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鳥居の前で礼をする


二人とユキチャン


「よし、いこう!」


「はい、村まで結構あることになるみたいですね」


「結界の中みたいだから魔物の心配はないですし、ゆっくり行きますか」


「リョクさんのゆっくりは、ゆっくりじゃないですよ、私は、飛びながら行きますよ」


「じゃ、どちらが早いか試しますか」


僕は、鳥居をくぐった、とたん抗えない眠気に襲われる


あっこれ、気をもっていかれ…


「えっリョクさん?ちょっと!」


その場に、ストンとゆっくり倒れたリョク


そして、ユキチャンが顕在なされた


リョクを抱え上げ、フードをかぶり、お体の下は、


蛇の状態であられる


”どちらが早い?”


フフと、笑みをこぼすと、凄い速度で、山道を無視して一直線に


村へ、移動なされた



「あ、ユキチャン様!リョクさんそれずるいですよ」



飛んで、おうミチルさん




その村の少年は、


その日一人で遊んでいた


木に登り、川を泳ぎ、釣りをする疲れたらそのほとりで昼寝する


娯楽と呼べるものが古本ぐらいしかない村で


一日の退屈をそうやって凌いでいた


「はぁ、暇だな、何か刺激が欲しいなぁ」


突然キーンと耳鳴りが響く、いつも遊んでいる場所で


村との気圧差ができる訳がない


「うん?雨か?」


耳を澄ますと、木や、枯れ葉を擦るような音が聞こえ


それが、こちらに凄い速度で近づいているようだ


「魔物?いや、絶対にそれはない」


魔物でも、人間でもないものが近づいてきている


警告音が頭に鳴り響く


少年の天秤は、好奇心に傾いた


「いったい、何だ?」


空気が変わりだした、湿っぽく


熱のない水蒸気に包まれているかのような


そしてその時を境に


少年の未来は、退屈とは、真逆のものへ反転した


目の前に現れたそのお方は、


とても大きな女性でそのお体は、


蛇の姿をしておられた


「あっ…あ」


無意識に手をあわせ、拝み涙が止まらな


”顔を上げて”


その女性は、ロングのスカートを羽織っており


蛇のお身ではなくなられていた


深々とかぶられたフード、その前に指を立てていた


”このことは、秘密”


そう、言われている気がした


すーっと少年の横を通り過ぎ


村の方へ向かわれた


ぽちゃん、川の魚が飛び跳ね、波紋とともに空気を響かせる


とたん、金縛りが解けたように少年が動き出す


「神さま?」




柔らかく、暖かい


リョクの意識は、戻ったが


目を開けたくなかった


ずっとここにいたい


もうこれでいいやと


ガヤガヤ ワーワー


「……」


チャリーン


パン! パン!


本当に目を開けたくなかった

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