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ナイトメア・デイズ  作者: 幽防都
3/3

甘ったるい朝

,,,あの後は結局そのまま朝を迎えることになってしまった。

今日は保安局に行ってここ最近処理した事件の情報をまとめないといけない。なぜ最前線で戦っている私が書類仕事までやらなければならないのだ。

まあその分なのか危険手当なんだかは知らないが給料は驚くほど高いので文句はあまり言えないのだが。

...文句を考えていても仕方がない。速くシャワーでも浴びてご飯を食べよう。

瑠美は今日は休みなのか...カレンダーを見ると私の休みは少ない。学生は羨ましい。

...いいからさっさとシャワー浴びよう。考えると辛くなってくる。


「ご飯できたよー」

シャワーを浴びていると何の躊躇もなく扉を開けてくる。

「あのさ...いつも言うけどわざわざ開ける必要ないよね...?」

毎回事あるごとに風呂場に突撃してくる癖は何なのだろう。言っても治らないので諦めているが。

「まあ...いいじゃん?それにお風呂場のかなちゃんきれいだし」

何それ?とは思うが前聞いたところ懇切丁寧に説明されたが結局瑠美が私のことを好きだってことしかわからなかった。

きっとあれだ。水も滴るなんとやらだ。そう思っておこう。

それはそれとして一つ文句がある。

「あのさ」

「なに?」

「見えるとこにキスマつけんなって言ったよね?」

急に黙った。言い訳を考えてるんだろう。

別にキスマを付けられることが嫌なんじゃなくてからかわれるのがめんどくさすぎるからなんだが。

とにかく見えるところ、特に首につけるのはやめてほしい。

「仕方ないじゃん」

「...言い訳だけは聞いてやる」

「求めてきたのそっちだし」

「...」

やばい。言い返せない。実際求めたのは私だ。

「とにかく見えるところにはつけないで」

「あ、逃げた」

「うっさい。てかさっきから寒いから閉めて」

「はーい。早く出てきてね」

ようやく扉を閉めて出ていく。私もさっさと上がろう。


「おー、フレンチトースト」

戻ると朝食が用意されていた。甘いにおいがする。コーヒーも淹れてある。もちろんブラックだ。

「間違って砂糖3倍入れたけど」

「何してんの...?」

やたら甘い匂いが強いのはそれか。

...まあ物は試しだ。とりあえず食べてみよう。

切り分けてあるトーストを一切れフォークで取って口に運ぶ。

「甘すぎ」

「やっぱり?」

とりあえずコーヒーに口を運ぶ。うん。コーヒーは普通だ。

「こんなの食べたら胸焼けするって」

「コーヒーで中和してどうぞ」

「自分の失敗人に押し付けないで...」

しかし中和か。中和...

とりあえずもう一切れ口に...

運ぶ前にコーヒーに入れる。

「いや何してるの?」

「え?中和」

そんなヤバいものを見たような目で見られても困る。中和しろって言ったのは自分自身だろうに。

とりあえず口に運ぶ。うん。甘いけど苦い。なんだこれ。

「めっちゃ水っぽい」

「そりゃあ...ねえ?」

まあでも...

「思ったよりは悪くない」

しかし元々ブラックだったコーヒーのほうは甘くなっているかもしれない。

彼は尊い犠牲となったのだ。

しかしこの食べ方。案外悪くない。SNSにアップしておこう。

とりあえずスマホを取り出して写真を撮る。変なフィルターとかはつけない。エンスタとかいうキラキラSNSじゃないし。名前変わったのに一生元の名前で呼ばれ続けるテイッター(現Y)とかいうネタ枠でしかアカウント持ってないし。

私がゲームでランカーだからなのかまあまあなフォロワー数がいていいねが割とどうでもいい内容でもつくような、そんなアカウントだが。心の底からくだらない内容しか投稿しないからこその良さがあるんだと私は信じている。

とりあえず投稿は終わった。早くこの甘ったるい食べ物を食べてしまおう。

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