エンキリ
時間が空間が動き出した
身を整え、ミチルさんも整えさせる
「リョクさん、なん…う!おぇ、おぇぇぇ」
ミチルさんの口からどす黒い光る油のような、コールタールのような
液体が解放された
「全部吐き出して」
「うぇ、おぇぇぇ」
それは、明らかミチルさんの体の容量を超える量だ
全て吐き出されたそれは、集まりだし、一つの形を成し始めてた
着物を着ていて狐の耳のシュルエットに見える
その、表情は、喜んでいるのか、悲しんでいるのか、泣いているのかわからない
「リョクさんこれって」
「ババ様の”使い”って所でしょうか」
そうだ、思い出した!
ミチルさんとあのボロボロのカラスと会ったのは、
ババ様の神社じゃない、あれは、
見せられた夢の中の映像
「これで、座標は、指定できない、ここから逃げましょう!」
「待って!」
ミチルさんに手をつかまれる!
「まだ、やることがあります!」
「っつ!時間が」
「けじめを付けてください!」
漆黒の”使い”がただこちらを見ている
ミチルさんが僕の手を刀の形になるように手を握り
もう片方の手で肩を持ち、身を寄せる
ユキチャンが顕在なされた、2人を見守る
二人で組んだ、”還魂の触媒”がどちらともなく持ち上がり
リアルワールドのどの選択よりも辛い選択だった
そして、リョクは、
覚悟を決めた
「もう、厄はいりません、だから僕を忘れてください、ババ様」
自分の意志で振り下ろした
ピコン
<リョクは、生前、願いを込めた神に”けじめ”をつけました>




