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終わってしまったこの世界で  作者: 中井ひかる
見つけ出した大切なもの
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見つけ出した大切なもの7

見つけ出した大切なもの7


そしてその時はきた。

「良いですねぇ。素晴らしい殺気ですねぇ。これは…楽しめそうですねぇ。」

男はそう言うと手下に戦わせ自分は後ろにいるつもりのようだった。

こちらとて男の部活程度に負けるつもりは無い。私は青年の指示に従い足が遅いのをカバーするため一番敵が多いところで兵士と待機していた。私達は敵を圧倒する程強かった。私は足が悪いながら八割の力の兵士と互角に戦えたし兵士は私よりもっと強かった。

奴がきた。凄まじい殺気でそのことがわかった

「あなた達情けないですねぇ…全く…たった二人ではないですか。そこそこできるようですが二人ですよ。しかたありません。私が相手をしましょう。」

そう言うと男は剣を手に取った。細く長い剣だった。

「この剣は良いですよぉ。相手をいたぶりながら殺せますからねぇ。っと。」

私の横にいたはずの兵士が奴の前に移動していた。私が気づかず動いた兵士も凄まじいが、それに気づいた男も凄まじい。

「へぇ…あんたなかなかやるみたいじゃないか。」

「あなたこそ…今まで戦った中で一番強そうですねぇ…」

二人は打ち合い実力は均衡しているようだったがやつの剣が折れた。すると男は兵士を蹴り飛ばし距離を取り次の剣を手に取った。

「ふふふ…私がこの剣を使うのは久しぶりですねぇ…」

先になるほど太くなっていく奇妙な形の剣だった。剣筋は見えなかった。兵士が奴の剣を止めようとしたところは見えたが次の瞬間には兵士は吹き飛ばされていた。

「次はあなたのばんですねぇ…」

奴がこちらを向いて笑った。

私は足が使えず女であることを補うために受け流す技ばかり練習してきた。それをしていなければ今頃死んでいただろう。受け流したはずの剣から凄まじい衝撃が伝わってきた。

「ほぉ…あなたなかなかやるようですねぇ…」

怖気づいている場合ではない。

「私は少年の剣だ。お前を今ここで殺す!」

私はそこで兵士がいないことに気づいた。男はまだ気づいていないようだった。

私達は何回かは打ち合えていたが私が受け流そうとしたところで奴が足払いをかけてきて私は転んでしまった。

「おやおや…もう終わりですか…名残惜しいですが

その瞬間男が目の前から消えた。

「大丈夫か、嬢ちゃん。すまん、これを取りに行ってた。」

男の手には光を放つ剣。五番…すべてを両断せし第五の兵器のもつ剣だ。それを防いだ男の剣も凄まじいがその剣は他の剣とは別格だった。私はこれなら勝てると思ったが、やつ相手に油断は禁物だと思った。

「下がってな嬢ちゃん。悪いが俺一人でやる。」

そこからは一方的とはいかなかったが兵士が優勢だった。死ぬ間際男が言った

「ごめんなさい…お母さん…」

と言う言葉が耳を離れなかった。

私達は男達に勝ち平穏な生活を取り戻した。私と青年は子供や兵士たちとともに過ごしていった。私はこの生活が永遠に続けばいいと思った。


見つけ出した大切なものはこれで終わりです。

次は守りたかった大切なものを連載します!ここまで読んでいただきありがとうございました!次回もよろしくお願いします!

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