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プロローグ2

帰郷する新幹線の中で僕は、女の子をかばい


発狂した女性に横腹をさされていた


阿鼻叫喚の中後ろを振り向く

呆然とした表情で倒れこんだままの子供がいる


「早く逃げて…」

「え、お…お兄さん?」


恐怖に体を支配されたらどうなるか私は、いやというほど知っている。

ほかの人は、

「返して、私の包丁」

粗雑に引き抜かれる


(あ、これだめだ、ババ様どうかお手をお貸しください)


どの世界にも理が存在する


「おじっ…お兄さん!」


一定の法則に則った方式、システムとも言える(コイツ今、おじさんって言おうとしたか?)


「あなたのせいで、こうなったのよ」

確かに、僕のせいか

「あぁ、すいません…ね」


2回平謝り、

それは、一見何も意味もない行為のように見える、しかし、というべきか、だからこそ、その行為に意味が宿る


「え、あぁごめんなさい」

懇願女の子


(お願いします)パン!パン!私は、手を前に合わせ2泊した


「ふふ…ダメ」

容赦のない女性


体から魂が抜ける感覚

周りの者から徐々に色が抜け、白黒の世界が広がるが、

私の体からあふれる物は、きれいな赤色をしていた

(ただじゃなぁ…とりあえず、血をくれ)

頭の中に声が響く

「はい」


ずずぅ 音を立て床に流れたものをすする。

その、行為に気づき女性が後ろを向いた、

「え、何?怖っ」

振り向いた女性がさらに何かに気づき動きが止まった

止まったのは、女性だけじゃない、子供も微動だにしない。

雨音が消えている、やんでいる訳じゃない、雨の動きも止まってる。

空間が固定されている僕も例外じゃないが、意識ははっきりとしている。


チリーン チリーン 鈴の音が鳴る どこからともなくと


「困ったときの神頼み、そもそもこの言葉は、普段神を崇めん奴が、切羽詰まって、どうしようもない時に、その場しのぎで頼りだす愚行を表す言葉じゃ」


狐の耳が生えた、とても美しい50代の女性、古い着物を召している。その顔直視すると気が狂いそうになるほどの美貌を持っている。


多分、最近毎日通ってる稲荷神社の神様だ。


「生まれ故郷に、最愛の伴侶がいますどうか、どうか、良いお導きを」


「お主は、わぁしに対し普段から特別な扱いをしてきた、だから、わぁしから特別な計らいをしてやろう」


「面目ないです」

「そうじゃ、目的地に着く前に体を果てさせよって、まだまだその魂を成長させてもらわんと、わぁしとしても恥ずかしわ」


「もう、こうなったら遅いですね」


「今から、わぁし経由で、魂だけを異世界へ飛ばすそこで、修行してから戻ってこい」


「地獄ですか?」


「おぬし次第じゃ、それとお主がこっちで結んでた契約ことも、向こうに伝えておく、南に向かえ、あんまり女を待たせるなよ」


「分かりました、最後にあの子を助けてやってもらえないでしょうか」


「自分でやれ」


空間の固定が解除された

ザー雨音が再び流れる。どうせ、この身はここで朽ちる、それなら、

「あぁぁ!」

体に残った力を振り絞り女性をホールドする

恐怖に支配された子供に向けて一喝する

「生きろ!」

はっとした、子供は、出口に向かい走り始めて、

意識が、魂がふわりと遠くへ飛んでいく。

(さて、目覚めことができるかの)

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