見知らぬ景色
ここは、どこ?
ふと、目が覚めた僕は思う。
「うッ!」
こんな場所知らない。
辺りを見渡してみると、そこには、鏡があった。
そこには、一人の少年が写っていた。
君はだれ?いや、君は僕なの?
なにも思い出せない。
でも、ひとつだけはっきりとしていることがあった。
壊さなきゃ、壊さなきゃ、壊さなきゃ、、、
それだけが、僕の頭の中で叫んでいる。
僕は、大きく息を吸った、そして、吐く。
それを繰り返すこと数回。
「ふぅ、ちょっとは、落ち着いたかな。」
改めて、辺りを見渡す。そこには、扉があることに気づく。
僕は、そこに近づき、扉に手をかける。
鍵はかかってないようだ。
扉を開けると、そこには、廊下があった。
「あれ?悠人くん、もう起きたの?」
後ろから、声が聞こえた。
そこには、一人の少女が立っていた。15歳くらいだろうか。
「ねぇ、無視ですかー?」
少女が言う。
「ん、もしかして、悠人って俺のこと?」
「そうだよ、それ以外、誰がいるのさ。」
「ごめん、ここはどこなの?君は誰?そして、僕を知っているの?」
僕は、問う。
少女は、少し考え、なにかを思いついたように言う。
「あー。そっか。そーゆうことか。」
一人納得しているみたいだ。僕は、少しながら、イラつきを覚えた。
「あ、ごめん、そんなに怒らないで。」
顔に出てしまっていたようだ。
「君の質問に答えは、こうだ。まず、ここは、常盤魔法学園。次に、僕の名前は、常盤沙耶。沙耶って呼んでね。最後に、君のことは知ってる。教えることも簡単だ。君の名前も君に起こっている症状も。でも、それを教えるのは、僕じゃない。ついて来て。」
僕は、言われるがままついて行く。
少しばかり歩くと、そこには大きな扉があった。
「ここは、理事長室よ。今からここに入って、理事長と話をするわ。理事長から、すべてを聞くといいわ。」
そう言って、沙耶は
コンコン
「悠人さんを連れてきました。」
「入りなさい。」
中から、男の人の声が聞こえた。
扉を開け沙耶が入っていく、僕もつられるように入る。
「やぁ、よく来てくれた。僕は、この学校の理事長を務める、常盤慎司という者だ。よろしく頼むよ。」