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《セフィロト観測網・中央管理コア》
ケテルの空が淡く揺らぎ──景色がすっと白く、無機質な空間へと変わった。
そこには壁も天井もなく、ただ広がる霧の中に、光のスクリーンが浮かんでいる。
機械音声が響く。
《今期の【セフィロト】は終了しました》
抑揚のない報告が続く。
《【参加者データ】:22惑星》
《【最終合格者】:3惑星》
《【アルカナ構成】:完全展開》
光の画面にリストが表示される。
《【難民受け入れ申請・承認惑星】》
《惑星カフ(Kaph):地表気温安定型・農耕文化推奨区域》
《惑星メム(Mem):中規模知的生命体との共生調整中》
《惑星タヴ(Tav):人工海洋基盤開拓中・保護観測指定区域》
《その他の惑星の申請は、残念ながら却下されました》
《再申請は次期セフィロト再起動後に自動発行されます》
やがて、景色が白く淡く揺らぎ、無機質な空間が現れる。
目の前の光のスクリーンに、文字が浮かび上がった。
《次期セフィロト──構成中》
《次期セフィロトに参加しますか? ▷YES / NO》
ラァラは、赤ん坊を見つめる。
そして、小さく微笑んで、その小さな手をそっと取った。
温もりを感じながら、その指先を「NO」の位置へと導く。
──ぴ、と光が瞬き、「NO」が選択される。
【ラァラ】「……あなたは、もう戦わなくていいです」
ラァラは優しく囁き、赤ん坊を抱き直した。
その眠る顔は、穏やかで、何の恐怖も知らないようだった。
今度は、自分の手を画面へ伸ばす。
迷いのない動作で「YES」を押し込んだ。
──再び、光が瞬く。
【ラァラ】「ラァラは……ラエルの強さを継ぎます」
囁くようなその言葉は、静かに白い空間へ溶けていった。
《次期セフィロトの参加を受け付けました》
ラァラは赤ん坊をそっと寝かせ、そしてその背を向けた。
《おめでとうございます。あなたはセフィロトに選ばれたアルカナです》
【アルカナ:13 死神】
【クリア条件】ゲーム終了時までに自分以外のプレイヤー全員の死亡
【アバターの能力】執行者:所有権のない他のアバターを奪う
【PDAの特殊効果】このプレイヤーが保有するアバターは機能停止しない
《リピーターには追加のPDAが支給されます》
【アルカナ:0 愚者】
【クリア条件】このPDAにはクリア条件は設定されていません
【アバターの能力】◇ゲーム開始時に開示◇
【PDAの特殊効果】ゲーム開始前の全てのプレイヤーの初期配置を指定できます
【ラァラ】「そういう事でしたか……」
自分がリピーターになる事で、初めて知る事ができた。
……ラエルは『死神』であり『愚者』だったのだ。
【ラァラ】「ラエルは最強の『死神』……でした。だから、──」
何も変わらない。
【ラァラ】「ラァラは最高の『死神』になります」
次のゲーム開始までのカウントダウンが始まった。
【ラァラ】「このゲームは────誰も、死なせません」
No.00【愚者】ラァラ / 準備中
【クリア条件】このPDAにはクリア条件は設定されていません。プレイヤーの数のカウントに含まれない。
【アバターの能力】◇ゲーム開始時に開示◇
【PDAの特殊効果】ゲーム開始前の全てのプレイヤーの初期配置を指定できます
No.13【死神】ラァラ / 準備中
【クリア条件】自分以外の全てのプレイヤーの死亡
【アバターの能力】所有権を持たないアバターの所有権を奪う
【PDAの特殊効果】このプレイヤーが所有権を持つアバターは機能停止しない
【追加アバター所有権】なし
◆現在地:中央管理コア 次期ゲーム待機中




