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強き我らが連邦を~第1次アスティア東方戦役~  作者: 連邦総軍 戦史記録課 ▇▇▇▇少将
第1章 碧空駆ける黒鷲
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第1章 第25話 変遷

「グラークリードより戦域コマンドへ、グラーク隊8機全て戦域へ到達した。対地兵装はグラーク1-1~1-4が500kg誘導爆弾を4発、Kh-25を2発装備、2-1~2-4はS-13の5連装ポッド4本、S-25ポッド2本、250kg無誘導爆弾12発、その他は対空兵装だ」

「戦域コマンドよりグラークリードへ、ようこそ地獄へ、データリンクで目標を指定してある、砲兵陣地4ヶ所 歩兵陣地15ヶ所 戦車陣地7ヶ所 対空陣地 3ヶ所 UAV射出地点9ヶ所だ。 」

「選り取りみどりだな、敵性航空機はいるか?」

「現在敵の航空機は存在していない、ビュッフェだ。存分に食い散らかせ」

「グラークリード了解、戦闘行動に移行する」

戦域コマンドとの通信を終える

「全機エレメントを組め、攻撃対象はデータリンクで送ってあるが、まず対空陣地を潰す。それまでその他の攻撃隊は待機しろ」

全機に指示を送るとその通りにエレメントを組む

敵の対空陣地は30km間隔、その間をMANPADSや野戦対空砲が埋めている

「対レーダーミサイルは装備してないから、超低空侵入でやるしかないか。」

「リスキーだね、他の方法は地上軍との連携かな」

「ふーむ……この右翼の友軍機械化師団を突破させて、1部を対空陣地に回せば何とか……」

「……うん?あー……これ低空侵入じゃなくても行けるかもな。」



対空陣地に配備されている兵器の情報を見ながら考えを巡らせる

配備されているのは1つのローランド5対空システムとゲパルト1A3複合対空システムだ

低空から行く場合、ローランドよりもゲパルトの方が厄介だ

ゲパルトの35mm対空機関砲は致命打になり得る

中高空からの攻撃はローランドが厄介だ

システムは1基の移動式レーダーと4両のローランド連装対空ミサイルで構成されている。

ミサイルの有効射程はおおよ28km、射高は8900m

しかしこれはレーダーと連動した場合の値であり、連動しない場合は20km、6000mと、かなり低下する

つまり安全に爆撃するならば高度10000m程度から900km/hで投下する必要があるだろう

「……対空陣地を攻撃する、攻撃隊は高度10200まで上昇、上昇後速度980を保て、そのまま陣地を空爆する」

「使用する兵装は?」

「個々のAIに任せる、素早く叩け」

「了解!」

アフターバーナーを炊き一気に上昇する10000mを超えたあたりで姿勢を戻し敵の対空陣地にカメラを合わせる


そして空爆まであと10分となった時、戦域コマンドから通信が入った

「戦域に展開している航空隊へ告ぐ、対地攻撃を中止し高度2300以上で待機せよ。ヘリコはデータリンクで送った地域から即時退避せよ」

「対空陣地並びに砲兵陣地に対し無人機集団突撃(ドローンアターカ)を行う」

「全機聞いたな、攻撃中止だ。一応カメラは向けて弾着観測もしておけ」


そこから更に12分後

「……敵対空砲が射撃を始めた……スティンガーも撃ってるね……」

「あーりゃ……こりゃ間に合わないね」

ゲパルトの奮戦も虚しく数十機のドローンが突っ込んでいく

一機のドローンが着弾すればその炸薬によってレーダーが破損し正確な射撃が不可能になり、もう1機が天板を貫通する

さらに1機のドローンが突入し内部の機関砲弾が誘爆し、それがまた付近の備蓄弾薬に誘爆する

他の対空砲も同様に吹き飛び、結果として対空砲陣地は火の手に包まれ沈黙した

カメラを別の砲兵陣地に向けるとそこでも同じ様に砲弾が誘爆、さらに誘爆が誘爆を呼び砲兵陣地も灰と化した

「戦域コマンドより全友軍航空隊へ、無人機集団突撃(ドローンアターカ)が終了した。対地支援任務を継続せよ。」

「……変わったな、時代も」



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