一王子の所に王子が産まれればひとまず大丈夫だろ」


「えっ?婚姻届なんていつの間に出したんですか!?」


「卒業したら結婚する予定だったからな。サリーナにサイン貰ってあったんだ。あえてうちの国の届出書にしといたのは正解だったな」


「ではサリーナ様をこちらに呼び寄せるんですか?」


「あぁーそれができないんだよなぁ。あの痴女は令嬢やら令息、使用人にも何故か慕われていて、もし俺の嫁なんて連れてきたら絶対殺される。この国には味方がいないからな」


「はぁ。お前はダメダメだな。愛する女一人守れないのか」


「おい、口調が戻ってるぞ。マリナに怒られるぞ」


「そんなことどうだっていい。お前の計画は穴だらけなんだよ」


「あーーー。分かってるよ。裏工作とか諜報活動とか俺には無理なんだよ。そんな器用な性格だったら王太子になってるわ」


ノアは両手で自分の頭を掻きむしった。


「ひとまずサリーナ様には誰か信頼の置けるやつと偽装結婚してもらうのが安全だろ。あのファンクラブにいないか?好意はあるが手を出さないやつ」


「ん?あぁ。だったら会長がいいな。ただ爵位が男爵なんだよな。まぁ魔法が得意で、魔法師団に入ることが決まっているらしいし、功績を上げれば伯爵位くらいはすぐに取れるだろう。うん、適任だな」


ノアとメリッサはその後の計画を練りに練った。やっと大まかなことが決まり、サリーナに伝えようとしていた所に一通の手紙が届いた。


「はぁ?・・・あんのぉークソ野郎。何が何でも殺しとくべきだった!」


手紙を片手で握りつぶし、怒りが顕になったノアをなだめつつ、メリッサはその手紙を読んだ。


「サリーナ様の父親か・・・。んー・・・このサイフォールド伯爵令息ってどこかで・・・・」


「そいつはサリーナの後をつけたり、サリーナが触った物を舐め回していたり気持ち悪い男だ。あいつと結婚させるなら無理矢理にでもこの国に連れてくる」


「サイフォールド、サイフォールド・・・んーここまででかかってるんだけどなぁ」


「ん?メリッサ?」


「あっ!!リリーナの父親か!?」


「??リリーナ??」


「えーと、リリーナの父親の名前は・・・なんだっけ?・・・回想シーンでちらっと出てきたような・・ヨワキム?なんか違う・・・んー」


「・・・・ヨキアム」


「それだ!!母親はサリーナ様?あれ?母親の名前は出てなかったっけ?・・・うーん・・確か王太子の元婚約者でどこかの公爵令嬢だった気が・・・」


「サリーナで間違いない。・・・メリッサ・・・・お前何か隠してるな」

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