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ピンクブロンドがいっぱい

ピンクブロンド令嬢の物語は始まらない  AI編

作者: 田舎娘
掲載日:2026/05/24

前に投稿した「ピンクブロンド令嬢の物語は始まらない」をAIが書き直したものです。

読み比べてみてください。

ある日、目が覚めたら、知らない天井だった。


いや、異世界転生モノの導入みたいなことを言ってるけど、ほんとにそうだったのよ。

まず、ここが地球じゃないって直感でわかった。窓の外に見えるのは、見たこともない紋章の旗と、石造りの屋敷と、やたら空気の澄んだ空。


「……やった。

 異世界転生だ。

 地球の知識で無双してやる~!」


ベッドの上でガッツポーズを決めたところまでは、完璧なスタートダッシュだった


部屋の隅に立てかけてある姿見に近づいて、そっと覗き込む。


そこにいたのは――


顔、可愛い。

輪郭も目も鼻も、ちゃんと「美少女」カテゴリ。

体型も、太ってないどころか、ほどよくスレンダー。

将来性のありそうな胸元に、きゅっと締まったウエスト。


「……勝ち組スペックじゃん、私」


前世の自分と比べて、あまりの差にニヤける。

ここまでは、異世界転生ガチャ大当たり。


問題は、その次だった。


鏡の中の私の髪が――

ふわっと揺れる、淡いピンクブロンドだった。


「……は?」


一瞬、思考が止まる。

次の瞬間、膝から崩れ落ちて、床に手をついてうなだれていた。


「なんでピンクブロンド!?

 よりによって、その色!?」


前世で読み漁った乙女ゲーム系ファンタジー小説たちが、脳内で一斉に再生される。


貴族社会。

男爵家。

ピンクブロンド。


――庶子。


「いやいやいや、待って。

 私、まさかの“テンプレ庶子ヒロイン”ポジ?」


ここは男爵家の令嬢の部屋らしい。

つまり私は、男爵家の娘。

でも、ピンクブロンド。


「これ、絶対なにかあるやつじゃん……」


両親に直接聞きに行こうと、部屋を出たところで――

廊下の角を曲がった瞬間、メイドたちのひそひそ声が耳に飛び込んできた。


「でもさあ、“お嬢様”って言ってもねえ」

「そうそう。旦那様がメイドに産ませた子なんでしょ?」

「奥様もお気の毒よね」

「でも貴族だし、仕方ないわよ。跡継ぎが必要なんだから」

「奥様、お子様できなかったんですものね」


……はい、庶子確定演出入りましたー。


心の中で、どこかのゲーム風にアナウンスが鳴る。

聞きに行くまでもなく、答え合わせが済んでしまった。

いや、解決してないからね!?

 私の人生、今決まったみたいに言わないで!」


庶子。

男爵家。

ピンクブロンド。


これ、完全に「逆ハーレム系乙女ゲームのヒロイン属性」じゃない?


「……逆ハーしちゃう?

 私が、ヒロイン?」


思わず頬が緩む。

学院入学は十三歳からで、今は十一歳。あと二年。


「入学前イベントとかあるのかな。

 聖女認定とかされちゃったりして」


妄想が一気に加速する。

とりあえず、試してみる。


「……ヒール」


小声で唱えてみた。

もちろん、何も起きない。


そもそも、ここには私しかいないし、誰もケガしてない。

じゃあ、自分で指でも切ってみる?

――痛いから却下。


「メイドさんに『ちょっとケガしてみて』って頼むのもアウトよね……」


暇を持て余した私は、さらに妄想を膨らませる。


「孤児院に慰問に行って、そこで聖女ムーブかまして……

 ついでに魅了魔法でモテモテに……」

自分で考えておいてなんだけど、だいぶ痛い。

でも、楽しいからやめられない。


そんな中、お茶を頼んだメイドが、部屋を出るときにぼそっと言った。


「……庶子のくせに」


それが、決定打だった。


「あ、これもう、庶子ルート確定だわ」


さっきまでの妄想が、ちょっとだけ現実味を帯びてくる。

優しい“お母様”の顔が頭に浮かんで、胸がちくりと痛んだ。


「……陰で、色々言われてるんだろうな」

うんうん唸っていると、ノックの音。


「お嬢様、お茶をお持ちしました」


さっきのメイドとは違う子だ。

柔らかい茶色の髪を三つ編みにした、穏やかそうなメイド。


「ありがとう。

 ねえ、ちょっと聞いてもいい?」


「はい?」


「この屋敷に、ピンクブロンドの人って、私以外にもいる?」


「いますよ。結構。

 私の妹もピンクブロンドですし」

「え、結構いるんだ……」


「それに今、ピンクブロンドの女性が主人公の小説が流行ってまして」


「小説?」


「はい。貴族学院を舞台に、男爵家の庶子が色々かき回すお話なんですけど。

 みんな、当家がモデルだってキャッキャしてます」


「……やっぱり」


「でも、お嬢様は間違いなくご夫妻のお子様ですから。

 “庶子だったらよかったのに”って残念がる子もいるくらいですよ」


「え、残念がるの?」

「小説のヒロインみたいに、波乱万丈な恋愛したいんでしょうね。

 中には、本に合わせて“庶子ごっこ”してる子たちもいますし」


「……もしかして、その“ごっこ”を、私、真に受けた?」


「たぶん、そうですね。

 お嬢様がお生まれになったとき、私は側におりました。

 奥様がご自分で抱き上げて、泣いて喜んでおられましたよ」


胸の奥が、じんわりと温かくなる。


「……私、本当に、お母様の子なんだ」


「もちろんです。

 さっきのメイドの件は、奥様に報告しておきます。クビ案件ですから」


そう言って、彼女はぺこりと頭を下げて部屋を出ていった。

一人になった私は、ベッドにごろんと倒れ込む。


「ピンクブロンド、普通にいっぱいいるんだ……

 私、お母様の実の娘……それは、すごく嬉しい」


でも、その一方で。


「ってことは、私って――

 ただの異世界転生した男爵令嬢?」


王子との婚約破棄イベントも、

聖女認定も、

逆ハーレムも、

全部「小説の中の話」ってこと?


「王子様は?

 聖女は?

 モテモテ期は?」

天井を見つめながら、ぽつぽつと呟いていると――


「お嬢様、何をぶつぶつおっしゃっているんですか」


さっきのメイドが、いつの間にか戻ってきていた。


「ねえ、この国って、魔王とか勇者とかいる?」


「魔王様ならいらっしゃいますよ。

 魔王国の王様です。どこの国とも仲の良い、立派な方です」


「……友好的魔王」


「勇者様は存じませんが……どなたですか?」


「じゃあ、聖女は?」


「聖女様なんて聞いたことありませんねえ」


魔王はいるのに、勇者も聖女もいない世界。

テンプレから、微妙にズレている。


「私の転生特典、どこ行ったの……?」


思わず、二度目の土下座スタイルで床に手をつく。

「お嬢様、ドレスが汚れますよ」


メイドに慌てて止められながら、私は心の中で宣言した。


「……私は、ただの男爵令嬢」


声に出して、もう一度確認する。


チートスキルもない。

聖女でもない。

庶子でもない。

物語の“ヒロイン属性”は、たぶん何もない。


「普通がいいのよ。普通が。

 高望みと妄想は、いったん禁止」


そう言い聞かせながらも、胸のどこかが、そわそわしている。


だって――


物語は、まだ「始まってもいない」だけかもしれないから。


私が勝手に「終わった」と決めつけただけで、

この世界での私の人生は、今まさに一行目を書き始めたところなのかもしれない。


ピンクブロンドの、ただの男爵令嬢として。

チートもテンプレも外れた場所から。


私の、今風じゃないけど、ちゃんと“今”の物語が、静かに動き出していた。

いかがでしたか。

ちょっとお遊びで企画してみました。

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