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第1話 その年齢差15歳

本作は1章・3章・5章の奇数章にモヤモヤ・ストレス展開があり、2章・4章・6章ではアッパー展開で明るい話が中心となっています。


作品のコンセプトが気になるタイプの方は、先に活動報告の『【完結作】『ヤニカスで酒カスで汚部屋暮らしな限界配信者なお姉さん(31)は好きですか?』について』という投稿を見ておくと違和感なく見られると思います。

どういう意図で書いた作品なのかをザックリ説明しています。


また現実には存在しない捏造の駅伝大会やゲーム、映画等が登場します。

 その少年は、早くに母親を失い父親と2人で生活していた。有り触れた地方都市で、平凡な暮らしをしている。

 昔から走る事が好きで、陸上部の一員として自らを鍛え1分1秒を争って来た。今年から高校生になった少年は、170cmを超える身長と鍛え上げた肉体を得ていた。

 誰もが注目する程では無いが、それなりに整った顔立ち。ショートカットで爽やかな印象を感じさせる好青年に成長している。

 これまでも男女関わらず友人がおり、高校に入ってからも特にトラブルもなくクラスに馴染んでいた。


 そんな順調に人生を歩んで来た少年であったが、今の所は恋愛経験と言える程のものはない。

 全く好意を寄せられた事が無い訳では無いが、交際と言う領域までは至らず仕舞い。特別仲が良い女の子、とでも言うべきだろうか。

 そんな友達以上恋人未満の、あやふやな関係で終わっていた。それは少年が枯れていたのではなく、単に理解できなかっただけだ。

 恋愛と呼ばれる人間関係が。興味が無いわけではないが、積極的になる程でも無かった。



 その女性は、煩わしい事が嫌いだった。かつては華々しい世界に身を置いていたが、そこに付随する面倒事が嫌になった。

 だから面倒事とは無縁の生活を求めた。幸いにも配信業で成功を収める事が出来たので、煩わしい事は遠ざけ生きたい様に生きていた。

 容姿にも恵まれ業績も好調、そこだけ見れば完璧な人間に見える。しかし彼女には致命的な欠点があった。生活能力が著しく低い事だ。

 掃除洗濯料理と、面倒な事をしたく無かった彼女はその能力が一切身につかないまま大人になった。


 マイナス面の影響は大きく、30歳を過ぎたが独身のまま。独身である事は決して悪い事ではないが、このまま老いればゴミ屋敷住まいの老人コースに向かって一直線であった。

 その自覚はあるものの、だからと言って改善する気にもなれず。なまじお金で解決出来てしまうだけに、ズルズルとそのまま生活を続けていた。

 これで結婚をする気が無いのであれば問題はない。しかし彼女は彼女なりに、結婚願望自体はあった。

 しかし相手に恵まれず、未だに結婚は出来ないままだ。恋愛経験自体はあっても、長続きした事は無かった。



 これはそんな2人が出会う事で始まる物語。お互い最初はそんなつもりでは無かった。ただの知り合い、雇う側と雇われた側。

 深い意味など無かった筈が、いつの間にかお互いがお互いを必要とする関係に変化していく。

 開いた年の差は15歳。大きな壁が、2人の間に立ちはだかる。それでも尚、互いの手を取り合うのか取らないのか。

 年齢も立場も全く違う2人の、ハートフル? 単なる介護? そんな恋愛が始まろうとしていた。

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