白銀の少年の嘆く発表の願いを
「見なさい、あたしの最高傑作を!」
バッと黒い布が宙に翻る。
「おおー」
腰に両手を置き、ふふんと笑うリスティーの反対側にいるエディスが感激の声を上げる。
二人が見つめる白い台の上には、一人の人間が横たわっていた。
「実物は初めて見たけど、凄えな。……本当に人間みたいだ」
「でしょうっ!」
流れるような濃い金の髪に、深い青の目。白く滑らかな肌に、淡い色合いの唇。伸びやかな肢体を持つ少年。
「肌はアンタに合わせたの。綺麗でしょ」
「なにを使って作ったんだ?」
「魔物の皮」
キシ、と台の上に手を置き、リスティーがエディスの顔を凝視する。
「もう少し唇濃くしても良かったわねー。変えようかしら」
「じゅ、十分だろ」
身を引こうとしたエディスの藍色のネクタイを掴み、引き寄せる。
「ねえ、魔物って何か知ってる?」
そっとエディスの耳元に顔を寄せ、小声で囁く。
「……いいや」
頬と頬が触れ合う程の近さまで寄り、囁き返す。
「知らないのなら、こういう詩は知ってる?」
エディスは目を見開いた。
「エディスさんの……詩だ」
エディスさんと、魔物のことを表す詩。少し前にシュウから聞いたものとそっくりそのまま、同じそれ。
「知ってるのね。なら、今日の深夜十二時に学校の裏門まで来なさい」
そう言ったかと思うと、リスティーは素早く体を離し、立ち上がった。
「じゃあ、アンタも早く仕上げなさいよね」
と言い、教室から出て行った。




