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異世界間通話

拉致されて来た人々の中で、

一番問題となったのは、

家族、嫁や子供を人間世界に

残して来た人達であった。


既婚者でも

そうしたしがらみはバッサリ捨て、

ハーレム特典を要求してくる者もいたが、

そういう人は、以前から

家庭内不和が酷かったのであろう。


そうした人は置いておいても

何とかして帰りたいと言う

人々の声は根強く、

無視を続ける訳にもいかなかった。


勇者やテトが持っている携帯を見て、

異世界なのに携帯があるなら

あちらの世界と通話出来ても

おかしくはないんじゃないかと

藁にもすがる思いで

無茶を訴えて来る人々もいる。



その光景を見ていた本体のイヴァン、

しばらく勇者から携帯を借りて、

これをいじり倒す。


「勇者様、これで異世界と

通話が出来るようにすればいいのですね?」


「そ、そんなことが出来るのか?」


「時空座標を設定すれば

電波をやり取りするぐらいは

可能ではないかと」


『やべぇ、なんだコイツ』


勇者も予想していなかった

斜め上の展開ではあったが、

イヴァンの力を借りて

人々は携帯から家族に

連絡を取ることになる。


-


「事故で異世界に

転移されてしまったらしいんだ」


普通であればこんな連絡を受ければ

間違いなくいたずら電話として

即切られるところだろうが、

ビル群の消失は当然向こうでも

大騒ぎとなっており、

被害者の家族がすぐ

電話を切るということは少なかった。


「あっそ、じゃぁ財産は全部

私が慰謝料としてもらっておくわね」


こういう返事をされる可哀想な人も

中には当然いる。


「私達もあなたと一緒に異世界で暮らすわ」


そういう絆の強い家族は、

勇者の時空転移強奪に

イヴァンが時空座標の補正を掛け

実際にこの異世界に転移させて来る。


まさか勇者もイヴァンとの

合体技第一号が

こんな形になるとは

思ってもいなかった。



『これが出来るなら、

この人達を元の世界に帰すこと、

出来るんじゃねえか?』


確かに、

普段はどこに消えるのかわからない

転移消滅にイヴァンが時空座標を掛ければ、

元の世界に戻ることは可能かもしれない。


勇者はそれに気づいたが、

もちろんそれは黙っておく、

今ここで彼等を元の世界に

帰す訳にはいかない。


後でイヴァンにも追加の

催眠洗脳を掛けておく必要が

あるだろう。


そうでなくてもイヴァンには

ここと人間世界を繋ぐゲートを

開くぐらいのことが

出来そうな感じがある。


もしそうなれば

いろいろなことが破綻を起こす。


その場合は、

もう自分もここを捨てて

人間世界に戻ってやろうか

とも勇者は思う。


-


このように家族に再会するために

人間世界からこの異世界に

自らの意志で転移して来る者も現れ、

こうなると本格的に

住環境やインフラを整え、

街をつくって行く必要が出て来る。


その中で、転移強奪で

大手建設会社のビルを

転移させて来たのは

勇者からすれば幸いであった、

向こうからすれば不幸でしかないが。


中でも建築技師の

四十代独身男性斎藤さんは、

建築に関する造詣が深く、

異世界ファンタジー大好きで

街づくりシミュレーション大好きという

優良な人材、逸材でもあり

今後彼を中心に

人々の街が造られて行くことになる。


ちなみに今はタヌキ種の亜人

エイミーちゃんと交際中らしい。



そしてそれはこの世界で

久しぶりに国が出来ることにも繋がって行く。




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