プロローグ
世界は双子の神によって創られました。
一つは秩序と理性を司り、一つは混沌と欲望を司ります。
その双子の神はとても仲が悪く、激しい喧嘩をしていました。
幾許かの時を超え、ようやく喧嘩に終止符がうたれます。
結果は、兄である秩序と理性を司る神が勝ちをおさめます。
すると、負けた弟の混沌と欲望を司る神は敗走の末、悔しさに一人でしくしくと泣いてました。
それを見かねた兄である秩序と理性の神は弟である混沌と欲望を司る神へ、そっと布を渡しました。
弟である混沌と欲望を司る神は兄の優しさを受け入れ、その布で涙を拭こうと布を顔へ近づけました。
しかし、その時です。
布はずっとずっと大きくなり、弟である混沌と欲望を司る神を包み込んでしまいました。
そして、弟である混沌と欲望を司る神は抗うが既に遅く、外に出ることが敵わなかったのです。
兄である秩序と理性の神は勝ちを確信し、自由になりました。
それから、兄である秩序と理性の神は世界を創り始めます。
始めは空間を、そして、天を創り、次に法則を創りました。
まだまだ終わりません。更に、物質を創り、生命までも生み出しました。
そして、兄である秩序と理性の神は自分の創った世界を見守ることにしました。
それが世界の始まり。