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職業不定賢者と人形メイドの日常  作者: lime
少女たちと男の出会い
3/16

三仕事目

 今日で連日投稿はおしまいです!


「ふう、ごちそうさまでした」


 大抵の仕事をやり終えて、お昼ごはんにはいい時間帯になったので、私自身で作り、そして食べ、食べ終わった時間。

 お屋敷の玄関の扉を「どんどん」と言う風に乱暴にたたく音が聞こえ、流石にメイドとしてここに居るのだから行かなければならないと、少しだらけながら玄関の方へと向かって行った。


「頼もう! ここに魔導の達人が居ると聞いた! 俺はそう言った奴と戦うために旅をしているんだ! 開けろ!」


 そうして、玄関に居てみると、扉の奥からは二十代近くと思われる男性の声で、道場破りのような事を叫んでいた。

 ただ、道場破りとは言った物の、ただ単に自分の考えを人に押し付け、勝手に人家に押し入ろうとしている盗賊の様な台詞でもあり、そもそもここの屋敷の扉などはご主人様が、魔法で強化しているので、核撃魔法を撃たれなければ壊れない位の強度がある。なので開けなくてもいいとは思います。


「おい! 誰かいないのか! おい!」


 それに、そんな乱雑な言葉遣いをする男などをご主人様が作り上げたこの聖域に近付けさせたくもありません。しかも、そんな男を入れてもどうせろくなことにはならないだろうと予測できますし、私自身関わりたくもありません。


「はぁ、仕方ねぇ、ここで待つか」


 しかしながら、この男は何をしてでもご主人様に会いたい様で、真昼間からお屋敷の玄関の目の前に居座る気らしい。……流石に、それを放置してしまうと、私やご主人様に変な噂が流れかねないので、流石に対処する事にしましょう。

 ……本当にいやいやですがね。


「仕方ねぇ、ではありません。そこで待つのならさっさと入って待ってください」

「うぉ、なんだ、誰かいたのか」


 私が、玄関を開け、そして予想通り玄関にもたれかかり座っていた、二十代であろう男に対して、屋敷の中に入るように催促した。

 そうすると、その男はとても驚いたように、そして何故か照れ臭そうに私の後ろに付いて来ていた。……本当に入れたくはないのですけれどね。ただ、ご主人様を五時間近く待った後に、瞬間的に倒されて帰ると言う風に思ってしまうと少し不憫だとは思いますけどね。


「そういえば、ここに魔法の達人が住んでいるとか言っていたが、それはお前の事なのか?」


 そして、その男を客間に連れて、そして椅子に座らせると、その男は同時に私に対して魔法の達人はお前なのか? と言う風な質問をしてきた。……見ず知らずの人間の事をお前扱いするなど、失礼極まりない男だと思いますが、一応扱い的には客人です。

 しかし、この男は本当に何なんでしょうか? 私の事を魔法の達人などと。まあ、一般の人達に比べたらうまいとは思いますが、ご主人様に比べれば私など塵に等しいでしょう。


「はあ、違いますよ。多分ご主人様の事ですね。あの方は魔法が化け物級でうまいですし」

「へぇ」


 本当に、呆れかえるしかないその質問に、一応客人と言う扱いの男に対しては丁寧に言っているのだが、質問した側であるその男の反応は全く持って芳しくなく、それどころかまともに話を聞いていない様で、客室の内装を見回していた。

 ……やっている行動がまるで盗賊と変わらないのはどうしてのでしょうか?


「じゃあ、お前は魔法が大して使えないのか?」


 そして、その男は何を思ったのか、私に対して魔法の出来を聞いてきました。もしかしたら、ご主人様と戦う前の前座として戦うという考えで聞いてきたいたのなら、別に答えますが。……と言うか今私がここで完膚なきまでに負かしたら帰るとは思うので、戦わせてもらう方が良いのかもしれませんが。

 ……まあ、正直に答えておきましょうか、別にどれだけ魔法が使えるかを知られたからと言って、困ることは大してありませんからね。


「いえ、別に一般的な人達よりは使えると思いますが」

「そうか……ならその主人が返ってくるまで、手合わせをしようじゃないか」


 そして、やはりこの男は私の事を前座として利用したい様で、すごく殴りたくなってしまうような表情をして、私に偉そうに言っていました。

 まあ、別にご主人様の手を煩わせたくはありませんしね。ここで私が打ち倒せばいいだけなのですよ。それに相手はただの自信過剰の小娘だと勘違いしているみたいですが……自信過剰なのはどちらなのでしょうかね?


「別にしても良いですが、死なないでくださいね? 変な噂が立ってしまいますし」

「ふん、小娘が何を言う、それはこちらの台詞だがな」


 私が、少し心配になって、その男に対して、死なないでくださいね、と言った事が逆に挑発だと、思われてしまいました。別に良いんですけどね。


「なら付いてきてください。……貴方は杖を抜いていますが、流石にここでは戦えません」

「お、おぉ、そうだったな」


 別に今ここで戦ってもお屋敷自体には何一つ問題はないのですは、一応このお屋敷にはご主人様が書いた資料などが大量に保管されていて、それに火が移ることは絶対に避けなければいけないことなのです。


「しっかりと付いてきてくださいね」

 フォルテ殿が早いね! オーキスとか超越を出される前に速く走れるからね!

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