リョク・レポート 守人の村”カームバアム”について
「以上が、この件についての調査報告です。」
「サエキ・リョク、いえ、サエキ・リョク殿、先ずはこの国を代表して感謝の意を捧げる」
そう言うと、トーデンドさんは、立ち上がり深々と頭を下げた、
すかさず僕も立ち上がり
深々と頭を下げる。
いつまで続けるのと、困惑するミチルさん
ほぼ、同時に椅子に座る2人
「リョク殿を疑う訳ではないが、守人の村に改めて使いを向かわせその話と確証づけをする」
「そうして頂くと、僕としても、安心できる」
「そして、手間になるかもしれないが、ちゃんとした書面で、さっきのレポートを書いて欲しい、代筆ならこちらで用意する」
「いえ、私の望むところです。このレポートは、全て私が責任をもって、記述します」
「そうか、国の仕事減って助かるよ」
「それでは、また」
「待ちなさい、大切なことを忘れてないかね?」
「まぁ、報酬ですよね」
ミチルさんは、すでに扉に手をかけている
「そうだ!今回の件は、君の成果は、お金では計り知れない!そこで!」
トーデンドさんが望む様な眼差しで僕を見る
「正式にこの国の民にならないか?土地、権利、福利これらを与える!」
「とてもいい話なんですが、ここは、僕の居場所ない気がします」
「まぁ、言うと思った、それでも、何も与えずに帰すのは、私が、私を許さない
そうだ、最新型のクルーザーとか、どうだね。火の触媒を持っているのなら、
無料で快適な船上生活を送れる」
「クルーザーは、水のある所でしか、移動できないですし……あ!じゃその
欲しいものありました!」
「その言葉が欲しかった、何だね?」
僕は、欲しい物の詳細を話す
「OK!それだと、この国、いや、この世界で最高レベルの物ができるだろう」
「ありがとうございます!」
「こちらこそ、サエキ・リョク殿」
数日後
「ただいま~」
カーブブルグ図書館で、守人の村でのレポートを
やっと書き終えて、僕とユキチャンは、ミチルさんの待つ
1Kの宿へ、帰り着いた。
バタバタと慌てている
玄関の扉を閉めて、一室に続く扉に手をかける
「あけるよー」
「はい!どぞ」
何かを、後ろに隠し、硬い笑顔をしているミチルさんだ
「え、何?…エルフの手紙?」
「はや!いや、違いますよ!そんな事より、レポートどうでした!?」
「おわったよ」
「やったー!じゃ、明日は休めますね!」
「手紙の内容次第じゃ、休めないかもしれない」
「うぅ……明日、ヒツナギヤがあるんですよ!お祭り、縁日、屋台に催し物!」
「エルフのチートスキルは、何もかも蒸発させる」
「私思ったんですけど!あのチートスキルあの神様、由来の物だと思うんです!だから、ここにいれば
絶対に発動してこない!」
どーですと言わんばかりのミチルさん
「そしたら、この国から出た瞬間に、我々は、天に召されますね」
「もーーーーー!1日位いいじゃないですか!この期に及んで、リョクさんが1日休んだからって
”はい、はい、さよなら”、とかないでしょ!」
「じゃ、その、届みたいなのを、出して許可が出たら」
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突然早口で喋りだし、監視者の声に耳を傾ける、ジェニスとハンス
「だってさ、ハンス君」
「私が決めるんですか?…いいんじゃないんですか?」
「よし、じゃ手紙の内容は、明日私が伝えてくるから、適当に”いいよー”って感じのレター送っといて」
「分かりました。…え?」
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僕が、有給休暇届っぽいものを書いているとコンコンと
窓をたたく音がした。カラスが手紙を咥えている
親愛なる神の子 サエキ・リョクサマ
近日、ご多忙中と存じます
この度は、リョクサマの寵愛するパートナとの
親睦を兼ねて、明日一日ヒツナギヤへの参加を
ご提示いたします
敬具
「なんて書かれています?」
「”いいよー”って書かれてます」
「やったー」




