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職業不定賢者と人形メイドの日常  作者: lime
女性との出会い
9/16

八仕事目

 以前投稿した七話は話を間違ってしまったので、見てもらえると嬉しいです。

 

 現在、八話以降の話を全て大幅改訂中です。話の前後関係が狂ってしまいますので、現在これ以下の話を視聴しても、内容が変化いたしますので、視聴していただかない方が良いと思います。


 以前に見ていただいた方にも見てもらいたいですが、大筋の部分は変化いたしませんので、視聴していただかなくても構いません。

 お詫び申します。


 追記。

 改定終了いたしました。未だに可笑しな部分があるかもしれませんが報告等をよろしくお願いします。


「ラインハルト、水と言う物は一瞬にして昇華すると、爆発するのです。……原理は大して分かってないのですが」


 先ほどの爆発により死に体となりながらも、奇跡的に蠢ける程度の傷で住んでいたラインハルトも、ついには蠢くこともなくなり、一見したら死んでしまったようにすら思える状態なのですが、別に気絶しているだけなのです。

 流石に転生できないラインハルトを殺しに行くような、ご主人様の様に鬼畜ではないのです。私は慈愛に満ち溢れた聖女……とは全く程遠いですが、一般的な人間の感性を持っているのでそんな事はしないのです。


「そもそも、鎮火する為なら水よりも砂とか燃えたり、比較的形状変化しにくいものを使うべきなのです」


 勿論、私だって本気で下級魔法を九百近く一度に一点に集中させ攻撃したのだから、土とか言ってもその土が熱により溶け、そして溶岩の様になり、そのままラインハルトを襲うでしょう。そうなったら爆発と言う結果以上にひどい物になったでしょうが、もっと他に有ったはずです。

 例えば、巨大な嵐を起こし、風圧で防御するとか。他には……。


「……そう言えば極大魔法以上に厄介な事をしてましたね」


 私でも、先ほどの九百以上の下級炎属性魔法を一点に一度に集約して攻撃する方法に対しての回避策は、次元を歪め、その一点の座標を変化させる。もしくは巨大な風圧。もしくは大量の水。もしくは単純によける。それ位しか考えられない魔法を使っていたのでした。


 ……極大魔法は一つの魔法で構成されているので、魔法の構成式を知り分解出来たら魔法を解除することができます。高難易度ですが、七十年近く魔法を学べば出来ます。

 しかし、九百の魔法を一度に分解することができないので、よけるか、魔法で帳消しにするかのどちらかをするしかなくなってしまうのです。


「まあ、大丈夫でしょう。下級魔法だけで攻撃していたのですしね」


 別に、ご主人様に複数連続、もしくは同時で魔法を構成するなとは言われていないですし、ただ下級魔法の身としか言われていないので、何ら違反は犯していないのです。これで責められるのならば、私はご主人様に対して正論と暴論をこう郷に入り混じりながら一年でも、二年でも説き、何時しかは確実に説き伏せてやる考えなのです。


「まぁ、問題はラインハルトの家柄ですね」


 ラインハルトの見た目は、本当に容姿が整っているのです。それはもう、男に関して、もしくは恋愛的感情に対して全く興味のない私でさえ、下手したら惚れてしまう位の美しさを持っているのです。

 それにところどころの所作も、まるで貴族のように美しく、先ず平民、第二、第三身分の人間ではないと言う事は分かります。貴族か高位僧か、もしくは王族か、確実に分かると言うのは平民ではないと言う事です。


「……下手したら私の今の事で、処刑されると言う事も――」


 一瞬だけ、不敬罪で処刑台で、ギロチンされかかっている私を想像しましたが、その処刑台に乗せられた瞬間にご主人様が一瞬にして私以外の国に居るすべての人、建造物、制作物、領土を焼き焦がすような魔法を使い、私を助けてくれることを想像してしまい、それはないと思ってしまいました。


 ……あのご主人様が私の事を見捨てるとは思えないのです。私が逃げようとしても地の底まで冥府でも連れて帰ってきそうなのが怖いところなのです。


「まあ、その時はその時なのです」


 別に、本当にそう思っている訳ではないのですが、今から私がどうこうしようと何にもならないため、諦めていると言う事なのです。

 傾向と対策と言いますが、傾向も分からないですし、それによって対策もできない場合は臨機応変に考えるしかないのです。……私はご主人様の様な考えなしでは絶対にないのです。流石に私の矜持にかかわります!


「それにしてももう二年たったのですか、そんな風には思えませんね……どちらかと言えば今までが長く感じました」


 理由としては簡単で、毎日毎日、朝から晩までずっとラインハルトとご主人様の口論と喧嘩に付き合わされて、しかも私はご主人様とラインハルトのごはんの用意、洗濯、買い物、掃除と言った物をこなさなければいけないので、本当につらかったのです。

 それに、自分の趣味である人形とかを弄れなくて最近心が荒んでしまっているのです。……なんてブラックな労働環境なのでしょうか。無賃金、十八時間近く勤務。一度ストでも起こしましょうか。ラインハルトもご主人様も家事は全くできない様ですし。


「……まあ、別にラインハルトは私と同じ様に被害者なのですがね、平気な顔をしているのでムカつきますね」


 本当に、ラインハルトもご主人様にこき使われている立場なので、ラインハルトに文句を言うのはお門違いなのですが、せめて私が関わりの無いところで口論をして、そして私の自由時間を奪わないでもらいたいのです。


「……あ、――『上位治癒(ハイ・ヒール)』」


 そんな風に、恨めし気に死に体となって気絶しているラインハルトを睨んでいると、どんどんと脈拍が少なくなっていくことに気付きました。

 流石に、死にかかっている事が分かったので、回復魔法を使用しました。……靴のヒールではないのですよ?


「……なんでそんなに安らかな寝顔をしているのですか」


 そして、回復魔法を使い、全身の焼け焦げていたところまでも完全に修復すると、そこにあったのは爆発前の完全に顔の整っているいつものラインハルトが、安らかな寝顔をしてすやすやと寝息を立てながら寝ていると言う物なのでした。

 一度踏みつぶしておきたいのです。何なのですかこの表情。その表情のまま天へ昇って行ってほしかったのです。


「……元々私には運ぶ力がなかったので、最低限木陰にでも運んであげようと思いましたが……声駄目の近くにでも置いていきましょうか?」


 流石にそこまで最低な事はする気はないのですが、元々運べはしませんし、このまま放置しておくことにするのです。……安らかな眠りをしているのだからこのまま放置しておきます。


 あぁ、別に死んでいる訳ではありませんよ。死んだように眠っているだけでね。……睡眠魔法もかけておいたので戻ってくるのは五、六時間後位でしょう。それまで自分の行動を悔いればいいのです!!

 

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