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270分  作者: 駆牙 連
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6

『ピンポーン・・・』


 タイミングが良いのか悪いのか、現実のチャイムが鳴り響く。

「―――悪い、宅急便」

 立ち上がる俺の腕をマサが掴む。

「待って。逃げんの?」

「は?ち、違・・・離せって、荷物届いてんだよ」

「ちゃんとナルが俺と、自分の気持ちと向き合うなら離す」

「は?何言って・・・」

「ナル!」


『ピンポーン。ピンポーン』


「―――わかった、わかったから!いいから離せ」

 マサの手を振りほどいて玄関へ走った。勿論扉の向こうには段ボールを抱えた体格のよい配達員がいた。



「ナル」

「・・・」

「ナル!」

「・・・・・・」

 マサの視線が痛い。

「大和」

「―――っ、何で名前で呼ぶんだよ!」

「お前が返事しねーからだろ」

 そりゃ返事出来るかっての。どうにか気持ちがバレずにやり過ごすかで、こっちは頭が一杯なんだよ。

「ナルってさ・・・」

「ん?」

「俺の事、好きなの?」

 ・・・ええっと?・・・えええーっ?!

「―――」

 その予想外の問い掛けに俺の心の壮絶な叫びは声にならず、ただただ鯉の様に口をパクパクとさせるしかなかった。

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