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強き我らが連邦を~第1次アスティア東方戦役~  作者: 連邦総軍 戦史記録課 ▇▇▇▇少将
第二章 空挺軍の奮戦
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第2章 4話 戦闘開始

「大隊指揮官より第2大隊全員に告ぐ、偵察ドローンからの報告が入った。敵補給部隊は中隊規模、Leopard2A4が2両 マルダーIFV4両 M113装甲車5両 トラック17両で現在この街道を西から東進している。会敵予想時刻15分後、0723だ、初撃はスプルートによる砲撃で敵戦車を破壊、継いで対戦車兵とBMDによる攻撃でIFVとAPCを撃破する、その後は各個撃破だ。総員配置に付け、戦闘準備」


皆の間に緊張が走る、ピリピリとした雰囲気とは対象的な木々のざわめきや鳥の声が鳴り響く


「まずやるべきはマルダーだな、20mmは脅威だ」


「随伴歩兵は私が制圧します、その間に撃破を」


「頼むぞ、しっかり制圧してくれないと俺が蜂の巣になる」


「わかってます」


会敵まであと8分か……


「そろそろ草を被るか」


「了解です」

RPGをそばに置き草を被って穴から顔だけを出すようにする

持ってきた木と地面の間の穴から街道を覗く

そしてあっという間に5分が過ぎた


「ヴィクトルさん、聞こえますか?」


「……あぁ、履帯の音だ……来るな」


「大隊指揮官より各員へ戦闘準備は済んでるな?心の準備もしとけよ、穴の中で漏らすんじゃないぞ」


そうして大隊指揮官からの通信が終わると同時に視界の端からLeopardを先頭にした車列が続々と映ってきた、そしてその車列の最後尾が射線に入ると同時に


「戦闘開始!戦闘開始!」


2度の爆音と共にLeopardが火を吹き停車する

「戦闘開始だエカテリーナ!援護は頼むぞ!」

そうして穴から身を起こしRPGを構える、照準器には応戦しようとするマルダーIFVとそこから降りる歩兵が収まっていた


「後方よし!ファイア!ファイア!ファイア!」


エカテリーナの掛け声と同時に引き金を引く

他のところからも2発が発射される

タンデム弾頭を備えたHEAT弾はマルダーの車体正面に命中、メタルジェットはそのまま装甲を穿ち機関砲弾薬に達し誘爆

周辺の歩兵を巻き込み爆散した

すぐさま体を穴に落として隠れる


「1両やったぞ!見たか!」


RPGを装填しつつ周りを見渡すと他の2両もBMDやHAT(重対戦車兵)のミサイルを受け撃破されている


「ヴィクトルさん!2時方向!トラックの間のM113の裏に歩兵が隠れました!援護するのでRPGを!」


「わかった!3カウントで飛び出す!頼んだぞ!」


彼女はAKのマガジンを交換してからこちらを見て頷く


「3!2!1!出るぞ!」


彼女がM113の周りに制圧射をしている間に照準をあわせる

トリガーを引いて弾頭が発射される

急いで穴に体を隠そうとした時、左腕に痛みが走った


「ッ!被弾した!」


「ヴィクトルさん!大丈夫ですか!」


腕を回して傷口を見てみる

直撃はしていなかったが腕の肉が多少削り取られていた


「掠った!止血を手伝ってくれ!」


「わかりました!」


そしてGP-25をぶっぱなしたあとAKを背中に回し背嚢から止血キットを取り出す


「これくらいなら大丈夫です!戦闘が終わったら衛生兵に見てもらいましょう!」


止血して貰っている間に周りを見てみる

ふと森に目を向けると雷の様な轟音と共にオレンジ色の線が街道のトラックや兵を薙ぎ払う


「ツングースカか、えげつない事をしやがる」


連装30mm機関砲が2基、当たればミンチもいい所だろう


「応急処置は終わりました!力入りますか?」


「痛むがある程度はな、銃を支えるくらいは出来る」


「なら役割交代です、援護を頼みますよ!」


「わかった」


エカテリーナはRPGを拾ってタンデム弾頭を装填する

「エカテリーナ!稜線の奥にM113!吹きとばせ!」


「わかりました!3カウントを!」


「3!2!1!今だ!出ろ!」


2人で身を乗り出し俺が敵の射点に制圧射を加える

右では彼女がRPGを放つが稜線の手前に当たり命中しなかった

「対人弾頭を装填しろ!」


「第1小隊躍進準備!第2小隊の援護を受けつつ丘に取り付く!30秒後だ!」


「装填しました!躍進ですか!」


「ああ!AKを装填しとけ!GPもな!」


「はい!」


AKのマガジンを抜き新しい30連マガジンを差し込む

「第1小隊躍進開始!稜線に取り付け!」

エカテリーナはRPGをそばに放ってAKを構え直す

「行くぞ躍進だ!突っ込め突っ込め!」

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