第2話 店舗物件てなに?
「詩乃、詩乃、600万だよ。しばらくニートできるじゃん」
「いやいやニートやりたかったんかい」
「でもすごい額だよ。10年は遊べるんじゃ」
「え~と600万を10年だから1年で60万、
1か月だと5万か。それを2人で割るから2万5000円」
「ギリいけそう」と考える千晴
「いや無理でしょ。1か月2万5000円だよ」
「引きこもれば余裕」
「だからニートになる為じゃないでしょ。
カフェ経営でしょ!」
「もう詩乃はしっかりやさんだなあ」
「あんたはもう少し、しっかりしなさい」
「はぁ……さてどうしよっか」と千晴
「とりあえず不動産屋に行ってみない」
2人は不動産屋さんへ。
店の前の張り紙を見る2人。
「アパートとマンションばかりだね」と千晴
「そうだね」
「この部屋いいじゃん。安いし角部屋だよ」
「部屋探してどうすんだよ」
「角部屋ならカフェとして出来るのでは」
「お客さん。こちらは飲食不可ですよ」
とお店の人が出てきて言う
「飲食なら店舗物件を見ないと」
「「店舗物件?」」
「え~と(頭をかきながら)店舗物件てのはですね、
商品やサービスを販売するために
顧客が来店することを前提とした建物やスペース
を言います」
「つまり?」と千晴
「商売とか事務所目的の物件ですね」
「その店舗物件というのを見たいです」と千晴
「では中にどうぞ」
2人は店の中に入って行ったのである。
資料をいくつか並べている。
「詩乃詩乃。ここ駅から近いよ」
「値段見なさい!」
「55万!!」と驚く千晴
「高っ」と同じく驚く詩乃
「これ年、55万じゃないですよね?」
と不動産屋さんの顔をみて聞く千晴
「もちろん月です」
「詩乃詩乃、これ7万7000円だって」
「駅から徒歩28分って書いてあるよ」
「ほんとだ。てか住居物件より高くない?」
と不満顔の千晴
「まあ、人の出入りが多かったり、飲食だと
汚れたりしますからね。後は賃貸と違って
住宅向けの軽減措置が使えないし
賃貸契約も厳しいですしね」
「ちなみに住居用のを店にするのは絶対無理?」
と再度聞く千晴
「無理ですね。契約で認められません」
項垂れる千晴と困った顔をする詩乃。
「これなんかどうです?」
見せてもらった物件は、駅から徒歩4分で10万円。
2人は顔を見合わせた。
「「この物件見たいです」」




