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『僕がいた過去 君が生きる未来。』本編  作者: 結月てでぃ
白銀の少年の嘆く愛の願い

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59/210

白銀の少年の嘆く発表の願いを

「見なさい、あたしの最高傑作を!」

 バッと黒い布が宙に翻る。

「おおー」

 腰に両手を置き、ふふんと笑うリスティーの反対側にいるエディスが感激の声を上げる。

 二人が見つめる白い台の上には、一人の人間が横たわっていた。

「実物は初めて見たけど、凄えな。……本当に人間みたいだ」

「でしょうっ!」

 流れるような濃い金の髪に、深い青の目。白く滑らかな肌に、淡い色合いの唇。伸びやかな肢体を持つ少年。

「肌はアンタに合わせたの。綺麗でしょ」

「なにを使って作ったんだ?」

「魔物の皮」

 キシ、と台の上に手を置き、リスティーがエディスの顔を凝視する。

「もう少し唇濃くしても良かったわねー。変えようかしら」

「じゅ、十分だろ」

 身を引こうとしたエディスの藍色のネクタイを掴み、引き寄せる。

「ねえ、魔物って何か知ってる?」

 そっとエディスの耳元に顔を寄せ、小声で囁く。

「……いいや」

 頬と頬が触れ合う程の近さまで寄り、囁き返す。

「知らないのなら、こういう詩は知ってる?」

 エディスは目を見開いた。

「エディスさんの……詩だ」

 エディスさんと、魔物のことを表す詩。少し前にシュウから聞いたものとそっくりそのまま、同じそれ。

「知ってるのね。なら、今日の深夜十二時に学校の裏門まで来なさい」

 そう言ったかと思うと、リスティーは素早く体を離し、立ち上がった。

「じゃあ、アンタも早く仕上げなさいよね」

 と言い、教室から出て行った。

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