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フェス

エルフの酒の席


サークル上に並べられたそのテーブルには

ギバーの作物からつくられたパンだけでは無く

肉料理に、魚料理、牛乳の野菜スープなどが並ぶ

ギバーが配給しグラスのビールは、空くことはない


その中で

馬鹿みたいな、テンションのエルフが

ジェニスに絡んでいた


「今回は、飛び道具を入れてみようと思うんですよ」


「やり過ぎじゃないか?ノエルダ君」


「いやー分かってます分かってますよジェニスさん安全第一でギリギリで誰も死なない程度でしょ、うんうん」


「今、人口調整は、うまくいってるだよ、間引く必要はない」


「うん、うん、うん!そうですよね、分かります、分かりますよそれ!…で面白いですかそれ、何のドラマもない」


「いや、我々が”フェス”を行うのは、ギバー達に分かりやすい敵を与えて団結力を高めるのが理由なのよね、だからドラマとかいらないよ」


「あー違う違う違う!そんなの建前、安全第一とか、ギリギリで助かるとか、嘘、嘘、嘘!本音は、誰かに死んでもらいたいんですよ、ジェニスさんは、人の死を目にしたことがありますか?」


「あるよ」


「なら、分かるでしょ、一人の人生が詰まった棺が、悪いことしてたら笑われ、良いことしたら悲しまれ、あの空間は、最高ですよ最高の酒の肴だ」


「おりゃ、水が欲しかったがな」


「飲みすぎ、そりゃ、飲みすぎですよ、ジェニスさん!」


「ふぅ…、まぁいいや、このフェスの絶対的な権限は、君にある、俺がどういおうと関係ないでしょうに」


「いや、それもちょっと違う、同意、許可が欲しいんですよ」


「責任は、おれか」


「実際の問題としても転生者、あぶりだしたいんでしょ」


「分かった、2体までだ」


「はーい、頂きました、頂きましたよ、これで決まりだ!今回のフェスは、ドラマを生む、そして…あの方も機嫌よくなるんじゃないんですか?」


パチンッ!


ノエルダが指を弾く


ギバーの農業地区に無数のカラス飛び立った

月が赤く染まり始め、カラスが囲い始める

その烏の瞳の視覚情報が

部屋の中心にある巨大水晶に映し出される


「さぁ皆さん、今宵はいつもと一味違う!

 極上の酒の肴が見れるかもせんよ」


席を立ち両手を広げ高々と声を上げる


「さぁ!襲撃イベント(フェス)の開始です!」


水晶を通して雑木林から黒い影が現れ始める


「さぁ、楽しませてくれよ、新人君」


ふと、ジェニスが何かに気づく

「ん、あいつか?その転生者ってのは?」


「なんで分かるんですか?」


「いや、めちゃくちゃガン見してる」


空気が変わった

そのことに、にリョクがいち早く気づく

各所に設置されている警鐘を鳴らす。


異常なカラスの量だ

リアルワールドじゃ、カラスは、神の使いとされる。

「悪趣味だな、”セタカビト”」

リョクはそうつぶやいた


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