表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/12

1-4

 私たち、ーーシェイラ・キラノーとオーリン・キラノーはキラノー家の双子の兄妹で、今世界中で注目の的となっているイヴ・キラノーの子孫でもある。


 私たちのひいひいひい伯母にあたる彼女は、私たちが生まれるずっと前から、今も、キラノー家の屋敷の地下に冷凍保存されている。


 そして彼女の解凍手術はその本邸の地下で今朝九時から行われている。その地下に続く階段は普段から厳重に警備され、関係者以外立ち入り禁止だ。


 この一ヶ月というもの、私たちの両親はさまざまな書類と要人の来訪に追われ、目の下にそれは大きなクマをつくっていた。


 オーリンはそんなパパとママを尻目に、この騒動を思い切り楽しんでちょっかいを出しては大目玉を食らっていたようだけど、私は可能な限り普段と同じように過ごそうとしてきた。


 でも一週間前からは、ほ・ん・と・うにひどかった。

 屋敷の周辺中に記者とカメラマンと野次馬が張り込み、入り口という入り口はすべてその招かれざる客らによって塞がれてしまったのだ。


 おかげで私はまる一週間、この図書室のあるさびれた離れにこもりきり。


 医者やら科学者やら政府関係者やらが自分の家にずうずうしく出入りしていようが、そんなことは関係ない。

 私はとにかく面倒ごととは関わり合いになりたくなかった。




 

 ……っとみせかけて、実は図書室でこっそりイヴ様の推し活を満喫していたのだ! 


 え?

 だって、現実では絶対会えないと思ってた人に、本物に、会えるかも知らないんだよ?

 

 やばい、やばすぎる!


 こんなチャンスが私の人生に舞い降りてくるなんて、ほんと神に感謝!! ……神様あんまり信じてないけど。

 

 というのも、実は私はイヴお姉様の生粋の大ファンであり信者の一人なのだ(みんなには隠してるけど)。

 

 私がイヴお姉様のファンになったのは、今でも忘れないあの運命の日、5年前にたまたま図書室で見つけた、1冊の手帳がきっかけだった。


 その日、私はいつものように学校から帰ってきて、図書室に直行した。

 カラッとした暑さの夏の日で雲ひとつない晴天だったけど、私の気分は最悪で、むしゃくしゃしていて、とにかく何かに当たりたかった。


 でも残念ながら、部活や悪戯に忙しいオーリンはいつも通り邸にいないし、ソフィーやジーヴスに当たるわけにもいかない。


 暑さで全身汗だく、余計いらいらしてムカついていた私が何をしたかって?


 バッーーーーーーンッ!!!!!!!!

 

 ガッシャンッ!!!!


 ガラガラガラガラ……


 うん、とにかくその辺にあるガラクタをぶん投げまくった。

 でも力一杯投げてると、汗ダラダラで最悪だったのが、余計身体の芯から熱くなってくる。

 

 「……はぁっーはぁー」


 ガラガラガラガラ……


 私は疲れ果ててその場でぺたんと座り込んだ。


 コツンッ!


 「イッッッたっ!」


 そのとき、なんと、上から1冊の分厚い手帳が降ってきたのだ。

 たぶん、私の投げた薔薇の花の装飾がついた小さい木棚が当たって、その表紙に落ちたのだろう。


 そしてその本は私の頭に直撃したのだった。

 

 降ってきたのはコバルトブルーの布に幾何学的な模様の刺繍が施された表紙の、色褪せて擦り切れてはいるが美しい手帳だっだ。


 そしてまさに、その手帳が私とイヴ様の最初の出会いだった。

イヴ・キラノー シェイラのひいひいひい伯母にあたる。150年前冷凍保存され、現在までキラノー家の地下で保存さてれいる、IQ300と言われる天才少女。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ