表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
窓辺の天使 ANECDOTE 『無限の光のカルネアデス~Ain Soph Aur~』  作者: 荒毘妃ヤミン / VtuberPlus
ルートA - セフィロト観測網・中央管理コア
29/30

28


《セフィロト観測網・中央管理コア》


 ケテルの空が淡く揺らぎ──景色がすっと白く、無機質な空間へと変わった。

 そこには壁も天井もなく、ただ広がる霧の中に、光のスクリーンが浮かんでいる。


 機械音声が響く。


《今期の【セフィロト】は終了しました》


 抑揚のない報告が続く。


《【参加者データ】:22惑星》

《【最終合格者】:3惑星》

《【アルカナ構成】:完全展開》


 光の画面にリストが表示される。


《【難民受け入れ申請・承認惑星】》


《惑星カフ(Kaph):地表気温安定型・農耕文化推奨区域》


《惑星メム(Mem):中規模知的生命体との共生調整中》


《惑星タヴ(Tav):人工海洋基盤開拓中・保護観測指定区域》


《その他の惑星の申請は、残念ながら却下されました》


《再申請は次期セフィロト再起動後に自動発行されます》


 やがて、景色が白く淡く揺らぎ、無機質な空間が現れる。

 目の前の光のスクリーンに、文字が浮かび上がった。


 《次期セフィロト──構成中》


 《次期セフィロトに参加しますか? ▷YES / NO》


 ラァラは、赤ん坊を見つめる。

 そして、小さく微笑んで、その小さな手をそっと取った。

 温もりを感じながら、その指先を「NO」の位置へと導く。


 ──ぴ、と光が瞬き、「NO」が選択される。


【ラァラ】「……あなたは、もう戦わなくていいです」


 ラァラは優しく囁き、赤ん坊を抱き直した。

 その眠る顔は、穏やかで、何の恐怖も知らないようだった。


 今度は、自分の手を画面へ伸ばす。

 迷いのない動作で「YES」を押し込んだ。


 ──再び、光が瞬く。


【ラァラ】「ラァラは……ラエルの強さを継ぎます」


 囁くようなその言葉は、静かに白い空間へ溶けていった。


《次期セフィロトの参加を受け付けました》


 ラァラは赤ん坊をそっと寝かせ、そしてその背を向けた。


《おめでとうございます。あなたはセフィロトに選ばれたアルカナです》


【アルカナ:13 死神】

【クリア条件】ゲーム終了時までに自分以外のプレイヤー全員の死亡

【アバターの能力】執行者:所有権のない他のアバターを奪う

【PDAの特殊効果】このプレイヤーが保有するアバターは機能停止しない


《リピーターには追加のPDAが支給されます》


【アルカナ:0 愚者】

【クリア条件】このPDAにはクリア条件は設定されていません

【アバターの能力】◇ゲーム開始時に開示◇

【PDAの特殊効果】ゲーム開始前の全てのプレイヤーの初期配置を指定できます



【ラァラ】「そういう事でしたか……」


 自分がリピーターになる事で、初めて知る事ができた。


 ……ラエルは『死神』であり『愚者』だったのだ。


【ラァラ】「ラエルは最強の『死神』……でした。だから、──」


 何も変わらない。


【ラァラ】「ラァラは最高の『死神』になります」


 次のゲーム開始までのカウントダウンが始まった。





【ラァラ】「このゲームは────誰も、死なせません」



No.00【愚者】ラァラ / 準備中

【クリア条件】このPDAにはクリア条件は設定されていません。プレイヤーの数のカウントに含まれない。

【アバターの能力】◇ゲーム開始時に開示◇

【PDAの特殊効果】ゲーム開始前の全てのプレイヤーの初期配置を指定できます


No.13【死神】ラァラ / 準備中

【クリア条件】自分以外の全てのプレイヤーの死亡

【アバターの能力】所有権を持たないアバターの所有権を奪う

【PDAの特殊効果】このプレイヤーが所有権を持つアバターは機能停止しない

【追加アバター所有権】なし




◆現在地:中央管理コア 次期ゲーム待機中

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ