表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お化け屋敷をリフォーム  作者: 奈瀬朋樹
prologue
1/35

00話 恐怖の入場口

「なぁ、あそこ行ってみないか?」


「え~、やっらし~」

「何でだよ。ただのお化け屋敷じゃん。折角だから入ろうぜ」

「も~、しょうがないな~」


 嫌がる素振りを見せながらも彼女の声は弾んでいて、腕組みが解かれる気配が全くないまま行列に加わる。


 目の前には廃墟があり、無尽蔵に骸骨・ゾンビが転がっている光景は、美しく整備されたテーマパーク内においてココだけが異質だと誰もが断言するだろう。


「へぇー、今日からリニューアルオープンって書いてあるぞ」


「パンフレットによると名称は〝赤い家〟で、呪われた家には数々の亡霊が彷徨い、最後の部屋には……、きゃ~、私こ~わ~い~」


「ははっ、安心しろ。俺が必ず守ってやる」

「うん、約束だよ」

「それにビビり過ぎだって。お化け屋敷なんて所詮は子供騙しのお遊戯…」



「「ぎゃああああああああああああああああああああっ!!!!!」」



 行列が進んで入口から程なく離れた位置にある出口に近づいた途端、物凄い絶叫でカップルが飛び出し、しかも彼女の腰が抜けたらしく、彼氏が引き摺って移動させるという有様を見せつけてくる。


 それからも学生グループ・家族連れ等が出てきたが、その殆どが逃げる様に出口から飛び出してくる光景に、恐怖の真相が分からない行列からは様々な感情が(ひし)めき出している。


「……………何かヤバそうだね」

「まぁ、最近のお化け屋敷は凝ってるって聞くからな」


 お互いが不安げに呟いた後、スッと彼の胸元に入り込み、上目遣いになる様に彼女が身を寄せてから、


「でも、私を守ってくれるんだよね?」

「ああ、安心しろ」


 それからも一通りイチャついた後、1組のカップルがお化け屋敷に吸い込まれていった。


 ただの気まぐれで入ってしまったお化け屋敷の怖さと、リニューアルに至る数々の経緯を知らないままで。

面白い物語になる様に頑張りますので、感想・評価をいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ