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episode03

俺が言った通り起こしてくれた時には夕飯ができていた。

そういえば異世界の食べ物とか食って大丈夫かな・・・

何か変なもん入ってたりしない?虫とか勘弁だからな。

恐る恐る皆の集まっている広場へ行くと、俺が想像していたものより何倍も美味しそうな夕飯が出来上がっていた。

へぇ、異世界でも俺の世界と同じような飯食うんだな。心配だったけど大丈夫そうだ。

いただきまーす。


夕飯の時間を使って俺は、まだ残っていた聞きたいことを聞いた。

鬼霊軍は攻めてくる際、100~200人の兵士を率いているらしい。

いや。きついだろ、こっち俺一人だぞどう考えても無理ゲーじゃねえか。

俺が実はチート級の魔術を使える力を持ってましたっていうなら話は別だけどそんなのあり得ないし、

普通に考えて援軍を要請するべきだよな。

だが精霊王国の兵士たちは戦えない、となると隣の国のやつらにお願いするしかないだろう。


「なあ、隣の国に魔術師たちは結構いるのか?

今の話を聞いた限りだと、相手の勢力的に俺一人がそのアレンっていう人に魔術を教えてもらって習得したところでどうにかなる問題じゃない。

どこかに援軍を要請しない限りどう足掻いても鬼霊軍と対等に勝負をするのは不可能だろう。」


それはそうですね・・・と、俺と一緒に夕飯を食っていたシャルは考え込む。

そもそも、シャルと出会ったことで俺の本来持っていた力が解放され始めているのではないかとシャルは言っていたが、まず俺自身が自分のステータスをわかっていないのは問題なんじゃないのか?

なんかそういう道具とかないのかな。

もしかしたらヒーリングの他にも何か使えるかもしれないし、自己分析っていうのは何においても大切だ。


「それはそうと、自分のステータスを見る方法とかないのか?

よくわからないが、俺は元々ヒーリングっていうの持ってたみたいだし他にも何か使えるものがあるなら知っておきたいんだ。」


ああ、それなら!と、シャルはある石のようなものを俺に渡してきた。

これはステータスストーンと言いその名の通りステータスを見ることのできる石だそうなのだが、この石の良いところは自分のステータスはもちろん相手のステータスをも見ることができるということだ。何者かと遭遇した時に自分より攻撃力が上だということが分かれば危険回避をすることができ自分の身を守ることができる。

それほど優れたものだということもあり簡単には手に入らないそうなのだが、シャルは亡き母親からこれを譲り受けたそうだ。

俺はシャルにステータスストーンを貸してもらい自分のステータスを見てみた。



名前:久遠琉翔(くおんりゅうと)(Lv.1)

年齢:18

性別:男

攻撃力:100

防御力:100

HP:200

MP:50

命中率:10%


スキル

 ・Healing(回復)

 ・Frozen Arrow(氷の矢)

 ・Light Sword(光の剣)

 ・A servant of God(神の使い)



うーん・・・・

いやカスじゃん、ちょっとチート級の強さくるかなとか変に期待してたからへこんだわ泣きそう。

命中率10%ってなに10回攻撃して1回しか当たらないわけ?

冗談はよせ。


「どうでした??」


ちょっとわくわくした目でシャルが俺を見てくるが、まあ普通ぐらい?と誤魔化しておく。

なんで底辺の中の底辺みたいなステータス持った俺が選ばれし勇者なんだ。

今更ながら泣きそうだが俺次第で強くなれるならやるしかない、俺はこの国を救うって決めたんだ。

ここで諦めるなんぞ言語道断だし俺自身がそれを許さない。

そう、最初カスな方が強くなりがいがあるってもんだろ?

ポジティブにいこうポジティブに。


本当に予想してたものよりかなり俺自身悲惨だということがわかったが、とはいえスキルについてはちょっと思っていた以上にいろいろ使えるようだ。

まあ何故全て英語表記なのか、カタカナでもよかったではないかと思うのだが英語が苦手な俺に対してのいじめだろうか。

だが英語の後に意味を書いてくれているのは良心的だな。それともただ単に英語の読めない俺を哀れに思ってのことだろうか。


そんなことはどうでもいい

回復に氷と光、それに・・・神?

とりあえず剣と矢がある時点で近距離と遠距離どちらの戦いにも適応できるしそういう面ではよかったといえるだろう。

それに使える属性の幅が広いし神の使いとかもう明らかに強そうだし、これはちょっと期待。

神の使いって龍かなにかでてくんのかな、わくわくする。

いやまてよ名前だけってこともあり得るからあまり期待はしないでおこう。


ただこのスキルをどうやって使えばいいのかということが問題だ。

アレンという魔術師は魔法の使い方を心得ているのだから会えばなにかわかるかもしれない、一刻も早く会って話をしよう。


国王に聞いたアレンさんの特徴は赤色の長い髪に大きな目、体系は細めで魔術師特有の恰好をしているという。

まあ魔術師特有っていのは俺らがやるゲームとか見てるアニメに出てくるような魔法使いの服装をイメージすれば大体は合っているだろう。

アレンさんには国王からの紹介だといえば大丈夫だと伝えられた。

隣の国ではかなり有名な魔術師らしいからどうしても見つけられなかったらそこらへん歩いてる人にでも聞けば教えてもらえるだろうし心配はしなくていいかな。

そのかなり有名な魔術師さんに異世界から急に現れた俺が魔術を教えてくださいなんて行くのもなかなか変な話だよな。

いい人だったらいいけど聞いたところ性格は多少きつめなところがあるらしいし俺女の人の扱い慣れてないから正直怖いよね。いろんな意味で。


とりあえずあれこれ考えててもアレンさんと会わないことにはどうもできないから今日のところはもう寝て明日に備えることにした。


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