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『僕がいた過去 君が生きる未来。』本編  作者: 結月てでぃ
白銀の少年の嘆く愛の願い

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11/210

白銀の少年の嘆く禁術の約束を

「どうせ死ぬのなら」

 精一杯、あがいて、あがいて。

「そこのっ! ドゥルース・フィンティアかっ!?」

 君が、君が一秒でも長く生きられる。そのための時間を。

「へえ。軍の人間がこんな事をしてたんだ」

 黒の軍服を着た、男共。

「はははっ、馬鹿だな! これは嘘だよ!!」

「そう。じゃあ、なに?」

「反軍だよ、反軍! 軍のような屑の集まりと違って、民に優しーい人達の集まりさ!」

 偽者の、馬鹿共のために。君のような優しい人が、死んでいいはずがない。

「何がしたい」

「あ? 子ども捜してんだよ」

 ましてや、

「名前は――エディス、っつったかな」

「コイツくらいのガキだったよな」

 僕のためなんかに、なんて。

「で、お前ドゥルース・フィンティアか? どうなんだよ」

 夕焼けの色をうつした銀の髪を後ろにはらい、

「そのエディスの主人がドゥルースだよ」

 彼のように、微笑んだ。

「じゃ、殺すか」

 だからせめて、

「ありがとう。……ドゥー、大好き」

 せめて、君だけでも生きて。

「うん。死のうか」

 僕は死ぬ。君を殺そうとする人達と一緒に。




【覆えよ雲

 星月の瞬く

 天から嘆け 日と月の

 涙を降らせ

 天地の笑む所に 生ふせよ

 生ふせよ 人

 我 今 天地の神に願い奉る

 我 欠片を贄に

 御神の力を】

 初めての、魔法。禁術。天と地に描かれた人の姿。そして人を救う神。

【炎帝と氷帝に願い奉る

 右に

 人を燃やす八熱の炎

 左に

 人を凍らす八寒の氷

 我 これ欠片を贄にし

 御人の力を

 御神に帰せよ】

 誰にでも使える魔法。炎を掲げる紅の髪の男。氷を掲げる蒼の髪の男。

【風帝と雷帝に願い奉る

 右に

 人を飛ばす八風の風

 左に

 人をうがつ八雷の雷

 我 これ欠片を贄にし

 御人の力を

 御神に帰せよ】

 誰もが使わない魔法。風を掲げる翠の髪の男。雷を掲げる黄の髪の男。

【天地開闢!

 有為に満ちしこの世を治める

 天地の神よ

 我の願い聞き届けたまえ】

 この魔法は、多くの命を使うことによって初めて発動する。それ故最大の禁術としての扱いを受けている。

 動きを止められ、声にならない悲鳴を上げる反軍の男共。

 死のう。僕と一緒に。僕が君達が探していたエディスだ。ねえ、一緒に行こうよ。

【天地の壊理】

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