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赤狼学院物語  作者: 宅間晋作
学院初等部篇 一年生から三年生編
5/22

迷いの時間

今回は説明会ですから飛ばしてもいいです。

 迷いの時間について改めて解説しておこう。

 迷いの時間それは、フィルノ学院の一日に一回魔獣がいる様々な地帯に放り込まれる現象を指す。

 いつどこでどのタイミングで迷いの時間が起きるかは誰にも分からない。

 たとえ寮で就寝していたとしても朝の時間帯に迷いの時間がなければ強制的に迷いの時間が発動する。

 その為学院に在学する生徒の大半は死ぬかお金を払い自主退学をする。

 先生もおらず、授業も無い。

 何もかも自分の自由意思で決める事が出来、結婚も出来る夢のような学院だが必ず迷いの時間があるので決して楽園と言える学院では無い。

 そしてそれは学院に潜む賢者師団やマクリオンの目、ゼロライド帝国騎士団でも生き延びる事は難しい。

 さらに付け加えて、迷いの時間が起きている間は端末で道具や薬などを売ったり、買ったり出来ないのでポイントがあるから迷いの時間でも物資の補充は出来ると油断してる生徒は死ぬ傾向にある。


「はぁはぁ。 ど、うし様。 はぁはぁわ、私は! こ、このような地獄で死ぬのですか!?」


 フィルノ学院に新入生として潜入した賢者師団の一員が火山の山を歩いていた。

 とてつもない灼熱で呼吸すら難しい地帯であり、魔力による環境へのレジストすら無意味であり、体が熱を帯びて死を感じていた。


「あ、がぁ。 あぁぁぁぁぁぁ!?」


 体が耐熱の限界を超えて自らの体が発火し、賢者師団の一員は死んだ。



「おい! 逃げろ!」


「な、なんだよここ! 頭おかしいんじゃないか!?」


「お、俺は麻薬と金が貰えるからこの学院に来たのに! 嫌だ! 死にたくない!」


「うがぁ!?」


「う、腕が!?」


「あ、足がぁぁぁ。 ひっ!?」


 マクリオンの目に雇われた新入生に変装していたバイト達が洞窟を歩いているとスケルトンの集団というべき団体と敵対し、壊滅状態に陥っていた。


「な、なんだよこの学院! 学院の連中を攫えばいいって話だったじゃねぇーか! おが」


 嘆いている間にバイト達は全滅して死んだ。

 迷いの時間は文字通り、判断迷えば自身の死に繋がる時間だ。

 目の前の地獄を乗り越えない者に勝利の女神は微笑まない。


「嫌だ!」


 ある者は逃げに徹し。


「帰りたいよ! ままぁ!」


 一人は学院の自由を夢見たが現実とのギャップに心が折れ。


「導師様! お助けを! お助けを!」


 一人は助けを求めながら魔獣に喰われる。


「隊長……すみません」


 一人は戦い続けて死ぬ。


 そんな日常を繰り返してフィルノ学院に在籍してる生徒達は今日も生き残る為に抗って……死ぬ。


 改めて学院に在学してる人達が行う迷いの時間って何を解消する回でした。

 ちなみにこの迷いの時間で取った薬草や魔獣の肉や骨とか皮とか鉱石とかは食べたり、売ったり、武器作ったりの素材に出来ます……まぁ生きて帰れたらの話ですが……


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