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第十八章 アルバの婚約者

アルバ

「今回は金・銀・銅・鉄のインゴットになります」

「次にフィニキア特産の色染め布、ナイル原産のニンニク羊肉、東帝国の公式コイン」

「最後に原点回帰、ラピスラズリと香辛料です」

ユリアナ

「……相変わらず国家予算が歩いてるわね。よくやりました」

国王ヒルダー

「アルバ君!」

「いつもいつも貢物をありがとう。よって汝にサーの称号を授ける」

「さあ、しゃがみなさい」

(剣がアルバの肩にトン)

国王

「このバッジがサーの証だ」

「サーの名に恥じぬよう、まい進してくれ」

コイン

「サーの証ださー、付けろ付けろ、プププ」

第一王妃

「……毎回こんな安っぽい貢物で、サーの地位を売るなど!」

大臣

「私もどうかと思いますな」

ユリアナ

「国家予算二年分の貢物が“安っぽい”ですって?」

「自分の領地の灌漑と壁補修で国庫を空にした大臣が賛同とか、ギャグですか?」

国王

「……確かにそいつも賛同した」

ユリアナ

「私達が必死に赤字を埋めたのに」

「湯水のごとく金を使う第一王妃が反対?」

「……頭おかし」

第一王妃

「聞こえましたよ、貴方」

アルバ

「わかりました」

「僕が貢物を持ってきたのが悪かったんですね」

「帝国では国家戦略級運び屋は、下手な貴族より地位が高いので」

「……僕、もう二度と来ません」

国王

「待ってくれ!」

「金の卵……いや、君がいないと国が成り立たないんだ!」

第一王妃

「え?」

国王

「第一王妃とは離婚する! これでどうだ!」

(第一王妃、気絶)

国王

「財務大臣の土地も接収して、君に払い下げよう」

財務大臣

「ぶふっ!?」(泡を吹く)

国王

「第二王妃、反論は?」

第二王妃

「私は第一王妃とは意見が違いますので」

コイン

「さっきまで拍手してたよな?」

国王

「よし、では王女をやろう!」

シグレット

「私は一般ピーポーとは……」

国王

「ならば五十半ばを過ぎた隣国のバツイチ貴族に――」

シグレット

「ちょっ」

(言いかけた瞬間、ユリアナ王妃が肩に手を置く)

ユリアナ

「彼は東帝国皇子の甥、そして盟友よ?」

「それでも?」

第二王妃

「嫌なものは仕方ありません」

「うちのジェシカを、彼の婚約者にしましょう」

ジェシカ

「謹んでお受けします」

シグレット

「お姉さま!?

 日頃から『つまらない男に捕まるな』って言ってたのに!」

ジェシカ

「近衛隊長以上の武力」

「それが本業ではなく」

「短期間で国家予算の二倍を稼ぐ男よ?」

「どこがつまらないの」

ジェシカ

「彼が独立すれば、この国一つ立ち上げるくらい簡単よ」

シグレット

「お父さま……」

国王

「お前は五十半ばのバツイチ貴族だ」

シグレット

「即決!?」

コイン

「嵐みてーな議論だったな」

ユリアナは、

自分の娘のバカさ加減に静かに泣いていた。

アルバ

「……あの」

「僕の意思は?」

(誰も聞いていなかった)

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