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この連載作品は未完結のまま約9年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

UBC=市立夕刻高等学校放送部=

作者:秋野 霞子
―――ザザッ、ピッ〈暗闇に浮かび上がるモニター〉

こんにちわ。
俺は江尾 旦、よろしくな。
出来れば面倒事は避けたいタイプ。高校ではのんびり生活したい。中学時代の出来事が原因でそんな風に思ってた。そんな俺が部活必須の高校に入学し、選んだ部活はUBC、放送部だ。しかも…
『活動内容:年間行事の撮影、音響整備、毎月のテレビ朝礼で流す番組の撮影・編集、年二回の大会への作品出品、その他学校内雑務等。※入部した場合、年間行事はほぼ部活動に費やされます。クラスの活動にはほぼ参加できません。例:クラスごとの集合写真に映れない、修学旅行でクラスの友達と行動できない等
その為、教室での思い出が欲しい方への入部はお勧めできません。部室:一階南階段手前』
なんて部活動紹介に乗ってる部活。幼馴染の愛生 満智は、俺が仕事が多そうなこの部活を選んだことを不思議がってた。でも、俺にはばっちり下心があったんだよ。
で、入部してどうかっていうと…部長にこれだけ言わせてほしい。部活の活動内容はもっと詳細に書くべきだってな。まさか放送部に入部して人間じゃない奴らの雑用まで請け負うなんて、思わなかった。普通誰も思わないよな。だから最初は参った。『非日常』がすぐそこに転がってる。でも『日常』はのんびり進んでくわけだ。とにかくギャップがすごい。俺、自分で言うのもなんだけど思春期真っ盛り。多感なお年頃ってやつ。
…まぁ、ここでグチグチ言っても仕方ないけど。とりあえず…これも何かの奇縁ってやつだ。俺らの青春、のんびり眺めてってくれよ。…見えてるんだろ?

――――ザザ―ッ…ザ―…〈以降砂嵐のみ〉

カメラを回していた部長は満足げに笑っている。その笑顔が怖い。入部して早半年、俺は今度は何をやらされたんだろう。突然自分のこれまでを振り返れと言われてリハ無しで挑んだ俺すごい。そして最後の指定された一文が色々な不安をこれでもかと煽ってくる。
「部長…俺は『誰に対して』日常を観察して!なんてストーカーほいほいなこと言ったんですか?」
「細かく聞きたい?」
「…いや、いいです。」
怖いって。本当に何させられたの俺。…でもなぁ。
「部長、あと5分くらいで心の準備して聞きますから答えてください、細かく。」
「私あんたのそういう図太いとこ好きだわー」
しょうがない、これが俺の青春時代だからな。楽しもう。はぁ…。
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