第15話 大会議の終わり
ティナサイド
私は走って大会議室のドアの
前まで来た。ドアキーパーの
ポエムがドアを開いてくれた。
ポエム「・・さあ お通り下さい、
クリスティーナ様」
ティナ「・・うん、ありがとう・・」
私は大会議室に入った。室内に
掛けられてた時計は10時15分だった
だけど、会議室には、最高神の席に
ドルシア様が座っていて
元気になったミルフィが相変わらず
忙しそうに、会議の準備をしていて
そのほかにはドルフィがぽつんと
自身の席についているだけで
未だに、他の神々の方は
いらっしゃらない・・
私は急いでドルフィの右側の
席に着いた
ドルフィ「・・ああ、ティナ、戻って
来て良かったよ。」
ティナ「・・会議の開始時間がかなり
過ぎてるようだけど、なぜ
他の神々のかたはいないの?」
ドルフィ「・・それは、先ほどドルシア様
からお聞きになったけど、
7人の元素の神々の方は
例のマジカルゲートが、
すぐに完成しそうだから、
それで、後半の会議には
いつ戻られるか分からない
とか」
ティナ「・・じゃ じゃあ破壊神エミリウス様
は、カフェテラスではこの会議室に
向かったと思ってたけど、
他に獣神様もいないよ。聖霊の
神のアドレイド様も、妖精の
神のアンジュレット様も」
ドルフィ「・・破壊神エミリウス様は
ミルキースター中心部に
行って、マジカルゲートの設置
する空域の視察に向かってるとか
獣の神、レオムルク様は空から
大地の視察とか、後の前半の
会議にいらした他の神々は
どこに行ったのか分からない。」
ティナ「・・そう・・」
ドルフィ「・・ドルシア様が言うには
今、視察に行ってる神々の
方が戻れば、後半の会議を
始めるとのことだよ。」
ティナ「・・ふううん・・それじゃあ
会議がいつ始まるか分からない
よねえ・・会議が終われば、
私たちは今日はお仕事
お休みにして貰ってるから
城下町で遊びたかったのに。」
ドルフィ「・・それは仕方がないよ」
ティナ「・・会議が早く始まらないかな・・
これじゃあ、予定よりも終わりが
遅くなりそうよ。」
ドルフィ「・・・・・・・」
私はテーブルに両腕を重ねて
その上に退屈そうに顔を乗せた
浮かない顔で。
その時、7人の元素の神々が
次々と大会議室に瞬間移動して
席に着いた。
【シュン、シュン、シュン、シュン】
神々の帰還を待ちながら目を
つぶってたドルシア様は目を開いた
ドルシア「・・戻りましたか、元素の
神々・・」
元素の神のリーダー格の
光の神がドルシアに答えた
光の神「・・マジカルゲートの
製作の見積もりが遅くなり
申し訳ない、最高神殿。」
ドルシア「・・かまいませんよ・・
それで、マジカルゲートは
どれくらいの期間で完成
しそうですか?」
光の神「・・実は、視察の時に、試作品
を予定の空域に設置が完了した。
理論上、バリアゾーンに取り付け
が可能と判明したのだ。」
ドルシア「・・なんと、ではそれは試作品
ではなく、本製品としても
使用可能だということですね。」
光の神「・・そうだ、バリアゾーンとの
エネルギーとの連動率は
99%を超えている。」
ドルシア「・・分かりました。」
ドルシアは嬉しそうにほほ笑んだ
ミルキースター雲星への開拓に
大きな進展があったようだ。
その時、破壊神エミリウスと
獣神、レオムルク様が瞬間移動
して、戻られた。
その他の、神々の方も
全員戻って来た。私は、右側の
テーブルの席に着いた
エミリウス様の顔を見て
嬉しそうに言った。
ティナ「・・お帰りなさいませ、
エミリウス様・・」
エミリウス「・・遅くなって、申し訳ない
クリスティーナ」
ドルフィ「・・・・・・・・」
エミリウスは私に微笑みかけてくれた
私も彼に微笑み返す。ドルフィは
なにか複雑な表情を浮かべていた。
彼はドルシアに言った。
エミリウス「・・ドルシア様、視察が遅くなり
申し訳ありませんでした。」
ドルシア「・・ミルキースター上空の
バリアゾーンの方はどうですか?
穴はあけられそうですか?」
エミリウス「・・私は破壊の神です。
破壊神に破壊できないものは
この世にないと自負はして
おります。」
ドルシア「・・そうですか、では準備には
どのくらい、かかりそうですか?」
エミリ「・・準備は、先ほどの視察と
同時に完了しました。指示が
あればいつでも、出動できます。」
ドルシア「・・分かりました。あなたの
作戦にはこの天上界とそして
クリスティーナの運命が
かかってますからね、頼みますよ
エミリウス。」
エミリ「・・はい、心得ました。」
ティナ「・・・・・・・・・」
私の運命、そうだった。もし
エミリウス、エミリがうまく
いかなければ、ミルキースターへの
道を開く最後の希望は私だけと
いうことになるのだ、
成功して欲しい、私の為にも・・
ドルシアが皆の神々に言った。
ドルシア「・・では、神々の方、マジカルゲート
とエミリウスの攻撃準備が整い
ましたので、他に何か意見が
なければ、本日の正午、つまり
太陽が最も高く昇る時間に
例のミルキースター上空の
バリアゾーンの中心部、つまり
その中心部とはミルキースターの
地上のカルデラからバリアが螺旋状に
巻いて伸びてる極地点です。その
付近の上空に集合してください。
バリアゾーンの
破壊とマジカルゲートの取り付け
作業を行います。」
な なんと、大会議があった
本日にもう作戦を実行するなんて。
決断は早い方がいいというけど。
ドルフィ「・・な なんか大変な
ことになってきたね。」
ティナ「・・う、うん・・でもなんだか
楽しみだね、エミリウス様は
どんな方法で、バリアゾーンに
穴をあけるのかしら・・」
ドルフィ「・・破壊神だから多分強引に
爆破とかすると思うよ。」
大会議室はザワザワとなったが
他の神々からは、本日の正午に、
ミルキースターの中心部の上空に
集合することに対する意義はなかった。
ドルシアはミルフィに言った。
ドルシア「・・では、ミルフィーヌ。」
ミルフィ「・・はい・・」
ミルフィは会場の神々に言った
ミルフィ「・・では本日の大会議はこれで
終了とします。元老の神々の方々は
これより、ミルキースター中心部
の上空にお集まりください
ドルシア様の移動要塞の城
雲島を用意しますので。
本日は、会議の出席、
ありがとうございました。」
こうして、天上の大会議は終わった。
もっと複雑な展開になると思ってたが
大会議は、前半ではリモコンが紛失したり
とか、後半では神々の方の視察だとかで
多くの話し合いとかはなく、思ってた
よりも早く終わった。
7人の元素の神々はみなシュンシュン
と消えた。おそらく瞬間移動したのだろう。
会場ではミルフィと守護天使が後かたずけを
していた。
破壊神エミリウス様と、
獣神、レオムルク様が
楽しそうに話をしていた。
レオ 「・・・私は、あのミルキースターの
広大な大地を、この足で、早く
掛けてみたいものだ
そのために、エミリには、
是非、バリアゾーン破壊を達成
して貰いたいものだ。」
エミリ「・・心配するな、レオ・・
私が今までに破壊できなかった
ものがあったか?」
レオ 「・・ま まあ そういうことに
しておこう・・」
エミリ「・・そうだな・・はっきり言って
くれても、いいのだよ、大魔王は
破壊できなかったとな・・」
レオ 「・・す すまん・・エミリ・・」
エミリ「・・もし、お前があの時
一緒に魔界に来てくれてたら
大魔王を倒せてたかも知れないの
だがな・・」
レオ 「・・お前に力を貸して
やりたかったが
ドルシア様の御意思に
は逆らえなかったのだよ。」
エミリ「・・・ああ、分かってる
すまん・・」
私は二人の話を、横で聞いてた
獣神レオムルク様は、230㎝くらい
あり、エミリウス様よりもさらに
大きい、さすが獣神様だ
この人達は昔から仲がいいみたいだ
二人ともお互いに
呼びやすいようにネームカットで
呼び合ってる、だからと言って
エミリウス様をエミリと呼ぶのは・・
ちょっと・・
男性なのだから、エミリとはと、思った
エミリは、どう聞き直しても女の子の
名前だ・・まあいいけど、
私は二人の間に割って入った。
ティナ「・・あ あのお・・」
レオ 「・・んん?・・ああ、お前は・・
最後の希望の・・
天使、クリスティーナだったな。」
ティナ「・・は はい・・ できれば
最後の希望にはなりたく
ないのですが・・」
エミリ「・・フッ・・紹介するよ
レオ・・」
エミリウスは私の肩に手を置いて
レオに言った
エミリ「・・このクリスティーナは
私の新しい秘書となる
予定の天使の娘だ、
可愛いだろう?・・」
レオは笑いながら言った。
レオ 「・・はっはっは・・前半の会議で
聞いたが、この娘はお前の秘書に
なることを承諾して貰えたようだな。」
エミリ「・・まあ、そういうことだ、私が
見事にバリアゾーンを破壊できれば
の話だがな・・それができなければ
その時こそ、クリスティーナが
ミルキースターへの道を開く
最後の希望となるからな・・
私は、絶対にそんなことはさせないよ」
レオ 「・・ぜひ、そう願いたいものだな・・」
ティナ「・・私もです・・絶対に、成功して
くださいね、エミリウス様・・
いや、エミリ様・・フフフ・・」
私はそう言ってエミリに甘えたように
彼の胸に頭をつけてくっついた。
レオ 「・・良かったじゃないか、エミリ
この娘は、本当に綺麗な心を
持っている、いい秘書を見つけたな。」
エミリ「・・まだ、決まったわけじゃないがな」
レオ 「・・だがあのバリアゾーンは
ドルシア様でも
破壊できないからな、お前でも
手ごわいぞ・・」
エミリ「・・縁起でもないこというなよ。」
ティナ「・・そうですよ・・」
レオ 「・・分かってるよ、お前を信じてる。
じゃあ、俺は一足先に、合流空域に
行ってるからな、お前は準備が
あるだろうからな・・じゃあ」
エミリ「・・ああ・・」
レオムルク様は瞬間移動してフッと
消えた
エミリが優しそうに言った
エミリ「・・では、君もドルフィーノ君と
一緒に、合流空域に行って待ってて
くれたまえ。」
ティナ「・・分かりました・・ああ
一ついいですか?」
エミリ「・・なんだい?」
エミリは子供をあやすように
優しく首をかしげた
ティナ「・・レオムルク様はあなたを
エミリって呼ばれてましたけど
それって・・・」
エミリ「・・はっはっは・・女の子っぽい
ネイムカットっと言いたいのだろ?」
ティナ「・・ええ まあ・・」
私は頬を少し赤くした
エミリ「・・私は全然かまわない・・
君もエミリっと呼んでくれても
いいのだよ・・」
ティナ「・・分かりました、エミリウスだから
リウスの方が男性ぽくっていいと
思うのですが、エミリ様って
呼びますね・・」
エミリ「・・ああ、ではバリア破壊の準備が
あるのでね、失礼するよ」
ティナ「・・行ってらっしゃいませ
エミリ様・・フフフ・・」
エミリ「・・フッ・・」
エミリウスもフッと消えた。私は
会議室のフロントを見るといつの間にか
ドルシア様もミルフィ様もいない・・
大会議室には私とドルフィだけだった
全ての評議会の神様たちはすでに
合流空域に向かったようだ・・
ドルフィは、少し、寂しそうに
私を見ていた・・私と目が合うと
急に笑顔になる。
私はドルフィがなぜ、そんな悲しそうな
顔してるのか想像がついた、そして
いつものように彼に抱き着いて謝る
ティナ「・・ドルフィ・・ごめんなさい・・」
ドルフィ「・・えっ?何で君が僕に
誤るんだい?」
ティナ「・・だ だってえ・・もう
分かってるくせに・・」
ドルフィ「・・えっ?なにが・・」
ティナ「・・ドルフィ?・・」
あれ?違うのかな?ドルフィは
意外そうな表情をした
ティナ「・・私があまりにも素敵な
エミリウス様とくっついて
いちゃついてたからそれが
悲しいのかと思って・・」
ドルフィ「・・いや、それは微笑ましくて
いいのだけど、僕が不安に思ったのは
エミリウス様がもし、しくじれば・・
ティナとはもう会えなくなると・・
そんな気がして・・だったら・・
寂しく思って・・」
ティナ「・・ドルフィ・・」
言われてみれば、私も同じ気持ちだった
エミリウス様は自身満々だったようだけど
あのバリアゾーンは最高神のドルシア様
でも、破壊して穴を開けられないほど、
頑丈で強力なエネルギーの壁が張られてる
のだ・・
私たちはしばらく何も話せずに
床を見つめてた
ドルフィは急に明るい表情になり
私の肩を抱いて言った。
ドルフィ「・・まあ、そんなこと考えても
僕達にはどうすることもできないよ
だから、僕達も行こう・・」
ティナ「・・そうだね・・」
私とドルフィは手を繋いで
ドルシアパレスの屋上まで
登った。そこから、遥か向こうの
空に浮かぶ、ミルキースター雲星を
眺めた。




