リアルワールド 一日目 その5 ~ギフト~
ステータス画面を閉じ
改めて周りを見てみる
駅の乗り場に黒いチリのようなものが微かに見える
あれは、魔物を倒した後に出る残滓だ
「どうですか?」
「…魔物のあとみたいなのが見える」
「なんだと!リアルワールドにも出現するものなのか!」
ハンスが話に入ってきた
「普通に、レイスとか出ますよ」
「どうやって、対処するんだ」
「そりゃ、然るべき人が、その方の未練を取り除くんですよ」
「…リョク、ちょっと、これどういうこと?」
「”信仰”っていう対アンデット用のパッシブスキルのお蔭ですね」
「なるほど、はいはい、えっ?俺”見える人間”になったって事?」
「…”ジョブ”を変更すれば、戻らないですか?」
「分かった、ちょっと待ってろ、え~”マジシャン”変更」
周りを見てみる、さっきのチリは、なくなっているが
目を凝らすと、ふよふよと、小さい球が浮いているのが浮いている
これは、属性を出力する時に、出現する”マナ”と呼ばれる奴だ
確か、”マジシャン”のパッシブスキルは、”MP自動回復”
レイスが見えるよりは、ましだが
「ルドーさん聞こえますか、今度は、左手を開いて前に出して…」
「ちょっと一回家に帰る色々ありすぎだ」
「え、ルドーさん?」
ブツッ
ハンスの端末が一方的に切られた
「ルドーさん…なぜ?」
エルフの唖然とした視線がリョクに向けられる
「うちのリョクがすいません。この人こうゆう所があるんです」
申し訳なさそうなミチルさん
放心状態で、帰宅するルドー
駅を降りて、現状を振り返る
そりゃ、ガキの頃は、こんなに憧れていた時期は、あるけど
今更、その”憧れ”が特急便で届けられても、困るよ
身を置くアパートについて、ポストに目を向ける、
何かが、受入れ口から飛び出ている
今度は、なんだよ
綺麗な、桐の箱が入っている
紐で結ばれ、ラベルには、こう記載されている
”危機ありて此処に封ず、然るべき者が持ちて幸となさん”




