ゼロフェイス・世界観 その二
『虚数物理学』
魔術や超能力を使用する為に『真性相対性理論』と量子力学を土台に、発生した学問であり、量子の中の一種類でありながら、日常でも観測することが可能になったエネルギーである「エーテル」をエネルギーとして、様々な超常現象を起こす異能を開発した学問であり、『科学特区』における最大の研究・開発分野。
『真性相対性理論』
量子論や量子力学を否定する為に特殊相対性理論と一般相対性理論の提唱者であるアルフォンス・アインシュタインによって提唱された新たなる物理理論。
慣性系を記述する『特殊相対性理論』と、座標系を記述する『一般相対性理論』に倣って、新たに量子的なふるまいをするエネルギーを記述する為に発表したのが、『真性相対性理論』だが、これによって新たなエネルギーとして相対性理論で否定されたはずの「エーテル」が再発見されてしまい、更には、この「エーテル」のふるまいを理解するためには量子論の理論が必要であり、皮肉にも、『真性相対性理論』は量子論を肯定する結果に繋がってしまった。
『異能』
超能力と霊能力と魔術を総称した名称。
アインシュタインによって、改めて発見された『エーテル』をエネルギーとして発現される超常現象の事。
『超能力』
空間中に存在するエーテルをエネルギーに発動する異能。
いわば「外」からの力を使い発動する異能。
エーテルは、観測者効果により、ある程度ならば観測する人間の意思に従って性質や形態を変化させる能力を持っており、電気や磁気などのエネルギーから、炎や冷気などの性質、または金属や液体などの物質など、様々に変化する。
通常、日常生活の中でこのエーテルを使用することも観測することもできないが、脳内に特殊な回路が存在する人間はエーテルを観測し、使用することが可能になる。
脳内の回路は、簡易的に電気回路に似た構造の図式で表され、「異能回路」と呼ばれる。
『霊能力』
生物の体内で生成されるエーテルをエネルギーに発動する異能。
いわば、「内」からの力を使い発動する異能。
エーテルをエクトプラズムと呼ばれる物質に再構成し、そのエクトプラズムによって様々な超自然現象を引き起こすことができる。
エネルギーと物質の中間の存在である半物質であるエクトプラズムは幽霊の元になるとも言われる。
このエクトプラズムによって、思念体と呼ばれる実体を生み出し、それに意識を乗り移らせることで幽体離脱を行うことができる。
『魔術』
空間と生物の体内に存在する両方のエーテルをエネルギーに発動する異能。
『術式』や『呪文』・『詩歌』と呼ばれるプログラムにより、体外に電気回路に似た回路を生み出すことができ、その回路に『霊装』や『霊薬』と呼ばれる魔法道具を繋ぐことにより、異能を発動することができる。
いわば、「内」と「外」の二つの力を使い発動する異能。
『術式』
魔術を発動させる際には、外部に「異能回路」と呼ばれる特殊な回路を構築する必要があり、その回路の構築のために必要なプログラム。主なものとしては、魔法陣や護符などがあげられる。
『呪文』
「異能回路」を構築するために必要なプログラムのプログラム言語。「詩歌」と並び、術式構築の為に使用される不可思議な言語に聞こえるが、要は外国語で数式を詠唱しているだけである。
『詩歌』
「呪文」と共に術式を構築させるために必要な言語。最大の違いは、呪文とは違い、発動した時の威力は大きいが、その分制御が難しいことにある。
『霊装』
所謂、マジックアイテム。刀剣類、杖、指環、等々、その形状は様々。
「霊薬」とは違い、例外は多々あるが、発動時間にも制限はなく、何度でも使用できる上に威力も高いが、専門性が高く応用力に欠けており、道具が必要な時しか使えない。と言う欠点がある。
その一方で、『霊薬』は「霊装」とは真逆の性質と欠点を兼ね備えており、その為、通常の魔術師は霊装と霊薬をセットで使用する。
『霊薬』
「霊装」と同じく、魔術による異能の発動の為に必要なマジックアイテム。「霊装」とは違い、制限時間が点く上に、薬と言う道具の性質上、どうしても連続使用はできず、無理をすれば寿命を削ったり、下手すれば死亡事故につながることも多い。と言う欠点がある。
しかし、霊装とは違い、汎用性が高く様々な局面で活躍できるという長所を持つ。
『エーテル』
ダークエネルギーの内、真性相対性理論によって解明された2%のエネルギー。
その性質は、量子論で説明されるところの量子によく似ており、運動法則を説明される際にはよく量子力学が使われる。
元々、アルフォンス・アインシュタインの相対性理論によって否定されたが、量子論を否定する為に真性相対性理論を発表したアインシュタインによって再発見された。
これにより新たに、虚数物理学と言う学問が発生し、エーテルをエネルギーにして、魔術・霊能力・超能力と言った超常現象が引き起こされることを突き止めた。
元々は、量子論を否定する為に発表された真性相対性理論だったが、エーテルの再発見により、逆に量子論の正しさと正確さを肯定することになる。
単位は、Αアルファ。。
『分類』
超能力の場合はレベルによって分類され、最高位をレベル・セブンとして、徐々にレベル・シックス、レベル・ファイブ、レベル・フォー、レベル・スリー、レベル・ツー、レベル・ワンと下がっていき、最下位が、レベル・ゼロとなる。
霊能力の場合はカテゴリによって分類され、カテゴリ・ファイブを頂点に、カテゴリ・フォー、カテゴリ・スリー、カテゴリ・ツー、カテゴリ・ワン。と下がっていく。
魔術の場合はクラスによって分類され、クラス・テンを最上位に置き、クラス・ナイン、クラス・エイト、クラス・セブン、クラス・シックス、クラス・ファイブ、クラス・フォー、クラス・スリー、クラス・ツー、クラス・ワンと下がっていく。
『アポリア』
清宮・一二三によって、第二次世界大戦中にパプアニューギニアで発見される。
『アポリア』とは、ギリシャ語で「困惑」を意味し、正体不明のこの存在に、一二三が“困惑”した事から、そう名付けた。
『アポリア』の持つ基本能力
アポリアは基礎能力として、六つ、ないし七つの能力を持っており、それら一つ一つが相当強力な能力となっている。
『鬼体』
肉体を強化する能力。
特に、自然治癒力と運動能力と身体能力を強化する能力であり、筋肉に走る電流を強化することで強力な電撃を放出したり、胃酸を元に王水などの毒液を体内で精製することが可能となる。
『悪魔の心臓』
肉体を不死にする。心臓さえ残って入れば、例えどのような状況であったとしても生存することが可能となり、心臓以外の部位が消滅しても復活することが可能。また、その場合、記憶も再生されるために、復活によるデメリットは存在しない。
『赤骨』
異能を強化する。
より正確には、能力を与える能力である『黒血』を生み出す能力であり、この『黒血』を与えられた人間は独自の異能を持ち、通常の人間よりもはるかに強大な力を持つようになるが、その代償に赤骨を持つ人間に絶対隷属され、命すら自由に操られる。と言う欠陥を持つようになる。
『黒血』
異能を与える能力。
赤骨によって生み出された血液であり、血液型を問わずに、ありとあらゆる人間に適合することができる特性を持つ。
最大の特徴として、一滴でもこの血を与えられた者は強大な力を有するようになり、その代わりに血を与えられた者には、遺伝子レベル逆らうことができなくなる、絶対隷属を受ける。と言う、重大な副作用を伴うことになる。
熱血
自分自身に力を与える力。
自分の体の中に流れる『黒血』を呑むことで発動する能力であり、好きな能力を自分に付与することができる。
しかし、「黒血」によって発言した能力は肉体に掛かる負担と、発動によって生じる反動が凄まじく、例え『アポリア』によって強化された人間であろうと、下手な扱い方をしていれば死んでしまうほど。
また、付与された能力が強力で、その能力の数が多ければ多いほど、肉体に掛かる負担と反動は大きくなる。
冷血
他者に力を与える力。
但し、自分自身に好きな能力を付与することができる「熱血」と違って、「冷血」は付与される能力は自由に選ぶことができず、また、能力を付与された人間は、自動的に遺伝子レベルで逆らうことが許されない絶対隷属を強制されることになる。
『アポリア』によって作り出された『黒血』を摂取させることで発動する。
黒血によって与えられた力は大きく分けて四つに分類される。
『鉄血』・『心血』・『醒血』・『血統』の四つである。
以下にその能力の違いを列挙する。
・鉄血
この能力は、単純に身体能力と運動能力と異能を強化する能力であり、大きく分けて、攻撃力や運動能力を上げる『動鉄血』と防御力や治癒能力を上げる『静鉄血』の二種類に分かれており、二つの能力を使い慣れた人間が、更に上のの能力である『外装鉄血』を操ることができる。
『動鉄血』
攻撃力と運動能力を上げる能力。具体的には、持久力と瞬発力、異能の出力を底上げする能力であり、直接的に戦闘力が向上したことがわかる能力である。
『静鉄血』
防御力と治癒能力を上げる能力。具体的には、肉体の耐久力と、疲労からの回復、及び、怪我からの再生。そして、異能の発現に必要なエーテルの体内保有量の増大である。
『外装鉄血』
黒血を外部に流し、その流した血液を操る能力。
服装に血を纏わせることで防御力を強化したり、武器に血を纏わせることで攻撃力を上げることができるが、その場合、防御力を上げた時は攻撃力がゼロになり、攻撃力を上げた時は防御力がゼロになる。と言う、ピーキーな特性を持つ。
・心血
始祖から黒血を与えられた際に、一字を与えられ、それにまつわる固有能力を与えられる。
与えられる文字は始祖によって異なり、漢字であったり、アルファベットであったり、ギリシャ文字であったりと様々である。
・醒血
黒血によって身体能力を極限まで引き上げたことで発動する能力。
時には天使のような神々しさ、或いは悪魔の様な禍々しさ、もしくは様々な生物の様な猛々しさを持つ異形の姿に変わる。
・血統
最初に黒血を与えられた人間を『始祖』として、其の血を引く人間の総称。
生まれながらにして『黒血』の能力を操ることができる。と言う特性を持ち、その特性の現れ方によって『純血統』と『混血統』の二種類に分かれる。
人類で最初に『アポリア』との完全融合を果たし、『始祖』を多数生み出した存在である清宮・一二三こと『ゼロ・フェイス』の事は、真祖として区別される。
:純血統
始祖の血を引く人間の中で、生まれながらにして『鉄血』を操れる人間。
『心血』や『醒血』と言ったその他の能力を操ることができるが、代わりにそのほかの異能である超能力や霊能力とは相性が悪い。と言う欠点を持つ。
:混血統
始祖の血を引く人間の中で、生まれながらでは『鉄血』を操れない人間。
『鉄血』の能力自体は、訓練すれば操ることができるようになるが、それ以上の能力である『心血』や『醒血』と言った能力は、体質的に操ることができない。
『闇髪』
皮膚や毛髪、爪などの部位に能力を与え、操ることができる能力。
最大の特徴として、切り離された体の一部にも能力を与えることができ、それが破壊されない限り半永久的に能力を発動させ続けることができる。
具体的には、千切った髪の毛に刀剣に変化することができる能力を与えたり、皮膚を組み替えて変装することが出来たりするようになり、その乞、千切った髪の毛は自由に刀に姿を変えることができ、皮膚の一部を持てば、自由に変身できる。
『神の眼球』
ありとあらゆる『情報』を『観る』事ができる能力。
いわゆる千里眼である遠隔透視、純粋な透視、霊視、未来予知、動体視力、静視力、望遠、顕微、『観る』ことに関するおよそ思いつく限りの全ての能力を有しており、欲しい情報は以下なるものであっても手に入れることができる。
『黒血』によって清宮・一二三が手に入れた能力の一覧。
『万物抗体』Antigen
読みは、アンチゲン。
アンチゲンは、怪我や病気と言った生命を脅かす事象に対して、適応し元の状態に戻す能力である。最大の効果が、地球人類の持つ超能力を無効化する事である。
『変身』Another『分身体』AnotherOne
『変身』の読みはアナザーで、『分身体』の読みはアナザー・ワン。
アナザーは全身を異形の姿に変えた上で、自己治癒能力を始めとする身体能力の強化を行う事が出来、治癒能力の派生系能力から分身体の発生を行う事が出来る。この分身体の名前をアナザー・ワンと言う。
『狂化』Alternative
読みはオルタナティブ。
オルタナティブはアナザーの強化版であり、人間どころか、物理法則すら軽く超えた戦闘能力を発揮する事が出来るが、その代わりに戦闘本能や破壊衝動、殺戮行動と言った残虐性や攻撃性を狂的なまでに高めてしまう暴走状態となる