表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
強き我らが連邦を~第1次アスティア東方戦役~  作者: 連邦総軍 戦史記録課 ▇▇▇▇少将
第1章 碧空駆ける黒鷲
31/65

第1章 第26話 《アンノウン》

「グラーク1-1、爆弾投下(ボムズアウェイ)!」

「グラーク1-2、爆弾投下(ボムズアウェイ)!」

無人機集団突撃(ドローンアターカ)を見届けた後、前線の陣地に対する精密爆撃を行っていた

「……2…1…命中!敵戦車撃破(エネミーダウン)敵戦車撃破(エネミーダウン)!」

「いい腕だ荒鷲共!次も頼むぞ!感謝する!」

「礼はいい、生きて帰れよ。」

陣地を吹き飛ばした所で次から次へと湧いて出てくる

「次も戦車陣地だけど、KAB-500はあと1発だけか……」

「1番近いところは戦車2両とIFV(装甲戦闘車)が4両……戦車は爆弾で、IFVは機関砲で撃破する」

「機銃掃射ね……Su-25(対地攻撃機)はどこに行ったのよ……」

「これもデータ収集の一環だろう、やるしかない」

「了解……」


「こちら第2戦車大隊隷下第7戦車中隊ゲオルグ中尉だ!現在中隊進行方向11時の陣地からの攻撃で足止めされている!さっさと吹き飛ばしてくれ!こっちでレーザー誘導する!」

「了解した、9ラインは」

「んなもん言ってる暇はない!デンジャークロースだ!」

鬼気迫る声には有無を言わせぬ迫力があった

「了解、敵戦車にレーザーを合わせろ。両方だ」

「わかった!さっさと吹き飛ばしてくれ!」


「3…2…1…ボムズアウェイ!」

「ボムズアウェイ!」

誘導は地上軍に任せ機銃掃射に移る

機首を上げつつ180°ロールで急降下に移り、CCIPをIFVに合わせる

「2秒だ、それで仕留める」

「ウィルコ」

4500……4000……3500……3000……2500……2000

「「グラーク1-1/-2!ガンズガンズガンズ!」」

2機のSu-35から放たれた数十発の30mm徹甲弾は2両のIFVの車体天板を貫通し、車内から炎が吹き出す

「40秒後、もう一度だ」

「了解、着弾後だね」

理解が早くて本当に助かる

「戦域コマンドよりグラークリードへ、所属不明機(アンノウン)2機接近、方位3-4-1、速度1320、高度240、戦域侵入進路、推定20分後に境界に接触。僚機と共に接触しろ。対地支援は第4空中随伴中隊が引き継ぐ、既に通達済みだ」

速い……友軍か、でなくても敵でなけりゃいいが

「240?!間違いないのか?」

「ああ、機数2、方位3-4-1、速度1320、高度240、推定20分後に戦域に侵入する」

「グラークリード了解、対地支援を中止し方位3-4-1へ向かい所属不明機(アンノウン)へ接触する」

所属不明機(アンノウン)のレーダー反応は不安定だ」

ステルス機……味方の可能性は消えたな……

「……行くぞアスカ、気を引き締めろ」

「了解、ゴーストであって欲しい……」

「ゴーストならば、それはそれで大問題だな」

フォーメーションを組み直しアフターバーナーを吹かす

ベイパーコーンを振り払い高速で接近する


「グラークリード、所属不明機(アンノウン)を目視で補足、接近する」

「戦域コマンド了解、グラークリード十分に警戒しろ」

(言われんでも分かってるっての)

機体を左に傾け交差状態から進行方向を揃えさらに近付く

(あのシルエットはまさか……)

「所属不明機に告ぐ、こちらはアスティア連邦東部方面防空軍所属第112戦闘飛行隊である。貴機の所属と目的を明らかにし、速やかに180°反転せよ。貴機は戦闘地域に侵入しようとしている」

「…………」

反応しない

「所属不明機に告ぐ、こちらはアスティア連邦東部方面防空軍所属第112戦闘飛行隊である。貴機の所属と目的を明らかにし、速やかに180°反転せよ。貴機は連邦と公国の戦闘地域に侵入しようとしている」

「…………こちらはステールリナ合衆国所属第77飛行中隊」

「……合衆国……目的はなんだ」

しばしの沈黙、戦域突入まで残り6分ほど

「あんたらの国に……アスティア連邦に亡命したい。ただそれだけだ。頼む、どうかお願いだ、俺"達"を助けてくれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ