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『僕がいた過去 君が生きる未来。』本編  作者: 結月てでぃ
白銀の少年の嘆く愛の願い

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10/210

白銀の少年の嘆く死出の約束を

「服と剣をください!」

「なっ!?」

 機械を振りきり、屋敷へと戻った。本館の最上階。ドゥルースの両親の住む屋敷。ドゥルースの両親の暮らす部屋。

「お願いです! まともな服と剣を下さい」

 二人の前に座り、頭を床につける。この屋敷は、もうじき崩れるだろう。魔物ではなく、人間の手によって。

「……何故、奴隷が今更そんな物を求める」

「死ぬ、ために」

 ごぽりと唇から血が零れる。それでも構わずに真っ直ぐ、彼らを見る。

「この命はもう、長くありません。だから、だからこそ、僕は僕の愛した人のために、生きたい。誰からも必要とされなかった僕だから、せめて僕を愛してくれた人に僕の命だけでもあげたいんです!」

 命しか、あげられない。君にあげられるのは、これしか。君がここで死ぬと言うのならば、僕も一緒に死なせて。

「だから、お願いします。僕を殺させてください」

 ぽろぽろと零れ落ちる涙を見て両親は顔を見合わせた。そして一つ溜め息を吐くと、

「彼に服と剣を」

 背後に控えている者に、手を上げた。

「ありがとうございます!」

 顔を上げたエディスに父親は微笑む。

「私の息子は、いい子だったかい?」

「最高の、方です……っ!」

 笑顔が、零れた。

 父親はそれを見て、唇に苦い物を浮かべさせる。

「そうか。あれは、やはり人間だったか」

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