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背徳者

作者: 鈴藤 由樹

禁じられた愛の詩

そっと手を伸ばして

触れたいのはあなたの魂


知りながら破滅へと向かい

背神者<ルシファー>となって

地獄に堕ちてゆく あなたと共に


この愛 許されぬというならば

見捨ててくれ この世から


青白い月の海に沈み

冷たくなったあなたの唇

何度も何度も接吻を重ねて

温もりが戻るように


触れ合った肌に罪の刻印

もうけして逃げられはしないと


手のひらを重ねあえば

ひどく懐かしい既視感


離さないで 離れないで

独りじゃ虚しいだけだから


罪を優しく抱きしめて

それは二人の存在理由

裁かれてもいい 後悔などないから


祝福される愛じゃなくていい

あなたがいてくれればいい


目の前には茨の道

血に濡れて 罪に濡れて 歩いてゆく

欲しいのは安息じゃない

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