守りたかった大切なもの5
ファイル5 『反抗期』
最近チカさんが夜遅くまで帰って来なかったり、次の日の朝まで帰ってこないということがありました。
最初は夜12時までには帰ってきていましたが、どんどん時間は伸び、次の日の朝そのまま学校に行って夕方帰ってくるような事もありました。
「おかえりなさい。」
と私が言うとチカさんは
「ただいま。」
と言ってくれるのですが、どこか悲しそうな雰囲気な気がします。
このころの私は人間並みの感情を備えていたのでこのことをタケシさんに報告するべきか迷いました。
タケシさんは仕事で職場に泊まることが良くあり、あまり家に居ないためこの事を知りませんでした。
このことを報告したら私とチカさんの間にはとても深い溝ができてしまう気がしたので言うことができませんでした。
ある日タケシさんにそのことがバレてしまいました。お父さんは怒るのではなく悲しそうな顔をして
「どうして、そんなことをしたんだい?」
とききました。チカさんは、
「家に帰ってきてない父さんには関係ないでしょ!父さんだって同じ様なものじゃん!」
と言い部屋に戻っていってしまいました。
お父さんは何も言えずに悲しそうな寂しそうな顔をしていました。
これが反抗期というものなのでしょうか?反抗する理由が私にはわかりませんでした。




